疲れた大学生の怪文書♪
♪ クマの子見ていた隠れんぼ・お尻を出した子一等賞〜
ぶつぶつぶつぶつ……授業終わりの20時過ぎ、前を歩く友人に続いて、私は小躍りしながら口ずさむ。
なんで歌ってるの? なんて野暮なことを訊いてくる友人たちではない。私に大事な何かが2つくらい欠けていることは承知の上で付き合ってくれている。
♪ 夕焼け小焼けでまた明日〜・ま〜たあ〜し〜た〜
良いな良いな・に〜んげんってい〜い〜なぁ
この曲、『まんが日本昔ばなし』のエンディングテーマだと記憶しているが。
人間がいかに恐ろしい生き物か、寒気がするくらいの恐怖を物語った後でこれを流すのだから、なんて狂気じみているんだろう。それとも、そういう狂ったところも受け入れて生きろっていう刷り込み教育?
とか言い出すと、彼らは控えめな感じで、あははーと笑ってくれる。良い人たちだ。
私はぴょんぴょん跳ねて歌いながらキャンパスの廊下を歩く、いや、跳ねる。ちょっとアブナイ感じだ。
我大学の、というか、我学科の良いところは誰もそんな私を指差してコソコソヒソヒソしないところだ。まあ、見られはするけど。そりゃそうか、そんな人がいたら私も見ちゃうもん! わぁ!楽しそうだなぁって。
歌っている私は考える。
こんちくしょー課題溜まってきたなぁ
あーあ、今日6限まであるのに明日また1限からかよー
あ、あのこのジャケットめっちゃカッコいい!
お腹減ったなぁ
ウェーイ
ブーンブーン
パラパラパラッ
ブンチャブンチャブンチャ
ドドーン
もうこれは、酔っ払いだな。笑笑
でも諸君、冷静になったら負けなのだよ。
毎日電車に乗って、キャンパス行って、沢山の人に会って、課題は溜まるし、腹は減るし、三年生の授業ってまあまあ難しいし、ティーチングアシスタントの仕事は意外ときついし。ま、お金もらってるけどね。
♪ 美味しいご飯にポカポカお風呂・あったかい布団で眠れるだろな
奇行を許してくれて、私のことを褒めてくれて、一緒に笑ってくれて、私を愛してくれる全ての友人たちよ
愛してるぜぇ! 友よ!
講義内容だからって、う◯ち×2と嬉々として連呼していた君も、校門前の段差でつんのめって柱に頭ぶつけた君も、お弁当持ってきてるのにワゴンでハンバーガー買っちゃう君も、みんな愛してるぜ!
とかそんなこんな書いてるうちに最寄駅に着いたな。。。
♪ 僕もかえ〜ろお家に帰ろ・でんでんでんぐり返しでバイバイバイ
……文章はここで途切れている。
(うろ覚えで書いた歌詞は案の定間違っていました。そして盛大に間違った歌詞で歌っていました。2022/04/22追記。)
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