【Vol.1】オムニチャネル/マルチチャネル/OMO/O2O/ニューリテール

 コロナ禍においてリアル世界での人流減少が続く中、リテール業界では今までよりもEC戦略、オムニチャネル/OMO戦略の重要性が叫ばれてる。

改めてこの領域での概念や用語、参考になるユースケースを個別マガジンで少しずつまとめたい。筆者の思い込みもあるかもしれないので間違いがあれば是非ご指摘いただければありがたい。

Omnichannel(オムニチャネル) vs Multichannel(マルチチャネル) 

画像1

オムニチャネル」とは、企業とユーザーの接点となるチャネルをそれぞれ連携させ、ユーザーにアプローチする戦略のことです。
「マルチチャネル」はオムニチャネルの1歩手前の段階のイメージで、複数のチャネルを使い、ユーザーが求める情報や商品を提供する戦略です。

リアル店舗、PCサイト、モバイルサイト(かつてはガラケーサイト)、モバイルアプリ、Amazon/楽天などのマーケットプレースでの展開など、販売チャネルを広げましょうよ、という戦略が「マルチチャネル」と呼ばれ、「オムニチャネル」は単なる販売チャネルの拡大だけではなく、それらのチャネル横断的に一貫した顧客体験を提供できるようにしましょうよ、という戦略概念。

OMO(オーエムオー) vs O2O(オーツーオー)

(OMO/Online-merges-with-Offlineとは)元Google中国のトップで現在Sinovation venturesという会社を持つ李開復(リ カイフ)が言い始めた言葉です。この考え方は、「すでにオンラインとオフラインは融合しているため、オンオフと言うチャネルで分けた考え方ではなく、全てをオンライン起点、オンラインのビジネス原理で考える」というものであると、我々は捉えています。
(O2Oとは)ネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策のことを指す。

O2Oは割とシンプルに、「店舗送客」のツールとしてデジタル(オンライン)を活用しましょうよ、という概念であるのに対して、OMOの概念ではオンラインとオフラインを分けるのがそもそもナンセンス、デジタル体験もリアル体験も別々の顧客体験として考えるのではなく、どちらもMerge(融合)させてトータルで顧客体験の質をあげていこうよ、という概念。

New Retail (ニューリテール)

画像2

New retail was put forward by Jack Ma in 2016, which enables a seamless engagement between the online and offline world through data technology.
モバイルインターネットとデータテノロジーを用いることで、小売業のデジタルトランスフォーメーションを実現し、オンラインとオフラインを融合させた新しい消費体験を提供しています。

「New Retail(ニューリテール)」とは中国アリババの創始者であるJack Ma氏が提唱している新しい小売りの概念。OMOの概念にさらに「データ収集とその活用」の概念が追加された印象。

おまけ:  Physital(フィジタル) / Digical (デジカル)

Physital、Digicalも造語で、いずれもPhysical(リアル)とDigital(オンライン)を融合したビジネスモデル(=つまりオムニチャネル/OMO)を指すことが多い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?