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省エネでunity1weekに参加し、ちょっと後悔している話

はじめまして。きのこ将軍と申します。
Unityを使ってゲーム開発をしているエンジニアです。

今回unityroom様開催のゲーム開発イベント「Unity 1週間ゲームジャム」お題「あける」に参加させていただきました。

この記事はその開発に関する雑記となります。
(性質上ゲームのネタバレを含むため、読む前にプレイしていただけると幸いです!)

個人的なゲーム開発時の考えが中心で、実際の作業や技術的な話はほぼないです。

TL;DR

・アセット持ってると有利なのでたくさん買おう!
・挑戦的なゲームを作るときは相応の覚悟をしよう!
・シンプルな脱出ゲームくらいなら1日あれば作れる!
・まったく挑戦しないとそれはそれで後悔する・・・

キャンペーンにつられて参加を決意

まず今回の参加のもっとも大きなきっかけなのですが、「Unity 1週間ゲームジャム × note連携プレゼントキャンペーン」を見かけたからです!
(物欲まみれで恥ずかしいと思っているのですが、同様の方の記事を読んでほっとしています)

1週間ゲームジャムについては以前からよく知っていたのですが、あくまで遊ぶ側のみで開発側では参加したことがありませんでした。
ただ、ゲーム開発自体は仕事でも個人でも行っているし、ちょうど仕事納めしたし、いい機会なので軽い気持ちで参加することに決めました。

時間がないので効率重視

参加することにしたのはいいものの、この時点で締め切り2日前の12/25夜でした。

一応ゲーム開発自体は普段からしてきているので、この時点で自分の力量でできることとできないことが何となく察せられます。

今回まず重要視したのはコストが高い作業を避けて完成を優先させることでした。

持ってるアセットからゲーム内容を決める

アート的な技術は全くないエンジニアである自分としては、今から絵を描いたりモデリングをしたりするのは正気の沙汰ではありません。

普段からUnityアセットストアのセールのたびに使う予定もないアセットを買っては満足する性分だったので、それらを駆使することを決めました。
(今回のキャンペーンに気づいたのも年末セールで買うアセットを物色するためにTwitterで検索していたときでした)

何が使えるかなと考えるまでもなく頭に浮かんだのはPolydactyl様のQuirky Seriesでした。

デフォルメされたかわいい動物の3Dモデルのシリーズです。
かなり人気でよく見かけるし、自分もよく使っています。(今回のゲームジャムでも他の方も使っているのを見かけました)
そのため確認するまでもなくあることに気づきます。

今年の干支のネズミと来年の干支のウシがいるのです。

開催が年末であり、年が明けるということでお題にもマッチしています。
ゲーム内容を決める前にアセットを選んだことはなかったのですが、結果的に今回のような時間がない状況では悪くないやり方なのかもしれないと思いました。

挑戦的なことを「しない」勇気

ということで「干支を使ったネタ」にすることを即決したのですが、問題は何のゲームにするかです。

どうせ作るなら画期的なゲームシステムで新しい体験をプレイヤーに届けたい!と私の意識が高い部分が叫ぶのですが、この思考に身を任せてはいけないということを経験上知っています。

・スケールが壮大すぎて実装に時間がかかる(エターナる)
・完成したけどおもしろくない(思ってたのと違う
・完成したけど遊び方が伝わらない
・完成したけどゲームバランスの調整が難しい、時間がかかる

などなど、理由はいろいろありますが、新しいことをしようとするとその分だけコストが上がることは間違いありません。

画期的なゲームの開発にチャレンジすること自体は大切だし、実際普段の自分のゲーム開発ではかなりのウェイトを占めており、今回の反省(後悔)にも後々関わってくる点ではあります。
しかし、今回の私にとって重要なのはゲームを完成させることだったので、断腸の思いで置きに行きました

脱出ゲーム(のようなもの)なら1日で作れる

チャレンジ精神に流されないように気を付けつつ決めたゲームのジャンルは、脱出ゲームでした。
(最終的にはアイテムなどはなく、クイズに6問答えるだけの形になったので、いわゆる脱出ゲームとは言えないかもしれません。ポイントクリックアドベンチャー?)

・みんなが知っているので、目的や操作の説明がほぼいらない
・基本的に一本道になるので実装する前に想像がつく
・基本的にはクリックとフラグ管理さえすればいいので実装が楽
・個人的にたくさん遊んでいるジャンルなので参考にしやすい

というように、前項であげた問題を回避する上では最適だと思います。

この皮算用は正しかったようで実際に、金曜の夜に構想を終え、土曜の昼前から開発を始めて、日曜0時を回ったものの1日くらいでほぼ構想通りのものを無事に公開までいけました。

この記事の主題ではないので詳細は端折りますが、内訳は以下のような感じだったと思います。
・ゲームの流れを構想(脳内)(寝る前に1時間くらい?)
 ・ねずみを集めて脱出する
 ・オチでウシが出てくる
・基本的なシステムを実装(2時間)
 ・UIやオブジェクトをクリックしたら、変数を変える
 ・変数によってオブジェクトの見た目を変えたりアニメーションさせる
  例:シーン変数が変わったらカメラ位置を変更
    ネズミAのボタンの変数が正解になったら解放アニメーション
 ・変数やクイズのデータ管理
・クイズを考えつつヒント画像を作成(2時間)
・オブジェクトのモデリングと配置(5時間
・アニメーションの作成、調整(5時間
・SEの設定(1時間)
・リソースサイズの確認と動作検証(1時間)

反省1:アート作るのすごい大変

アート的な作業はしないと誓ったのに慣れないモデリングとアニメーション作成にほとんどの時間を割くことになりました・・・(計10時間)

登場する動物は前述の通りアセットストアで買ったものを使ったのですが、ステージはちょうどよさそうなものを持っておらず、結局ProBuilderを使って自作しました。
特にネズミのケージはこの世に存在しない物体に仕上がっており、前述の説明を省く目的から反れています。(ボタンがついているためか、プレイしていただいた方々にも伝わりはしているようです)
しかも、ケージとステージの形をそれぞれ1度ずつ作り直しており余計に時間がかかってしまいました。

変な形のステージと謎の装置


とはいえ、ほとんど使ったことのなかったProBuilderの使い方もなんとなく分かりいい経験になったかなとは思います。

アニメーションに関しても、動物たちの基本モーションはアセットに含まれるものをつかっているとはいえ、カメラワークも含むオブジェクトの移動をすべて自作することになりました。
こちらに関してはUnity標準の機能だけを用いて、使い方の理解も最低限でしかなかったため結構泥臭い作業になってしまいました。

反省2:やっぱり挑戦的なことをした方がいい

Unity 1週間ゲームジャムには他の方の作品を評価することで自分のゲームが一覧の最初の方に出る仕様になっているそうで、現在進行形でいつもより積極的に遊んでみています。
(余談ですがスタートダッシュでそこそこの本数を遊んでいたため、開始直後から露骨に最初の方になってしまい、若干恥ずかしかったです)

遊んでいると感じるのですが、9割くらい挑戦的な内容のゲームだと思いました。
もちろん自分が懸念していた通り、壮大すぎて完成像にたどり着けなかったと思われるものや、遊び方が複雑になりすぎてルールが分からないものもあるのですが、そういったものでも思いもよらない発想でとても刺激を受けることが多かったです。

そういうものを遊ぶたびに、自分もなにか挑戦的な要素を入れればよかったなとそれなりの後悔を感じています・・・
(とは言え、そうした場合完成までたどり着けなかったと思うのですが)

反省3:SNSとかで広まるようにする工夫が必要

私は一切SNSをしていなかったので今回作ったゲームも新しく作ったTwitterアカウントでタグ付けるくらいの発信しかしていないのですが、それだけだとやはり閲覧数の伸びがいまいちなのかなと感じました。
(おそらくほとんどのプレイヤーが評価システムによる他の開発者の方々なんじゃないかなと思っています)

少なくともランキング機能実装やクリア後のツイート機能をつけるのは優先度を上げた方がいいのかなと思いました。

おわりに

いろいろ書きましたが、今回の省エネ作戦は選択肢としては正解だったんじゃないかなと思います。
短い時間でゲームを作るのは結構久しぶりだったので思った以上にいい経験になりました。

モチベーションアップにも繋がったのでこの調子でコンスタントにゲーム公開していけたらいいなと思います。
次回のゲームジャムに参加した際は、1週間かけて挑戦的なゲームを作れるように頑張っていきます。

書いているうちに熱が入り、予定より長文になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございましたmm

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