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おそるおそる出かけたよ

#チコちゃんに叱られそう日記  31日目。

今年の4月、ひとつちょっと大変な仕事を終えて、自分へのごほうびをあげようと思っていた。かなりいろいろガタが来ていたオーブントースターの買い換えである。タイマー部分がゆるゆるだし、温度も設定できるようになっているはずなのにどこに合わせても同じように思えた。外側も錆が出ている。内側にもいくら洗っても取れない汚れがあった。

ところがそこから感染者数が増えたり減ったりまた増えたりで、用心深く冒険しないタイプのオットから「街中に出ない方がいい」「電車もできるだけ乗らない方が」とお達しが。ワクチンもまだだったし、医療を逼迫させるのは心外だったので手洗い励行しながら街に出るのを控えていた。

ネットショッピングはできる。でも人間が昭和なので実際に見て触ってみないと決心がつかない。夫婦ともワクチンを終え、感染者数がこのところ市内では50人を切ってきたのでやっと重い腰を上げてヨドバシに出かけた。もちろんマスク完備。どこかに入るたびにシャワーのように消毒液を浴びる。

色々見たが、やっぱり最初の予定通り、友人も買って良かったというこちらをお迎えすることにした。

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バルミューダ!

トーストが美味しいんだって。ほくほく。うちは朝パンを食べることが多いからきっとよく使うね。バゲットも好きだしクロワッサンも好きだ。スチームにしなければピザもグラタンもたらこを焼くのにも使える。さっそく明日から御登板願おう。古い方のオーブントースターは廃棄とする。この廃棄というのがとても苦手である。まだ使えるのにと思ってしまう。でも一度に思い切らないと、使わない家電やその他もろもろが車庫の隅でほこりと泥と蜘蛛の巣だらけになって何年も放置されるわけでそれはやはり良くない。

不燃物用のゴミ袋に入れた古い家電に向かって、ありがとう、長いこと本当にありがとう、と手を合わせた。こんまり流に。

それからせっかく危険を冒して街中に出かけるので、ついでに包丁を持参してプロに研いでもらうことにした。宮文という老舗の刃物やさんがあり、包丁の研ぎも頼むことができる。もうかなり長いこと切れない包丁を使っており危険なこともあったし、自分で研ぐには限界を感じていたから。

お願いしたら2時間ほどで仕上がった。ぴっかぴかになった!

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出刃と刺身包丁は母が「嫁入り道具」として持たせてくれたものだと思うのだけれど、そんな出刃包丁を使う料理なんかあんまりしないので使わないまま錆ついたり刃こぼれしたりしていた。刺身包丁も刃こぼれしたのでそのままにしていた。長いこと放置しててごめんね包丁たち。右上のヘンケルを夕食時に使ってみたが、あまりに切れ味が良いので夫婦で小躍りして代わる代わるあれこれ切ってみた。すばらしい! ネギのみじん切りとかバッチリよ!

道具ってちゃんとお世話して大切に使わなきゃダメだなあと実感する。せわしないとこういう所をおろそかにしてしまうんだよね。もちろん、そうしかできない時もある。子どもが小さい時はいつもそうだった。でも、できる時になったらちゃんと手入れして良い状態で使うのが道具にとっても自分にとっても正しい理にかなったことなんだと思う。できる時はできることを。

その後、ヨドバシに戻り、あまり人のいない文具売り場(ヨドバシには文具売り場もあるんだよ)で沼にはまって時間を費やした。文房具は森野にとって沼である。本屋ほど沼ではないが、やはり沼なのだ。これに次ぐのが各種美術館博物館のミュージアムショップなのだが、あちらは一般に売り場面積が小さいので全部なめるように見てもそれほど時間がかからない。ともあれ今日は文具売り場も隅から隅までぶいぶいできて大変有意義な祝日であった。オット氏はちょっとだけ呆れていた。


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