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人気シリーズ最新作!『せんろはつづく にほんいっしゅう』

ロングセラー絵本「せんろはつづく」シリーズ。『せんろはつづく』(初版:2003年、竹下文子 文/鈴木まもる 絵)『せんろはつづく まだつづく』(初版:2009年、竹下文子 文/鈴木まもる 絵)、『せんろはつづく どこまでつづく』(初版:2011年、鈴木まもる文・絵)に続く、待望の第4弾『せんろはつづく にほんいっしゅう』。10年ぶりに、お待ちかねのシリーズ新刊が発売されました。

せんろはつづく にほんいっしゅう

新幹線、電車、貨物列車… 日本全国の列車が500以上、大集合! 東京を出発して、日本を一周する鉄道の旅絵本です。日本全国の鉄道をスピード感あふれるイラストで紹介。各地の駅弁や都道府県の鳥も楽しく掲載されています。

日本を12の場面に分けて、そこを走る電車が描かれていて、ページをめくるごとに、いろんな場所へ旅する気分が味わえます。

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東京から出発!山手線、中央線、東海道新幹線…鉄道好きにはたまりません。よ~く見ると、シウマイ弁当や、漁り弁当など、駅弁も発見できます♪

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盛岡のほうへいくのが、東北新幹線や、秋田新幹線。福島県の鳥「キビタキ」や、新潟県の鳥「トキ」など、都道府県の鳥の姿も!!

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海の下に掘られた、青函トンネル。電車が通るトンネルとしては、日本で一番長いトンネルです。

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◇◆◇著者・鈴木まもるさんの制作ノートより◇◆◇

電車の絵本は、新型車種が良く出る。地域性がある(たとえば九州地方の電車は、ほかの地方では見ることができません)ということで、なかなか主人公的な形にできません。ライトを目にして顔のように擬人化したものにする気もないので、なかなか絵本にできませんでした。その辺をクリアして描いたのが「でんしゃがきた」(偕成社)と3月11日の後、福島にガソリンを運んだ「はしれディーゼルきかんしゃデーデ」(童心社)でした。

 そんな中、新たに電車の絵本を考えていて、そうだ日本中の電車を全部描いちゃえば、今の日本に住む人の暮らしや今の日本が感じられる絵本になるかと思いつき、作り始めたら、これは「せんろはつづく」の進化系だと思い、このシリーズの子どもたちに集まってもらいました。1作目で広い世界に線路を引き、トンネルや鉄橋を作り、2作目で、さらなる状況に適応して、技術を磨き、3作目で貨物列車、寝台車など電車事体の多様性を描き、今回それがどう今の現実の日本で走っているのか、という必然性の流れで出来上がったのだと思います。と、むつかしく考えてできたわけではなく、ただただたくさん描きたかっただけで、あとから正当化というか言葉化するとこうなのかと思うだけですが…。でも、描きだして、こんなに、いろいろな形の電車が多いとは夢にも思いませんでした。でも、決めちゃったから、あとは描くだけです。

 とにかく、どこかへ行きたいという生物としての本能があるから、乗り物絵本を好きになるのだと思います。人の暮らしがあり、電車があります。日本の、山あり谷ありの自然の中で、昔の人たちが列車を走らせようとした結晶が今の線路と列車の数々だと思います。ですから、この絵本は最新の電車カタログとして描いたものではありません。2021年3月の時刻表をもとにしましたが、いろいろな電車を描きたかったので、少し昔のも入っているし、この先使われなくなる電車も当然あると思います。駅弁も季節によって中身が違うこともあります。昔なつかしい駅弁も描きました。絵本の形に合わせたので、駅と駅の間の、距離や方向は実際と少し違います。スペースの関係で、実際とは違う場所に電車を描いたり、線路が消えている場合もあります。日本に生きている多くの人々の暮らしと、旅の楽しさを感じる絵本にしたいと思い絵を描きました。

 コロナで外出できず、Stay homeの間、この絵本を見て、「この電車に乗って、この電車に乗り換えて海に行こう」とか「この駅で降りて駅弁買って食べよう」とか、いろいろ想像の翼を広げ、コロナが終わったら、この絵本をもって旅に出る子がいたらうれしいです。


<鈴木まもる>

鈴木まもる先生お写真

なかなか旅にも出られない中、ほんのひととき、絵本の中で旅をしてみませんか?

ページをめくればそこに、日本中の電車が走っている。そんな疑似体験ができるのも、絵本の醍醐味のように思います。ぜひじっくり、味わってみてください🚅🚞🚉

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