身体不活性からの脱出に♪ カルニチン
こんにちは。ケガから身体不活性に陥り、分子栄養学と運動を併用して、絶賛回復中のKinnyです。
今日は、アキレス腱断裂とそれに伴う入院・リハビリ、運動できない生活による身体不活性からの回復に、カルニチンの利用が成功しているので、ご報告です。
■ なぜカルニチン?
私はもともとヨガの講師をしつつ、ロッククライミングをしており、体脂肪率が女性でありながら、17%を怪我以前に記録していました。
ところが、肉離れ→右ひざ脱臼→アキレス腱と怪我が続き、3年のほぼ強度の強い運動からは離れなくてはならない生活でした。その間、食べては太ってしまうということで、節制を行った結果… 体重はそう増えていないのですが、筋肉喪失で、体脂肪率が30%に!
運動選手の方などが、普通のデスクワークのサラリーマン生活になる場合など、同じような身体不活性に陥るもの、と思われます。
反省としては、カロリーを減らすも、たんぱく質の摂取を減らすべきではなかったのですが、現実問題、カロリーだけを減らしてたんぱく質量を減らさない、を食事で行うのはほとんど不可能かもしれません。
アミノ酸、あるいはプロテインパウダーの助けを借りるべきでした。
当時は、知らなかったので野菜メインの食生活で、炭水化物に偏ったため、中性脂肪化してしまったものと思われます。
女性なので、もともとが鉄欠乏があります。
そのような状態だと、カルニチンが体内合成できない、ということで、ビタミンB群やビタミンCの摂取に加えてカルニチンを摂取することにしました。
■ カルニチンは何に効くの?
L-カルニチンは、脂肪燃焼やエネルギーへの変換(ATPの合成)に関与しています。
その主な働きとして「筋肉を動かす為のエネルギーを作り出す」という重要な役割があります。
また、L-カルニチンは、
肥満抑制(ダイエット)
老化、
糖尿病、
心血管疾患、
高脂血症、
心臓病、
癌
など、さまざまな疾患との関係性が研究されています。
■ カルニチンを多く含む食品は?
L-カルニチンが多く含まれている食材は肉類です。 中でも一番多く含んでいるのはラム(1年未満の羊肉)やマトン(1年以上の羊肉)などの羊肉、次に牛肉です。 また、赤貝も牛肉並にL-カルニチンを含んでいます。
でも、ラムとか赤貝とか、常食します? しませんよね。
■ カルニチン欠乏症の症状
カルニチン欠乏症は,筋壊死,ミオグロビン尿,脂質蓄積性ミオパチー,低血糖,脂肪肝,ならびに筋肉痛,疲労,錯乱,および心筋症を伴う高アンモニア血症を引き起こすことがある。
■ カルニチン= リジン+メチオニン+(C、ナイアシン、B6)+ Fe
L-カルニチンは必須アミノ酸のリジンとメチオニンによってヒトの体内で生合成されます。
哺乳類の場合、S-アデノシルメチオニン(S-Adenosyl-Methionine;SAMe)による遊離リジンの段階的メチル化(トリメチル化)により、トリメチルリジンが合成されます。その後、トリメチルリジンは、一連の酵素反応により肝臓や腎臓を主に脳・心臓や骨格筋内でブチロベタインに転換されますが、ブチロベタインからカルニチンに転換するための酵素であるブチロベタイン-ヒドロキシラーゼは肝臓・腎臓および脳のみに存在することがわかっています。
生合成2つの必須アミノ酸以外に3つのビタミン(C、ナイアシン、B6)と金属イオンの鉄が必要で、これらの1つでも欠如すればカルニチンの合成に支障が出ます。
カルニチン= リジン+メチオニン+(C、ナイアシン、B6)+ Fe
また、L-カルニチンの合成に不可欠なブチロベタイン-ヒドロキシラーゼは年齢依存性であることがわかっており、その活性は正常な成人の生合成量を基準に比較すると、乳児期で約10%・3歳児で約30%・15歳で成人レベルに到達すると言われていますので、母体と胎児期および乳児期におけるL-カルニチンの重要性が推察されています。また、加齢に伴って体内でのカルニチン合成量も低下します。(https://www.aaproject.co.jp/l-carnitine/info.html# より適宜引用。)
■ リジンとメチオニンを含む食材は?
さくらえび、ゼラチン、豚肉、鶏肉、たら、チーズ、大豆製品などにリジンは多く含まれています。
しらす、大豆製品、豚肉、鶏肉、さけ、ゼラチンなどにメチオニンが多く含まれています。
米のたんぱく質は、リジンという必須アミノ酸が少なく、大豆にはリジンが多く含まれています。しかし、大豆にはメチオニンというアミノ酸が少なく、米にはメチオニンが多く含まれています。
したがって、食事の献立において米と大豆を組み合わせて食べると、お互い足りないところを補ってくれることになります。
ご飯と納豆、ご飯とお味噌汁を食べ合わせましょう。
■ 鉄の充足 はフェリチンの値で見る
フェリチン値が改善するのは、血液のターンオーバーが120日なので、約4か月かかります。鉄は充足がなかなか難しい栄養素で、鉄が充足する以前だと鉄欠乏の場合は、カルニチンの合成は、現在の体が体内に持つ、C, ナイアシン、B6,鉄の貯蔵量に依存することになってしまいます。
■ カルニチン処方が合理的決断かどうか?
フェリチンを計測している場合は、鉄不足は、確実に血液検査で判定できます。
しかし、そうでない場合、
基礎代謝の低下が感じられる、
脂肪肝がある
体温低下がある
筋量低下がある
などの、カルニチンの不足を疑われる症状がある場合は、B群とCを十分摂取したうえで、カル二チンサプリの服用をやってみて、効果が出れば、鉄欠乏が、合成量の足かせだったことが分かります。
この場合、鉄が充足すれば、体内合成が期待できるので、カルニチンを辞めるタイミングがあります。そのタイミングは、フェリチンを計測して、女性なら100、男性なら150程度まで鉄貯蔵が充足したときです。
私自身の個人的感想ですが、カルニチンの脂肪燃焼効果は、2週間で効果が確実に実感できました。
結果ですが、10回、30分の筋トレ&有酸素運動で、約2週間で、ウエストー1cm、体脂肪率ー0.5%、骨格筋1%アップです。
体感できる体の快適さは、10段階スケールで言えば、入院中を1、リハビリ後3とすると、現在6くらいです。もっとも健康体を感じられたクライミングできる体には、あと3くらいの快適度アップが必要です。
しかし、ー0.5%の体脂肪率低下でも、顕著に違いが実感できます。
単純計算で、体脂肪率17%の体に戻すには、これをあと26回しないといけないのですが(笑)。
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