中古マンションを買う?[費用編]
こんにちは。関西で終の棲家を探しているサハラと申します。
私は、今から30~40年後も住み続けられ、資産として十分な価値がある家を探しています。
まず最初に、中古マンションについて調べました。
今回から3回に分けて
①マンションにはどんな費用が掛かるのか
②マンションが寿命を迎えるとどうなるのか
③マンションをどう選ぶと良いか
について調べた結果を共有します。
初回のテーマは費用についてです。
【結論】
住宅ローンを組まない場合、購入時に掛かる諸費用は物件価格の5%程度。
ランニングコストのうち、管理費と修繕積立金は今後変わる可能性がある。
修繕積立金が段階増額積立方式の場合は、必ず増額される。修繕一時金を徴収する場合もある。
将来の経費分も含めて計画的に準備していく必要がある。
1.物件の取得費用
ここでは中古マンションを購入する前提で調べています。
不動産会社に仲介してもらい、個人から購入する場合、
物件価格には消費税が掛かりません。
物件資料には、
・物件価格
・毎月のランニングコスト(管理費、修繕積立金、駐車場・駐輪場代等)
が記載されています。
不動産会社では、購入時の資金計画として
・物件価格
・リフォーム価格
・諸費用(契約時印紙代、登記費用、火災保険料・地震保険料、住宅ローン諸費用、公租公課、仲介手数料等)
が必要なことと、諸費用は物件価格の6~7%程度になることを教えてもらいました。
諸費用は住宅ローンなしだと物件価格の約5%となります。
4,500万円の中古マンションを購入する場合
リフォームなし、住宅ローンなしで、取得費用は約4,725万円です。
(住宅ローンについては今後別記事で書く予定です。)
※軽減措置等をご自身で参照されたい方は、下記リンクをどうぞ。
4,500万円の中古マンションを探すと、
例えば下記の物件が売りに出ていました。
【物件A】
快速の止まる駅 徒歩10分、専有85㎡
北東角部屋4LDK、築19年、総戸数60戸
管理費8,400円、修繕積立金19,900円
2年後に修繕一時金100万円徴収予定
【物件B】
各停のみ止まる駅 徒歩3分、専有70.5㎡
南東3LDK、築7年、総戸数230戸
管理費12,300円、修繕積立金9,230円
小さな駅で良ければ、築浅で日当たりの良い駅前のマンションが買えそうです。
2.ランニングコスト
毎月の費用には、
・管理費
・修繕積立金
・駐車場、駐輪場代
・固定資産税、都市計画税
・火災保険/地震保険料
等が掛かります。
上に挙げた【物件A】【物件B】では、毎月約4.5万円の費用が発生します。
ここで問題になるのが、修繕積立金です。
入居当初は「毎月4.5万円払えば住めるな」と思っていたのに、修繕積立金が大幅に増額され、将来は毎月6~7万円もの出費になるマンションもあるそうなのです。
恐るべし修繕積立金。。。
3.管理費と修繕積立金
区分所有者全員が、マンションの管理組合に毎月支払うものに
・管理費*
・修繕積立金*
があります。
この2つは区分して経理されます。
管理費と修繕積立金は別会計なので、管理費で賄われる『日常の清掃』や『植栽の手入れ』等がしっかりされ、管理の行き届いたマンションだなと内見時に感じても、修繕積立金が十分にあるとは限らないようです。
修繕積立金が、マンションの維持・管理に非常に関わってきます。
修繕積立金を使って大規模修繕工事を行い、建物を劣化から守ります。
ところで、この修繕積立金の積み立て方法には
・均等積立方式*
・段階増額積立方式*
があります。
段階増額積立方式なら、将来、修繕積立金は確実に増えていきます。
【物件A】は、築19年でそろそろ改修工事が必要。総戸数60戸と戸数が多くないので、1戸当たりの修繕積立金が高く、更に修繕一時金100万円も必要。
【物件B】は、総戸数230戸と大規模マンションのため1戸当たりの修繕積立金が低い。
修繕積立金の増額予定、修繕一時金の徴収予定については、長期修繕計画等を見ないとわかりません。悩ましいです。
4.長期修繕計画
マンションの長寿命化を図るには、外壁、屋上防水、給水設備など各部位に生じる経年劣化に対する修繕工事が必要になります。
(持続可能社会における既存共同住宅ストックの再生に向けた勉強会)
マンションの資産価値を維持するために10~20年に1回行われる、この大規模修繕工事は、長期修繕計画に基づいて実施されます。
長期修繕計画は5年程度ごとに見直され、それに応じて修繕積立金の額も見直されます。
(長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント(全文)(最終改正 令和3年9月))
よって、マンション購入時は、
・現在の修繕積立金
・積立方式
・積立総額
・将来の修繕積立金(予定額)
・管理費や修繕積立金の滞納額
にも注意が必要となります。
この金額が、数年後、数十年後のランニングコストに大きな影響を与えます。
5.管理状況と物件価格
現在の物件価格は主に、
・立地
・土地の権利
・建物構造
・築年数
・専有面積
・方位
・階数
・眺望
・部屋の状況
等を総合的に判断し、査定されているようです。
恐ろしいことに、マンションの
・管理状況
・長期修繕計画
・維持修繕の実施状況
・管理費や修繕積立金の滞納額
・積立総額
は、あまり価格に反映されていないようです。
2022年4月から、
・マンション管理計画認定制度
(マンション管理・再生ポータルサイト/国交省)
・マンション管理適正評価制度(マン管協)
が始まりました。
今後は、管理状況でマンションが格付けされ、物件価格に反映されるかもしれません。
次回は、マンションが寿命を迎えるとどうなるのかについて、主に国土交通省の資料から得た内容を共有します。