見出し画像

18歳で知った現実

僕は2年前、大手企業に内定した。
親や高校の先生からは”将来安定だな” ”幸せになれるな”なんて言われてそりゃもう期待しまくっていた。
高級な車買って、いい服着て、高いアクセサリーつけて成人式でみんなに見せつけてやろう!なんて考えてた。
いろんな妄想を膨らませながら入社し、1ヶ月の研修を終えた。
それぞれ配属先が決まり、自分の仕事内容が伝えられた。

ライン作業

僕が配属されたのは、ライン作業の部署だった。
ベルトコンベアの上を流れている物に決まった部品をつけていく作業だ。
1日10時間全く同じ作業をやっていた。
1日の終わりの方になると体が覚えていて無意識にできるようになる。

最初はライン作業なんか覚えれば同じことやればいいから楽じゃんって軽い気持ちでいた。
でも実際はそうじゃなかった。なんの変化もなく、マニュアル通りの作業。
これが、想像以上に苦痛だった。ロボットになりかけていた。

中には、楽しいという人もいるが自分には全く向いていなかった。

未来が見える

これは魔法が使えるというわけじゃない。
ただ、大手企業で安定な場所で働いて気づいたことがある。
それは、未来が見えてしまうことだ。

はっきり見えるわけじゃないが、5年後はこの仕事を覚えて、10年後にはこの職層にいるんだなってわかる。将来の自分が目の前の上司だということ。
僕は、仕事をしながらそれに気づいてしまい、恐怖を覚えた。
これから先40年こんな感じで過ごすのかと。

誰もが、将来を知りたいと思うだろう。
例えば、高校に入学して部活に入る。自分が3年生になったらレギュラーだと分かっていたらそこまで練習はしないだろう。
学生なら3年、4年と期限があるからいいが社会に出れば期限なんかない。
それを考えると、ゾッとした。

幸せってなんだろう

ライン作業をして、将来もなんとなく見えた仕事を半年した。
先輩達の言う通りのボーナスをもらって、仕事が増えて、給料も増えた。
高校生の頃に感じていたあのワクワクだったり、希望がなくなっていた。
先生達は幸せだねって言っていたが、実際に働いている自分は幸せとは感じれなかった。
そこから自分が幸せを感じれるのはどんな時か考えるようになった。
その一つとしてYouTubeで動画を上げた。
その動画で「役に立ちました!」「もっと詳しく知りたいです!」と言うコメントが結構きて、人の役に立てていることにものすごいやりがいを感じた。
直接じゃなくとも、人とふれ合い感謝されることにやりがいを感じ、それが俺の幸せなんだと分かった。

ライン作業で商品を作りそれを直接僕たちが売りに行くわけじゃない。
完全に裏側の仕事だ。お客様の言葉は数字でしか伝えられてこない。
売り上げは〇〇%でした。とかだ。

僕には本当にやりがいを感じれない仕事だった。

自分の可能性を信じよう

そこから僕は配達の仕事をするようになった。
ちょうど、友達が誘ってくれて歩合制だったため自分がどれだけできるのか試してみたかった。
1ヶ月目、一言で言うと地獄だった。ライン作業より地獄だった。
全く知らない町を走り、時間指定に追われて、鬱になりかけていた。
2ヶ月目、ようやくコースにもなれ順調に回れるようになった。
3ヶ月目、空き時間ができるくらい余裕が出てきて、ドライバーさんから荷物をプラスでもらったりするようになった。

ほとんどの人が最初はうまくできないと思う。でも、そこで諦めるのは違う。その壁を乗り越えるために、勉強したり工夫してメンタル面においても人は成長する。

だから、何か始めたいけど失敗が怖いって思っている人は、最初からうまく行くわけないっていう気持ちでいれば始めやすいと思う。
最初からできている自分だったり、成功してる自分を想像するから失敗したとき「自分はダメだ」となって立ち直れないんだと思う。

人はいつでも成長できる。やった後悔より、やらなかった後悔だ。
自分の可能性を信じて一歩を踏み出してほしい。

見栄を張ること

僕は社会人になるまでは”見栄っ張り”な性格だった。
高校時代はサッカー部に入っており、スパイクはいい物じゃないと嫌だった。当時は、高ければいいという考えで、その物の質や機能性を考えていなかった。この性格にはかなり苦しんだ。

社会人になって、給料をもらうようになり高いものを買うようになった。
それには、モテたいだったりお金持ってるていうアピールをしたかっただけだった。でも実際は、そんなことはなかった。高いもの身につけているからといってモテるようになったわけじゃないし、同じ歳でももっと稼いでる人なんかたくさんいた。この「見栄」や「比較癖」は不幸にするなと気づいた。
そこから、必要性や機能性などを考えて買い物をするようになった。
そして、周りと比較せず、自分は自分という考えでいるようになった。

最後に

僕は、大手企業にいた時から「このままでいいのか」という気持ちが消えたことはない。だから、新しいことに挑戦し続ける。その一つとしてnoteをやっている。
正直、この不安から逃げたくて実家に帰ろうともしていた。けれど、自分の中で”まだできることがあるはず”という気持ちもあり宮崎県には帰らず愛知県に住んでいる。

僕はこれからも挑戦し続ける。工場で感じたあの気持ちは忘れない。

だから、みんなも自分の中にある気持ちに素直になって、可能性を信じて行動してほしい。その先には必ず新しい道が見えてくるから。

最後まで読んでいただきありがとうございました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?