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腰部障害に対する体幹トレーニング

有訴者率を症状別にみると、男では「腰痛」での有訴者率が最も高く国内では3000万にもいると言われている。

そういった腰部障害に対しては「体幹の安定性」が必要である。

競技や種目により、求められる体幹の安定性は様々であるが、腰椎の分節的安定性が体幹ローカル筋の先行筋活動によってもたらされる必要があることは共通している。

慢性腰痛を有する方に対しては
①グローバル筋活動の抑制
②ローカル筋の選択的な活動を促す運動学習的トレーニング

スポーツ活動
①グローバル筋の活動が主体であることから拮抗するローカル筋の固定能力
つまり、表と裏のバランスが必要である。

トレーニングとしては

①ドローイン(Drau-in)
ねらい・・腹横筋の選択的な活動を促すための腹部引き込み運動
骨盤底筋の同時収縮が生じることで下腹部の引き込み+引き上げの収縮感

腹横筋
腹横筋

②ドローイン(Drau-in)+骨盤後傾
ねらい・・骨盤後傾により内腹斜筋の収縮を活性化。内腹斜筋も腰椎分節安定性に積極的に参加させる
※内腹斜筋は胸腰筋膜を返して脊柱に付着→ローカル筋

内腹斜筋

③骨盤固定+片足スイング
ねらい・・外乱刺激を加えるが骨盤固定したまま維持する
①上下スイング・・骨盤には前傾・後傾後方の外乱刺激が生じる。特に下肢下制で骨盤前傾が誘導。これを下腹部で抑制。
②横方向スイング・・骨盤に回旋ストレス。外転時→外転側へのストレス
よって、反対側の側腹部筋群にて回旋抑制

④Side trunk arc
体幹は一体として動くべきであることから、最終的には一体とした運動がゴールとなるべき。
床側の対側全体の筋群を収縮させ、分節的な動きから体幹全体でアーチを描く。
この時、
1)大腿部外側に過緊張→骨盤挙上
2)上肢に過緊張→方が床から浮き上がる動き
これらを抑制し、純粋に体感の実を分節的に滑らかに動かすことが重要。

⑤Side Bilateral SLR
側臥位で両足をそろえたまま挙上
床側の下肢をしっかり内転して両足を揃え続けることが重要。
腹斜筋と内転筋の連動を利用してトレーニング

金岡恒治(2019)体幹モーターコントロール

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