書籍紹介:「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」その5
前回に引き続き経済学者ヤニス・バルファキス氏の著書
「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」の紹介を行います。
前回の内容はこちら。よろしければ読んでみてください。
はじめに~「労働市場」「マネーマーケット」とは
交換価値は市場は商品価格を下げれば、だいたいの場合商品は売れます。
がしかし、「労働市場」「マネーマーケット」の2つの市場ははそう機械的ではなく人間的で予測する事は難しいという。
ちなみに、
労働市場とは労働力を提供して受容と供給を受ける市場。
マネーマーケットは短期的な資金の借り貸しを受ける市場。
です。この2つのマーケットについて著者ヤヌス氏が説明します。
第五章 世にも奇妙な「労働力」と「マネー」の市場
労働市場とマネーマーケットを動かしているものは?
企業などが人を雇って賃金を払う代わりに労働者は労働力を提供する市場です。他の市場と異なる特性を持っているとヤヌス氏は言う。
仮に安い労働力が提供され始めた場合、2つの受け取り方が生まれます。
安い労働力を得る事が出来るので得だ。採用する。
安い労働力を提供する人が出てきているという事は不景気に成って来ている。採用している場合ではない。
前者は「楽観的」後者は「悲観的」な判断だが、労働市場の先行きは参加している集団がどちらの気持ちでいるかで動かされる。起業家の憶測で先行きが決まってくるといことです。
もう一つのマネーマーケットでも同じ事が言える。
中央銀行が金利を下げた場合、2つの受け取り方が生まれます。
借金をしやすくなるので、どんどん借金をして事業を拡大しよう。
金利が下がっているという事は景気が悪いという事なので、借金をして事業拡大している場合ではない。
同じく「楽観的」後者は「悲観的」な判断だが、こちらも市場に参加している集団がどちらの気持ちでいるかで動かされる。
以上のとおり、発生した事象をマーケットに参加している集団が何方に動くかによりマーケット全体の方向性が決まるという訳です。
結論:発生した事象をマーケットに参加している集団が何方に動くかによりマーケット全体の方向性が決まる。
最後に、
今回の第五章は労働市場とマネーマーケットについてのお話でした。
次回は第六章の説明をしたいと思います。
最後までお読み頂き有難うごさいました。
次の記事はこちら。
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