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ホームズくんと話す!これからの家選びの基準に!建築物の省エネ性能表示制度って?

前回の記事はコチラ!


はじめに

ホームズくん:
ゴールデンウィーク、あっという間だったなあ…!
よし!今月も情報審査のひとたちのところへ遊びに行こうっと

情報審査:
ホームズくん、こんにちは!

ホームズくん:
あ!情報審査のひと!こんにちは~っ
いま、ちょうど遊びに行こうと思っていたんだ!

情報審査:
そうでしたか。
私もそろそろホームズくんに会いたいなと思っていたところでした。
お部屋に行きましょう!

ホームズくん:
わーいっ

2024年4月から開始!省エネ性能表示制度とは

情報審査:
ホームズくん、省エネ性能表示制度って知ってる?

ホームズくん:
もちろん!
たしか、おうちの省エネ性能を広告に表示することで、みんながおうちを買ったり借りたりするときに、省エネ性能を把握したり比べたりできるようにする制度だったよねっ

情報審査:
そうそう、ホームズくん!
以前、この部屋は省エネできる部屋!と分かるような広告になっているといいよね、と前にお話ししたんだよね!

以前お話した内容は以下参照:
▼ホームズくんと学ぶ!カーボンニュートラルに向けた住宅省エネ化の取り組み
https://note.com/kind_lion409/n/nfa7144d14071

日本では2050年カーボンニュートラルの実現に向け、多数の領域で省エネ対策が講じられており、住宅においても例外ではありません!
「省エネ性能表示制度」はその取り組みの一つでして、2024年4月から始まった新しい制度です!

▲国土交通省 「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度」消費者向けチラシ https://www.mlit.go.jp/shoene-label/images/shouhishamuketirashi.pdf より画像引用

この制度のポイントは、2024年4月以降に建築確認申請(※)を行う新築の建物を広告する際には「省エネ性能ラベル」を表示することが努力義務とされたことです!

(※)建築確認申請…新しい建築物を立てる際や増改築の際に、その建物が建築基準法やその他各種条例に適合したものであるかどうかを確認するための制度のこと。

ホームズくん:
新しいおうちや、これから建つおうちには省エネ性能ラベルが付いているってコト?努力義務ってコトは、絶対付いているわけではないのかなっ。

情報審査:
はい、省エネ性能ラベルを広告で表示するのは、あくまで努力義務になります。ただし、新築建築物で省エネ表示ラベルがない場合は、国土交通大臣が勧告・公表・命令などをできる規定がありますし、今後努力義務から義務、に変わる可能性は高いです!

ホームズくん:
そうなんだ~

情報審査:
それでは、どんなラベルなのか説明しますね!
以下のような項目が入ったものです。
どうかな?分かりやすい?

ホームズくん:
わっ!マークとか数字の大きさでレベルが分かるようになっているってコトかなっ!

情報審査:
そうですね!
ちなみに各項目の内容は以下の通りです。

<解説>
①再エネ設備あり/なし…再エネ設備(太陽光発電・太陽熱利用・バイオマス発電等)が設置されている場合に「再エネ設備あり」と表示されています。

②エネルギー消費性能…国が定める省エネ基準からどの程度消費エネルギーを削減できているかを見る指標(BEI )を、星の数で示しています。

③断熱性能…建物からの熱の逃げにくさと建物への日射熱の入りやすさの2つの点から建物の断熱性能を見る指標です。

④ZEH水準…エネルギー消費性能が★3つ、断熱性能が5以上で達成のチェックマークがつきます。

⑤目安光熱費…住宅の省エネ性能に基づき算出された電気・ガス等の年間消費量に、全国統一の燃料などの単価を掛け合わせて算出した1年間の光熱費を目安として示しています。
※住棟ラベルでは非表示。任意項目のため記載がない場合もあります。

⑥ネット・ゼロ・エネルギー…ZEH水準の達成に加え太陽光発電の売電分も含め、年間のエネルギー終始がゼロ以下で達成のチェックマークがつきます。※第三者評価(BELS)の場合のみ表示

⑦自己評価・第三者評価…省エネ性能の評価が販売・賃貸事業者による自己評価か、評価機関による第三者評価かを示します。

⑧建物名称…省エネ性能の評価対象がわかるように物件名が書かれています。必要に応じて、棟名や部屋番号が掲載されています。

⑨評価日…評価された省エネ性能がいつ時点のものかを示します。

▲画像、各項目の説明文ともに国土交通省 「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度」 https://www.mlit.go.jp/shoene-label/より引用


ホームズくん:

一つのラベルにいろいろな情報が盛り込まれているんだねっ

情報審査:
そのとおり!
より詳しいラベルの説明を見たい場合は、以下をご覧くださいね。

ホームズくん:
ありがとう!見てみるねっ

そういえば、今までの新築のおうちについてお話してきたけど、今すでに建っているおうちはどうなの?

情報審査:
中古の建物では、省エネ性能ラベルを広告時に表示する事が努力義務とはされていません。ただし、中古住宅が省エネ改修を行った場合の改修部位専用ラベルの導入や運用の検討は開始されています

ホームズくん:
そっかあ
そのうち全部の広告で省エネ性能ラベルの表示があたりまえになっていくのかなあっ

情報審査:
将来的にはそうなっていくのかもしれませんね。
LIFULL HOME'S上では広告上に以下のように表示されています!

省エネ性能が高いとどんなメリットがあるの?

ホームズくん:
ボク、単純に疑問に思ったんだけど、おうちを探すみんなにとって省エネ性能でおうちを選ぶことができるとどんないいことがあるのかなっ

情報審査:
省エネ性能が高いと、住む人にとっては以下のようなメリットがあります。

・夏は涼しく、冬は暖かく、一年中快適に過ごせる
・冷暖房効率が向上し、光熱費削減につながる
・部屋ごとの温度差が少なくなるため、体への負担が低減される
・結露が発生しにくくなるため、掃除がラクになる
・寝室内の温度がいつも快適となり、睡眠の質が向上する

▲画像、説明ともに国土交通省 「建築物省エネ法に基づく建築物の販売・賃貸時の省エネ性能表示制度」消費者向けチラシ https://www.mlit.go.jp/shoene-label/images/shouhishamuketirashi.pdf より一部引用

ホームズくん:
光熱費削減だけではなく、快適性や体への負担軽減にもつながるんだねっ


情報審査:
そうなのです。
省エネ…というと、CO2削減や光熱費削減のイメージが強いですが、過ごしやすさや実際に暮らす方々の体にとっても良いのです!
たとえば結露がない、という事一つ取っても、QOLが大きく向上する一因にもなるのですよっ!


おわりに

ホームズくん:
これからは部屋の間取りや広さ、家賃だけじゃなくて、省エネ性能が高いかどうかがおうち選びの判断軸の一つになっていきそうだね~っ

情報審査:
国をあげてカーボンニュートラルを推進しているから、それに共感して、という意味でも、快適な住環境、とか、できるだけ省エネしたい、といった意味でも、省エネかどうか?を基準に物件を選ぶ人が増えるとよいなと思っております!

ホームズくん:
おうち選びの基準が変わっていく未来を想像すると、なんだかわくわくしてきちゃった!

情報審査:
そうですね、今後が楽しみです!

ホームズくん、今日のお話はここまでにしましょうか!

ホームズくん:
そうだね!
今日もお話ありがとう!
また来月も遊びにくるね~
ばいばーい

今日のまとめ

✅省エネ性能表示制度とは省エネ性能を把握したり比べたりできるようにする制度!
✅2024年4月以降、建築確認申請を行う新築の建物を広告する際には「省エネ性能ラベル」を表示することが努力義務とされた!
✅省エネ性能ラベルには「再エネ設備の有無」「目安光熱費」などの9項目が表示されていて、マークや数値で各性能の良さが分かるようになっている!
✅省エネ住宅は光熱費削減だけではなく、快適性や体への負担軽減にも繋がる!
✅中古住宅が省エネ改修を行った場合の改修部位専用ラベルの導入や運用の検討も開始されている!

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