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複雑なビジネスモデルをストーリーから再構築・デザイン|株式会社Arent様

株式会社Arent様は、建設DX・コンサルティング・新規事業創出を手がける企業です。KINOCOSとの業務提携の経緯とプロジェクトの内容、その成果や現在のビジネス状況と今後の展望を、同社CEOの鴨林 広軌氏に伺いました。


1. KINOCOSと今回のプロジェクトを実施された背景を教えてください。

鴨林:共通の知人から紹介いただいたのがきっかけです。単なるIR資料のデザインだけでなく、ストーリーから一気通貫でできる会社があるよと教えていただいて。エクイティストーリーの構築から対応いただけるとのことだったので、お話をさせていただきました。木下さんとお話する中で、ビジネス理解の速さや自分でも表現しきれない部分の言語化の精度の高さに感銘を受けたのが、KINOCOSにご依頼した理由です。

木下:会食でご一緒させていただいた際に、証券会社に相談してもなかなか事業を深く理解してもらえない、と悩んでらっしゃいましたよね。その場で他社事例のご紹介などもさせていただいたと記憶しています。


鴨林:そうなんです。IR系の資料を作ってくれる会社はたくさんあるんですけど、ビジネス理解が伴わず、企業価値をうまく説明してもらえない場合が多くて。特にうちの事業内容はわかりにくいので、自社でもうまく表現しきれていない部分があったんです。会食の際に木下さんにその話をしたら、的確に事業理解をしたうえで投資家業界のトレンドや他社事例、有識者の紹介などして下さり、投資家視点を持っていることや、業界にネットワークをお持ちだということがわかりました。スタートアップ業界だけに詳しいわけでも、上場企業だけに詳しいわけでもなく、両面の知見とノウハウをバランスよく持っていらっしゃることが、信頼できると思った理由ですね。

ポイント
❶深いビジネス理解による企業価値のストーリー化
❷スタートアップ・上場企業とバランスの良い業界知識とネットワーク

2. プロジェクト完了までの過程で印象に残っていることはなんでしょうか?

鴨林:プロジェクトを進行していると必ず問題って起こりますよね。その時の木下さんの問題解決までの握力の高さや調整力、コミュニケーション力にビックリしたのが印象的です。プロジェクトの序盤、いただいたアウトプットに対してイメージが違うというフィードバックをした際も、全体像を正確に把握しているからこそ、こちらの思っていることを迅速に理解してスピーディに改善していただいて。こちらがご依頼した納期もかなり短かったのに、非常にありがたかったです。

木下:期待を超えたいという思いがあったので、速やかなフォローができるように意識していました。鴨林さんが思考を整理してスムーズにフィードバックしてくださるので、こちらも進めやすかったですね。

3. 今回のプロジェクトによってどのような成果が得られましたか?

鴨林:定量面でいうと、やはり株価ですね。誰に聞いても「あの資料がわかりやすかった」と言われるんです。上場して半年ほど経ちますが、いまだによく言われますね。うちの非常に複雑な事業内容を、難しく見せず誰が見ても概要を理解できるよう、頭に過不足なく入る資料を作ってくださったので。


木下:そう言っていただけてうれしいです。引受価格にこだわって証券会社とやりとりをされていたのも印象に残っています。最終的に満足いただける成果につなげることができて何よりです。

鴨林:定性面でいうと、株主に対してちゃんとコミュニケーションを取る会社なんだなということを資料から伝えられた点がよかったです。あの資料を前提に株主に説明できたから、話がスムーズでした。


事業計画及び成長可能性に関する事項より抜粋

あとは、私自身がArentのことをしっかり理解するきっかけになったのが大きいです。「自社とは何か?」という根本的な部分、ブランディングのさらに上流の部分をKINOCOSさんとの話の中で整理できたのがありがたかったですね。

木下:私も鴨林さんと一緒に作っていけたという実感があります。インプットとアウトプットをお互いに繰り返しながら作り上げていけたのが自分としても勉強になりました。「令和のキーエンス」といったような軸となるキーワードも、対話の中から出てきましたね。

鴨林:そうですね、元々は「SaaSを作る会社」という軸で説明しようとしていたのですが、木下さんと話しているうちに変化していきました。多くの上場会社は事業内容がシンプルに確立している場合が多いので拡張性を説明しやすいのですが、うちのビジネスモデルは発展途上で固まっていない部分があるので非常にわかりづらいんですよね。「こういうビジネス」って枠がまだなくて成長性を伝えるのが難しいので、投資家からの評価を受けづらいという懸念がありました。

それを木下さんと何度もやりとりしてストーリーや見せ方を対話の中から作り上げることで、事業の成長性を納得感ある形で説明できるようになりました。

事業計画及び成長可能性に関する事項より抜粋

また、あの資料ができるまでは「自分の担当プロジェクトのことはわかるが、会社の事業全体までわかっていなかった」というメンバーが多かったんです。資料のおかげで「自分がどんな会社に属しているのか」を本質から理解できたという声が多く上がっています。

木下:対投資家のコミュニケーションはもちろんですが、社内での企業理解にもお役に立てて非常に嬉しいです。マテリアルをきちんと作るとインナーブランディングに効くというお話は、クライアントさんからよく伺いますね。

ポイント
❶複雑な事業内容を明快に落とし込んだマテリアルが株価に寄与
❷自社理解が進み、インナーブランディングにも貢献

4. 現在のビジネス状況と今後の展望を教えてください。

鴨林:第一セグメントについては、資料に落とし込んだ理想状態を比較的うまく実現できてきています。第二セグメントも、定性的にSaaSの売り上げが伸びていて、個人的にはかなり良い状態だと認識しています。第三セグメントについては第一、第二が好調なため注力しきれていないんですが、検討は進んでいますね。

事業計画及び成長可能性に関する事項より抜粋

全般的に各セグメントが好調という印象だし、決算数値も好調で事業の状況にそれが表れていると思います。人材も非常に優秀な方が集まってきており、足元も盤石だという所感です。

木下:IRにきちんと投資して資本コストを下げることに注力されているのも、今の状況を作る要素になったのかなと感じます。企業価値にクリティカルにヒットするロードショーのタイミングでご支援させていただけたのは改めてよかったなと。ぜひ今後も機を見てご支援させていただけますと幸いです。

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