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入院日記 1

50代後半から続けざまにいろんなところが悪くなりました。これは何年か前に病院にお世話になった記録。似たような経験をする方には、もしかして参考になるかもと記しておきます。
(Facebookに掲載した文章の再掲です)

胆嚢

それは寒い寒い2月のある日。
そもそも年末からイマイチで、年明けからはご飯を食べると背中が痛いし(原因不明だった)、凍結路面ですっころんで尾骨にヒビを入れるし、どうしちゃったんだろうと思っていました。どこかで「SNSに病気ネタを書く人は嫌われる」というのを読んだんですが、その通りだと思います。自分だって辛気くさい話は読みたくないもん。

だけど不具合以外に近況がないっ!

という状況でした。当時は「まったく何の厄年だ!」程度に思っていたのです。けれど、ここから次々と続いたんですよね~
入院というのは、天からの強制休暇(痛い・辛い・仕事に穴あけ付き)だと思います。物好きな方はお読み下さい。

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その夜、普通に一日を過ごし、ダンナが出張なので夕食を子どもの好きなオムライスにして食べて1時間後、強烈な痛みがみぞおちと背中を襲いました。

うわ…あ……あ…………痛い……

実はこれまでもこれに近い痛みが何度かあって、近所のホームドクターにかかっていました。血液や他の検査結果がきれいなので、先生もとりあえず胃か十二指腸でしょうと制酸剤などを出してくれていました。
それですこしは良くなっていたのです。

しかしこの日のそれは、今まで以上に激烈なものでした。
どんな格好をしても痛い。
痛いというより、みぞおちのあたりに巨大な硬いゴムボールがあってそれがどんどんふくらんでいくような圧迫痛。
苦しい。ダンナもいないし、もう耐えられないと必死に風呂場まで這っていき、入っていた息子に「救急車呼んで」と言いました。

ところが、息子が電話をして通じたとたん、痛みが嘘のように消えてしまったのです。

慌てて、「ああ、治まった。大丈夫だわ」と119番に謝らせました。
119は忙しいだろうに、「また具合悪かったら電話して下さい」と言ってくれたそうです。
しかしすぐ後にその言葉にすがることになろうとは。

ああ治った治った良かったと思って自分も風呂に入って出てきたら、再度、嫌な予感がおそってきました。

これは、来る!

痛みが強くならないうちに慌てて寝間着を着ました。
髪を洗っていたので、とりあえず前髪だけ乾かしました。
しかし後ろ髪を乾かすことなく、アレが再度やってきたのです。

痛い、痛い、痛い!!!!

巨大な岩に押しつぶされているような痛み。声が出ません。声どころか、あまりに痛くて呼吸ができません。わたし、死ぬかも、とその時思いました。苦しい、息したい、痛い!

「おねがい、もういちどきゅうきゅうしゃよんで……」

数分で救急隊が到着しましたが、後ろ髪はドライが間に合わずべとべとで自宅の寝間着姿。
でも背に腹は代えられないというか背も腹も痛い!!
そのままなすすべもなく少し先の総合病院(救急)に運ばれたのでした。

余談ですが、本当に都市部に住んでいて助かったと思います。近くに病院どころか医者もいない土地がわんさかありますから。ふだん当たり前だと思っている便利さに改めて気づかされた夜です。

着いた病院でも間欠的に痛みが襲ってきます。
強めの鎮痛剤でやっとウトウトできましたけれど、眠るという所まで行きません。また、ここは夜間救急なのでひっきりなしに患者さんが入ってきます。
寝ては起きを繰り返しながらERのベッドで夜を明かしました。

不幸中の幸いだったのは、症状が出ている時に血液検査ができたことです。若い当番医さんがやってきて、
「肝臓の値が悪いので、胆石じゃないかと思います」
といいました。
「夜なので今できないから、明日の朝、詳しく検査しましょう」
ああ、それが原因なのね。今までわからなかったけどそうなのね。
この若い当番医さんが神様のように見えましたよ。マスクで顔はよく見えなかったけど。

胆石かあ。

胆嚢は、親族も悪い人が多いです。胆嚢に石ができやすい体質なのかもしれません。
前の時点でホームドクターがわからなかったのは、血液に何の問題も見られなかったからです。しかも後で調べたら、胆石というと右側の背中上部が痛いらしいのですが、私の場合、常に左側の背中上部が痛かったのです。

ともあれ、石が引っかかって痛いけど、急性であって他の部分は健康なのか、ここで見つかってラッキーだった、とにかく原因がわかれば何とかなると、痛い中で考えていました。

(2に続く)

※イラストは、素材GOODおよびいらすとやからいただきました。ありがとうございます。

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