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バトンを受け取って

瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」を読み終わった。

美容室に行くお供にと、久々に自分で本を買った。


この小説は、主人公の優子が、幼い頃に母親を亡くし、父とも離れ、この後、血の繋がらない親と暮らしながらも、家族皆に愛情を注がれて育っていく話だ。

こういう小説を読みたかった。気分に合った本を読むことがこんなに幸せな気持ちになるんだなと、本の良さを改めて知った。

日々、子どもを育てるなかで、子どもとの接し方、自分の生き方、家族の形、何がいいのか考える日々を送っている。

子育てに正解はないと言うが、子どもが幸せになってほしいと、上手くできないなかでも正解を考えるのは、親として当然のことだろう。



私は、児童養護施設で2年ほど働いて、施設の子どもと関わり、子どもにとって本当の親というものがどれだけ大きい存在かを知っている。

それでも、血の繋がりが子どもにとっての最善であるとは思っていない。

フィクションだからということもあるが、親が変わっても、育てる立場にある人が愛情を持って接すれば、子どもは育つのだろう。

この小説を読んで幸せな気持ちになるのは、関わる大人が、子どもに愛情を持って接しているからだ。

そこに、日々の食卓の料理と、音楽が合わさり、イメージを膨らませてくれる。


読後の幸福感のなか考える。

私が子どもに渡すバトンは、どんなものになるだろう。

子どもも1人の人間で、わたしも1人の人間だ。対等だといいが、子どもにとって、親は絶対だ。

正解でなくても、私なりに悩み考え、子に、幸せのバトンをつなげるよう、愛情を注いでいきたい。

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