ファジアカを受講して
ファジアカ という魔法
ファジアカ 1期(ファジアーノ岡山アナリティクスアカデミア・エンジョイコース)初日から、講師の久永啓さんの「場」を作る「マジック」に何とも言えない驚きを覚えた。参加者それぞれの視点、疑問を大切にし、どこに注目して何を学びたいかという自主性を尊重するという姿勢。学ぶということは本来このように楽しくあるべきだったんだと気づかされ、長年教えることに関わっている自分の姿勢について考えさせられた。
また、グループワークを一緒にさせてもらった三人の「チームメイト」からも本当に多くのことを学んだ。サッカー経験ゼロの私を寛大に支えてくれ、二度の発表会では、それぞれが持ち寄った視点を尊重しつつ、まとまった内容を作ることが出来た(と思う)のはチームワークならではの醍醐味か。「全体会」では、同じグループではない受講生とも交流ができ、利害関係なく、共通の興味・目的を持っているということでつながった仲間との場がとても新鮮で、楽しかった。
今週は仕事がきついから課題をこなす時間がないかもしれない、ミーティングに参加出来ないかもしれない、などと思っても、結局はその時間をひねり出したいがために普段より仕事の能率が上がってしまったり。そんな私を見て、サッカーが国民的スポーツである国出身の夫とサッカー少年の高1の息子は「お母さんどうしたんじゃろう」と戸惑っていたかもしれない。彼らにはよく質問をして、助けてもらったので、感謝。
サッカー素人がデータ分析に触れる
私の中で何が変わったかの例
サッカー経験のない素人の私がデータ分析に触れることによって自分の中で何が変わったか。例えば:
以前:ゴール近くのシーンには注目するけど、そこまでの経過については全くいい加減にしか見ていない。
現在:データ分析に触れることによって、得点につながるまでの様々な要因の存在を知った。そのおかげで、試合中に見えるものが増えて、より楽しめるようになった。
つまり、久永さんが以下の記事でおっしゃっている「戦略」にまんまとはまってしまった。
私のような素人がつまづく部分の一例
私のような素人がつまづく部分を紹介することで、「スポーツアナリティクスの民主化への取り組み」に微々たる貢献ができるかもしれない。例えば、ラインブレーク。下の図を見て、ラインブレークとは図に赤い点線で描かれているラインを超えることだと勘違いしてしまった。
その次のハードル。「ディフェンシブラインブレーク」を、「守備的な・守備の」ラインブレーク (defensive (line break)) と解釈してしまい、意味わからん!と頭を抱えてしまった。苦しんだ末に以下のビデオを見て、defensive lineをbreakすることだったのか、と目から鱗だった。ちなみに公式の日本語の訳では「デフェンスラインブレーク」((defense line) break)となっているので、このような間違いの心配はないかも。
そんな私にとって、久永さんのnote記事の「データも使って楽しむカタールW杯その1〜3」は、抜群に分かりやすい。ファジアカ を受講したこの数ヶ月間で、私はまさに久永さんの以下の言葉を体現した。
灯台もと暗し
実は私の住む街でも、二人の若いエンジニアが始めた「Sports AI」というスタートアップ企業があるそうで、以下のニュースで紹介されていた。まさに「パフォーマンス分析の民主化」が目標とのこと。パフォーマンス分析を行ない、個々のアスリートのキーパフォーマンス指標を出す。キーパフォーマンス指標はチームによって異なるので、コーチは他のチームが知らないキーパフォーマンス指標を伸ばしていくことが出来る。これがチームが勝つことへの手助けとなるらしい。ニュースの途中で登場するコーチの方は、元FCナント及びアンジェSCO選手、後にFCナントコーチ、現在はカナダ・ケベック州で指導者として活躍中のフランソワ・ブルジェ氏。
最後に
ファジアカ初日以前には不安もあった私が、多くのことを楽しみながら学ぶことが出来た。是非これからもこの取り組みをどんどん続けていって欲しいし、多くの皆さんに受講してもらいたい。こんな私にでも何かお手伝いできることがあれば、これを機会に今後ともファジに関わっていけたら光栄。
我々が帰省するたびにファジの試合を一緒に観に行ってくれる家族や甥っ子達、昨夏は政田サッカー場まで送迎してくれた姉には感謝。そして時はさかのぼり、大学受験前に能開センターで一緒だった木村正明君、あなたはいつも周りに笑いの渦を作ってくれた。皆に愛されるファジアーノ岡山を作ってくれて本当にありがとう。
地球のほぼ反対側にいながら、ファジアカで個性豊かな皆さんと出会えたことに感謝の気持ちをこめて。