見出し画像

留学のお話し④ドイツの美大受験

こんにちは!雑貨ブランドkin.iro.hitodeを運営しているMarinaです。ドイツ留学時代のお話をゆっくり綴っております。

前回までのお話はこちら

留学のお話①
留学のお話②
留学のお話③

〜前回までのあらすじ〜
美大の大学院に進学するつもりが、ひょんなことからドイツ留学を決意。語学力0、コネクション0、海外経験0の状態で、何も持たずに初の一人暮らし・初の海外暮らしをスタート。無事に希望していたデュッセルドルフの美大の聴講生になれたけど、、

ドイツ・デュッセルドルフ美大で、無事、"聴講生"になれた私は、1年間、デュッセルドルフに暮らしました。聴講生としての生活は、想像と少し違うものになりました、、。①まずアトリエは貰えない。これは大学によって違うのだと思うのですが、人気大学の人気のクラスのため、学生のスペースだけで精一杯でした。私は自宅で制作することに。②ビザは聴講生としてはおりない。聴講生として登録したことで、「これでビザがとれるー!」と有頂天でしたが、こちらでは取れず、結局語学留学ビザを延長することに。。(*ビザについては私の場合、3ヶ月の観光ビザ(申請不要)の後、語学留学ビザを取得していました。)

無題 - 2021年7月10日 14.14

(なんかいきなり本業の画風と違うイラストで挿絵描いてごめんなさい、、、大変だったことをイラストで伝えたくなってしまって、、)

聴講生に登録したのち、語学学校は、昼間の集中コースから夜間コースに変更していました。だけど、夜間コースでは語学ビザも許可されず、結局集中コースに戻ることに、、!語学勉強は、本来の目的では無いですが、今後ドイツで暮らしていくために、かなり力を入れました。語学学校はインターナショナルで色々な国の方々との交流がかなり楽しく、そのお話はまたnoteに書いていこうと思います。(語学学校の愉快な仲間たちについて紹介するだけの記事になりそうですが、、笑)

アトリエがもらえなかったり、ビザがスムーズにとれなかったりして、なかなか想像とは違う1年となってしまいました。朝起きて、単語の勉強をして、語学学校に行き、午後に家に帰ってきて絵を書いたり、語学学校の宿題をする。そんな毎日でした。ドイツに行く前は、"自分は美大を卒業しているのだから、正式に美大生になる必要はない。現地で絵を描いて発表することに力をそそごう!"と思っていたのですが、実際は美大生にならないとできないことは多く、美大に入学しなくては、、と思い始めておりました。

とにかく強制帰国が留学生にとって一番怖いことなので、美大正式入学のために準備を始めたのでした。

ドイツ美大の受験形式は、まずはマッペという作品ファイルを用意を提出。大学によっては、このマッペのみで、合否が決まります。実際の試験(会場で描くなど)がある大学もあります。

私が聴講生として登録しているデュッセルドルフ美術大学はマッペのみで合否が決まるタイプの美大でした。ただ倍率がかなり厳しいため、他の都市の美術大学も調べて受験することになりました。ドイツは国立の美大は各主要都市に一つずつあるので、日本に比べるとたくさんの選択肢がありました。デュッセルドルフを第一希望に、東ドイツのドレスデンライプツィヒも受けることに決めました。

大学に入るために語学の資格も必要なため、語学も本格的に勉強しつつ、マッペ作りを頑張りました。マッペは作品集、ポートフォリオのようなものなのですが、少し日本のポートフォリオとニュアンスが違うように思いました。大事な点は、

・作品写真ではなく原画であること
・完成したスタイルを見せるよりは、可能性を見せること


だと思います。10年も前のことなので、今は変わっているかもしれませんが、、。日本の美大受験では完成度の高さを求められたと思うので、そこを忘れるのは大変でした。自分では、失敗作すぎてゴミかな?と思うドローイングに、教授が「これイイね!!」と言ってくるようなことが沢山ありました、、。

マッペをポートフォリオのような作品写真集だと思って用意して、普通に失格になっている例もありましたから、ダメ、絶対!!

そんなこんなで、完成した私の渾身のマッペはこちら、、!この頃、絵を描きすぎて、神経をいためて、手の一部が麻痺していたなぁ。。前回のnoteで登場した神教授・プロフェッサーBに、試験の前にチェックしてもらったところ、「ぜったい、合格にしてあげるね!」と言ってくれていたのでした・・。本当に、、?本当に合格させてくれるの、、、?

続く、、。

画像1

楽しくも過酷な(?)ドイツ生活を終えて、現在は日本で雑貨ブランドkin.iro.hitodeを運営し、楽しく過ごしております。

Shopにも遊びに来ていただけたら嬉しいです。

Instagram: https://www.instagram.com/kin.iro.hitode
Web Shop: https://www.kinirohitode.com

いただいたサポートは、お花や本を買ったり、心を豊にするために使わせていただきます。