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岩手県盛岡市へ冷麺とソフトクリームを食べに行く(2022/11/23~2022/11/24


今回の行き先は、岩手県盛岡市。想像を遥かに超える良い旅になりました。タクシー、宿で出会った人の方言やのんびりとした雰囲気、晴れていると駅からも見える雄大な山、そして美味しいご飯。1泊2日でしたが、存分にリフレッシュする事ができました。

わたしを空腹にしないほうがいい くどうれいん

出発前に後輩に勧められて読んだ一冊。盛岡出身/在住のくどうれいんさんの食いしん坊エッセイです。手に入れるのがとにかく大変でした。まず、三省堂やTSUTAYAのような大型書店では取り寄せができず、それならば、と発行元からオンラインにトライしたけれど在庫切れ。メルカリも確認したけれど在庫なしでした。小さな本屋(セレクトショップのようなところ)か、古本屋で見つけるのが良いでしょう。私は愛媛県にある本の轍という本屋さんのオンラインショップで買うことができました。
※この本屋さんは選書が尖ってて素晴らしいです。ここに行くためにいつか愛媛県も行かなければ。
やっとの思いで手に入れた本はちんまりと小さく、紙の材質やフォントも私好みで大変気に入りました。

盛岡の小書店「BOOKNERD」が刊行

きっと食べる事が大好きな人なんだろう、と感じさせる文章。彼女のInstagramを覗いてみるとなるほど、名古屋出張でカツを頬張っていました。見た目はちびまる子ちゃんの「たまちゃん」のようなふんわり優しげな女性なのですが、文章は力強く、裏表のない人柄が魅力的です。
お料理エッセイで読者の唾液を引き出すには、名もなき料理の描写が有効だと感じます。例えば、茄子を焼き浸しにして、レタス、白葱、揚げ玉と和えて冷やしておく、という料理。ほ~、こんなアイデアがあるのか、と想像しながら涎がじゅるり。揚げ玉って我が家では常備していないけれど、買いに行っちゃおうかしら、おにぎりに入れても美味しいんだよな、と思いを巡らせていると夜遅くなのにお腹がキュルっと刺激されてしまいました。
キューピーマヨネーズの絞り口が星形になっているところが好き、といった日常にあるステキな物に気づく感性も好ましいと思いました。私だって同じ物を見たことがあるはずなのに、素通り…。日常の豊かさを鮮やかに描いた作品です。

さて、事前準備の読書も終わったので、旅本編です!

初めてのGranClass

息子にとって初めての新幹線旅となった今回、奮発してGranClassを予約しました。地味に良かったのが、東京駅でラウンジを使えた事。ゆったり座って飲み物を飲みながら出発まで待てるのは、子連れには嬉しいですね。もちろん改札までの動線もスムーズで、余裕を持ってホームに移動する事ができました。

茶菓子は大好きなコロンバンのクッキーでした

初めての新幹線に息子は大興奮。お昼寝の時間も忘れて外を眺めていました。

照明が全体的に暗めでシックな雰囲気
何より座席が広くて子連れにはありがたかった

盛岡に到着したらすぐにお昼だからどうしようかな、と迷っていた軽食も結局ぺろりと食べてしまいました。お酒を含むドリンクが飲み放題なのでおつまみに最適だと思います。

分とく山監修の和食セット

次回新幹線旅をする際にもぜひ利用したい、というくらい満足感の高いサービスでした。とてもおススメです。

盛楼閣の冷麺

到着してすぐに食べたお昼ご飯は盛楼閣の冷麺。焼肉もとても美味しかったです。大人2名なら冷麺にプラスしてお肉2皿くらいは食べられるのでぜひ。私たちはタン塩とロースを頂きました。盛岡はお肉が美味しいんだな、と確信。

しめ縄のように美しい麺。夏はスイカが添えられているようですが、今は梨でした


さわや書店

荷物をロッカーに入れがてら、盛岡の駅ビルに入っているさわや書店フェザン店に行きました。岩手県内に数店舗ある本屋さんですが、HPから本への愛情が溢れ出ています。ぜひ一度チェックしてみてください。

さっと立ち寄れるさわや書店フェザン店

BOOKNERD

そして本屋をハシゴしました。BOOKNERD(オンラインストアあり)は駅から少し離れていますが、冒頭で書いた「わたしを空腹にしないほうがいい」を刊行した本屋さんで、今回絶対行きたかったお店です。店主が編集した本も陳列されている独立系書店で、気になる画集があったのですが、荷物の関係で断念。

店内のにおいまでオシャレなお店でした

今回盛岡から連れて帰ってきた本たち

旅を終えてからも余韻に浸るため、岩手に関連する本を2冊購入しました。
これから読むのが楽しみです。

1.本屋という「物語」を終わらせるわけにはいかない 松本大介

タイトルに惹かれて購入。さわや書店の店員として勤務する方が書いた本です。本屋で目当ての書籍を探す道中に目が合ってしまった本、それが大当たりだった経験は少なくありません。店内のにおい、渾身のPOP、拘りの書籍の陳列順、オンラインにはない魅力が詰まった本屋、終わらせるわけにはいきません!


岩手山と宮沢賢治の詩が描かれた粋なカバー
普段はカバー無し派ですが、あえてつけておきたくなります

2.くふや くわづ 早坂大輔(BOOKNERD)

BOOKNERDからほど近い場所にある飲食店、「ふくや」を切り盛りするご夫婦へのインタビューを元に編まれた本です。
好きなことを仕事にするとは?自由とは?
これまた材質が好みの本です。

アウトドアライフグリーンハウス

私は結婚前からアウトドアが好きだったのですが、最近夫も興味を持ち始め、少しずつグッズを集めています。12月に外遊びをする予定があるので、手袋を探しに行きました。盛岡駅からタクシーで10分程、徒歩だと30分程。周りにイオンやマクドナルドもあったので、盛岡市民の休日のお出かけスポットなのでは?

各種ブランドが揃っていて買い物しやすい!
子供を乗せられるカートもありがたかったです

私たちの戦利品はこちら!自転車で保育園の送り迎えもしているので大活躍しそうです。

公園大好き男児の外遊びにも耐えられそうな一品

ここで1日目は終了です。宿でのんびりご飯を食べて、温泉に入ってゴロゴロします。上げ膳据え膳という言葉が染み渡りました。

今回お世話になったお宿 四季亭

古めの旅館ですが、子連れで行くなら100点満点の宿でした。オムツと着替え(必要ならミルクと哺乳瓶)だけ持っていけば十分です。今回は子供が寝た後も大人がゆっくりできるよう、2部屋ある広めのお部屋に宿泊しました。
良かった点は下記です。

  • 離乳食提供あり(適温で提供されるのが素晴らしい)

  • 24時間大浴場利用可(子供が寝た後ゆっくりお風呂に入れるのが嬉しい)

  • ベビー布団、オムツゴミ箱、おしりふき、ベビー用ボディーソープ、バスマット、オモチャ貸出あり

  • 事前に子連れである事を伝えておけば、加湿器、空気清浄機等危険物は予め撤去してもらえる

  • 食事は客室(トイレ付)を使わせてもらえるので、子供が歩き回っても、声を出しても問題なし

ご飯は3杯、お味噌汁は2杯食べて大喜びでした
ロビーに貸出用のおもちゃが置いてあります
座ると音が鳴る椅子を初めて見た息子は大興奮でした

いわゆるラグジュアリー系の旅館ではありませんが、子供を育てた経験がある人がサービス設計しているんだろうな、と感じられるお宿でした。

小岩井農場のソフトクリーム

2日目、チェックアウト後にタクシーで小岩井農場に向かいました。暖かい時期なら散歩をしたり、動物と触れ合えるようですが、今回はさっとソフトクリームを食べるだけ。"濃厚"と言うと安っぽい表現になるのですが、そのまんまミルクをギュッとしてソフトクリームにしました、というお味。息子はここで初めてのソフトクリームをペロリ。新しい食感のものに恐々でした。

息子が一番楽しかったのは水たまり。この後尻もちをついて全身お着替え

福田パン

そろそろ旅も終盤です。盛岡駅に向かう途中で福田パン長田町本店に寄り、予約しておいたパンをピックアップ(売り切れ次第終了なので、事前に予約しておいた方が安心です)。息子用に何も挟まっていないコッペパンも買いましたが、1個完食していました。ふわふわで素朴な味です。

お惣菜系には辛子を入れた方が美味しい


小話、盛岡のタクシーにはナビがない

今回の旅行で何度もタクシーに乗ったのですが、びっくりした事は、誰もナビを持っていない事。スマホのマップも見ません。どうしても分からない時には無線で本部に連絡して調べてもらう運用でした。東京では見ない光景です。
特に、BOOKNERDに行く時が苦労しました。初老の運転手さんがオシャレ本屋を知る訳もなく、駅からも遠くて目印もなかったので一緒にiPhoneを覗き込み何とか到着。これもまた旅の思い出です。

最後に旅の思い出として購入した久慈琥珀のピアス

最後の最後まで盛岡を味わい尽くしました。旅の思い出として駅改札の横にあるお土産屋さんで購入した久慈琥珀のピアス。
先程ご紹介したくどうれいんさんの最新刊「虎のたましい人形の涙」に登場した久慈琥珀。なんと9000万年前の琥珀。こんなにあっさり買えてしまって良いのでしょうか?!

つるりとドロップのような見た目が可愛い
「虎のたましい人形の涙」儚くも力強い魅惑の響き

東京に帰ってきて早足で歩く人、電車で我先にと席を取る人をぼんやりと見ながら豊かさってなんだろうなぁ?と思いました。それでも私は明日からまたここで日々を懸命に生きて行きます。

次はどこに行こうかな?






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