AIの価値とプロンプト【呪文】①
AIイラストの価値はどこに生まれるのか?
生まれる要素と理由をまとめてみました。
AIイラストの価値はどこにあるのか?
イラスト自体での話としては、基本的には2次創作に近い様に思います。キャラクターの造形やファッションなど、キャラクターを特定出来るものは2次創作と言って過言ではないでしょう。
また、特定の公開サンプリングを使った物などは初音ミクやFUKASEなどのサンプリング商材として扱う形で価値が生まれると考えます。
参考として音楽のサンプリング
一番近い例だと音楽のサンプリングが挙げられます。イラストとしての違いでいうと音楽にはほぼ明確なルールが存在しています。
・◯小節以内
・特定の歌詞などが明確にならない
・本人の作品と特定出来ない
など……。
ですがAIイラストには現状そう言った決まりは存在しません。というのも、AIでは無いイラストレーターさんにも2次創作という文化で引用が明確であれば本人の作品は守られているという認識があるからではないだろうか?
2次創作との違い
では、2次創作との違いは何なのだろうか。通常イラストで描かれる2次創作は漫画やアニメ、ゲームなどが主体となる事が多い。つまり元ネタにはストーリーという不動の軸が存在している。
一般的な2次創作は、ストーリーがある限り軸が侵される事は無いのである。
しかし、サンプリングデータから抽出されたデータは基本的にイラストデータをミックスされている。意図的にキャラクターを寄せたり、個人的にサンプリングデータを収集しない限りはさまざまなデータのミックスがイラストになる。
そのあたりが、一番問題となる部分なのだろう。
クリエイターとしての価値
様々な問題を考えていくうちに、本質的な部分に触れられればと考えた。というのも自分自身、元はインディーズだがCDを出す位の活動をしていたミュージシャンであったし、カメラやライトノベル系小説でクリエイティブな活動をしていた事もある。
その事からクリエイティブな価値を考えなくてはならないという結論に至った。
クリエイティブな価値とは?
クリエイティブな価値というのを考えた時、僕は大きく二つの物が有るのだと考える。
一つは五感を通じて感じたものをどう切り取り表現していくのか? という部分。例えばイラストや写真であれば一瞬を切り取りどう演出をするのか?
簡単な所で言えば、貴方がデートに向かう時と取引先に誤りに行く時とでは同じ駅での待ち合わせだったとしても背景や人は変わって見えるだろう。
しかし、実際に世界が変わっているわけでは無い。
写真やイラストでリアルに切り取ったとしたらただの駅の日常でしか無い。しかし、構図や表情、明るさや日の入り方ななどで演出を行いさらにはエフェクトまでかけたとしたらどうだろうか?
みるみるうちにその作品には、作者がイメージした場面が入り込んで来るのだ。これに時間が加わると動画になり、音に特化したら音楽になる。経験はないが立体や触感、匂いなどで表現する事もあるだろう。
しかし、ただ演出を加えればいいという物でも無い。どこまで表現出来るのか、どの様な事を伝えたいと考えているかという深さや感性がその作品の価値をつくるのだ。
もう一つは、その作品を作った背景だ。コンテキストという言葉で表現してもいい。
これは作品だけを見るのでは無く、なぜそれを作ったのか? という部分だ。
例えば、愛を表現するとしても「戦争をとめたい」のと「親に感謝を伝えたい」のとでは全くの別物となる。どちらが崇高だとか素晴らしいというものでは無くポイントはその深さなのでは無いだろうか?
AIアートがクリエイティブな理由
個人的な意見になるのだが、AIイラストがアートになる理由を書いていきたいと思う。
特殊な仕組みである為、気をつけないといけない事はいくつもある。僕としてはそれも背景であると考えると出し方の問題なのだろうと考える。
出し方? と思われる方は多いかもしれない。
例えば絵で言うと贋作をオリジナルとしてだすのはクリエイティブでは無い。そもそも背景が無い以上その場合評価されないというのが本来正しいのだが、そこまでのリテラシーはごく一部の人しか無く作者を知るという余韻を残しある程度は評価されるだろう。
しかし、コピーする技術やアレンジする技術、それをする事の背景があればそれはアートになる。
アンディーウォーホールの様に、世界に影響を与える作品になるのだろう。
つまりはAIをアートとするためには、AI作品という事を伝えた上でそれでも感動や背景を感じさせる作品にする必要があるのだと思う。
例えば……
・過去の名画を1万点読み込ませるとどうなるのか?
・ストーリーがプロンプトの中にあるイラスト
・読み込ませるエフェクトでの表現
などだ。
あくまで作品を作る目的が何かを表現をする為にツールを使っているのであればそれはアートと言えるのではないだろうか?
様々な意見はあるだろうが、僕個人の見解としてはこんな感じだ。
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