大学1回生の頃

2005-04-19 17:13:03

私にとって大学生活=サークル生活で、
このサークルで過ごした4年間は私の人生にはなくてはならない時間やったと、
心の底から思う。

大学入って間もなく、人生初の鬱を経験した。

大学はほんとたくさんの人がいて、色んな考え方があって、
それがとても新鮮で面白かった。
世界が急に広がった。

田舎でずっと暮らしてきて
当時まだまだ自分の世界が狭かった私は新しい発見の連続だった。
自分にはない新しい考え方を知ることはとても新鮮で刺激的で、
感心することばかり。

だけど、その新しい概念たちを自分に取り込むことは
簡単なことじゃなかった。
今までの自分の既成概念、固定観念を打ち破られた私は
徐々に自分の中にひずみが生まれた。

新しい概念に私の概念が浸食されてく。
古い概念は私の生きてきた道全てであり、
それが新しい概念にかき消されるということは、
今までの「私」を否定することに近かった。

自分自身が揺らぎだした。
新しいものに影響されて、
今まで自分がやってきた方法じゃなくて、
人と同じやり方するんやけど、
結果が出ーへん。空回り。
「あの人やったらできるのに、何で私できへんねやろ?」
自分の行動に自信が持てなくなって、
自分の考えに自信が持てなくなって、
そして「自分自身」に自信が持てなくなってしまった。

常にビクビクしてる状態。
周りの目が気になって、
「私ここにいてもいいんかな」とか「こんなこと言ってもいいんかな」
ってずっと考えてた。

「今までこんなんじゃなかったのに」
親や小中高の頃のそれぞれの友達と喋る時は
そんなことは考えへん。
サークルでだけ。

「家や高校の友達やバイトの時は普通やのに、
何で大学ではいつも通りの私でおれへんねやろ」
居心地が悪い。
そしたら、もう人と一緒にいるのがしんどくてさ。
大学行くのも嫌で、
冬休みはいつも通りの私でおれるバイトが
精神的にものすごく楽で、楽しかった。

家では家の私、
旧友間では旧友間の私、
バイトではバイトの私、
大学では大学の私…、
幾つも「顔」があった。
でも、「こっちではこんな顔、あっちではまた違う顔、
人によって態度が変わる。どれが本当の自分か分からん。」
って思い始めた。

今なら「そりゃぁ、どれもほんまの自分やろー」って言える。
人間誰もが持ってる部分やと思うもん。
使い分けようと思って使い分けてるんじゃなく、
無意識に、その場所、場所で一番適した「顔」をしてるんだと思う。
でも当時は、そういう「顔を使い分ける自分」が嫌いだった。

自分に自信持てへんし、
本当の自分も分からんし、
そんな自分が大嫌いやし…。

毎日モヤモヤしてて、
下しか見て歩けへんし、
ストレスで急性胃炎なるし…、
こんな状態人生初めて。
ストレス溜まるとほんまに体壊すんやって、
身をもって実感した。

こんなしんどい思いするんやったら、
サークル辞めたら早いんやろうけど、
それはそれで決断できなかった。
「もう無理や、ほんま限界」って何度も思ったけど、
辞めたら逃げることになると思った。
サークルからじゃなくて、自分から。

今まで、色んな壁があったし、
人に絶対無理って言われたことでも、
それを蹴散らすつもりでやってきた。
そうやって色んなことを何とか乗り越えてきた。
たまたま運が良かっただけかも知れへん。
だけど、その壁を乗り越えた時の達成感がたまらんのよ。
グーッと自分を抑え付けて、
そしてそれが達成された時の何とも言えない感覚。
最後まで諦めへんかったら、
絶対いいことある。
そういう風にしてそれまでやってきたし、やってこれた。

だけど、今回は初の挫折。
自分ではどうにもこうにも身動き取れへん、
どうしていいか分からへん。
だけど辞めたら、自分に負けたことになる。
何とか頑張りたい、居場所を作りたい。
今自分にできることは何やろ。

ちょうどその頃、サークルの新入生勧誘が始まる時期で、
4月は私達の回が中心になって活動する期間やった。
これに掛けることにした。
というより、
今私が前に進めるのはこれしかないって思った。
この勧誘期間を、
とにかく自分なりに一生懸命頑張ろうって思った。

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