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書籍紹介:「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」その6

前回に引き続き経済学者ヤニス・バルファキス氏の著書
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」の紹介を行います。

前回の内容はこちら。よろしければ読んでみてください。

はじめに~テクノロジーの進歩と格差の関係

格差問題の対策としてベーシックインカムが日本でも2017年頃に話題に成っていたが、現在はぱったり聞かなくなった。そもそも格差対策の一つとして検討されていたのだが、また再燃する日が来るのでしょうか。

今回はこの格差についてヤヌス氏が問題定義をしている。

第六章 恐るべき「機械」の呪い

テクノロジーが進歩し確かに世の中はとてつもなく便利に成ったが、格差は広がる一方貧困問題も解決していない。人類はテクノロジーを進歩させて良い方向には進んでいない。むしろテクノロジーを維持する為に人間が働いていないか?
この様にヤヌス氏も問いを投げかけている。

ヤヌス氏が言うテクノロジーの招いた悪循環。
1.機械化が進み人間の仕事が減る
2.人件費が掛からずに大量に生産出来る
3.商品の価格が減少する
4.市場全体で同様の事態が発生し更に商品価格が落ちる
5.企業の利益が減少する
6.企業が銀行の借金を返済できなくなる
7.経済が低迷していく、不況になる

人間が取れる対策としては、機械に使われるのではなく、機械を使う側に成る事。しかし、機械を自在に扱えるのは一部の企業のみ。現在のGAFAみたいな存在のみと言っている。

更にこれに対応する施策としては、機械を共有し利益を全員同率で分配する。いわゆるベーシックインカムにしたら良いという結論でした。

しかしこの施策には当然ながらお金持ちが反対するだろうとも言っている。

結論:テクノロジーが格差を広げている。反対は発生するだろうが、対策としてはテクノジー、利益の共有をするべきだ。


最後に、

格差の対策として、GAFAの様な企業は今迄独自で開発してきた物を突然共有し始めるとは考えにくい。
ではどうするか?という所は次の章に書いてあるようです。
次回は第七章を紹介したいと思います。

最後までお読み頂き有難うございます。

次の記事はこちら。



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