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YouTube視聴を趣味にするな。時間の浪費だと思え

「趣味は?」「休日は何をして過ごす?」「ハマっていることは?」
 人生で何かと聞かれることの多いこれらの質問に、「YouTubeを観ること」と答える人に言いたい。今のあなたはとても危険である。

 昨今「YouTuber」が素人・芸能人問わず急増し、多種多様なジャンルに星の数ほどある動画を持つ魅力的なコンテンツに成長した動画配信サイト「YouTube」
 しかし、YouTube視聴そのものを趣味にしてはならない。最大のデメリットは「何も生み出さず時間を浪費するだけ」ということであり、それは結果的に「人間としてプラスにならない」からである。この記事ではYouTubeなどの動画配信サービスの持つ危険性ついて実体験を交えて述べる。

1.何も生み出さず時間を浪費するだけ

 人間がYouTubeを視聴する目的はおそらく「情報を得る為」と、「喜怒哀楽の感情を得る為」の2つに分けられる。前者は確かに視聴する意味は大いにある。料理やDIYなどは本やwebサイトを閲覧するより動画で観たほうが作業手順を理解しやすい

 しかし、視聴そのものを趣味や日課にしている人の多くは後者だ。喜怒哀楽、その中でも特に「喜」、つまり「笑い」を得たいが為に観ていることが多いのではないか。それが1日10分とか30分くらいであれば許容の範囲なのだが、それが1時間、2時間、あるいは休日の一日中だったり深夜に寝ずにずっと……と続けば、それはただの時間の浪費である。時は金なりと言うが、もはや大金をドブに捨てる行為と同義だという意識を持って欲しい。

 趣味には「何かを生み出す趣味」「何も生み出さない趣味」がある。前者は言うまでもなく大きな意味がある。「料理」や「プラモデル」などは完成されたモノを生み出す。「ギター」「ピアノ」などの楽器も演奏された作品を生み出す。「キャンプ」であればテントを張る、薪をくべるなどの技術を生み出す。「ゲーム」も一応、操作技術を生み出してはいる。

 一方で「漫画を読む」「アニメや映画を観る」「テレビのお笑い番組を観る」など、何も生み出さない趣味というものも存在する。ただ、それらの多くは「完成度やクオリティーの高い作品」であり、広義での「芸術鑑賞」「文化に触れる行為」に値すると思う。芸術作品を観て泣いたり笑ったり、同じ体験をした人と会話やSNSで共有することには大きな意味がある。

2.終わりの見えない「YouTube視聴依存」

 もしかしたら今はYouTubeも全体のレベルが上がり、漫画やアニメと同等の「芸術鑑賞」の域に達しているのかもしれない。しかし長時間視聴、いわゆる視聴依存の危険性があるのはYouTubeなどの動画配信サービスだけだ。

 例えば漫画やアニメは、所有物や録画リストという限られた作品数の中で読んだり視聴するものなので、長時間持続させられる人はそれほど多くないと思う。

 しかしYouTubeはネットに繋ぎさえすれば、無料で続けて何十本と観放題になってしまう。「あの人の動画も観たい、あの芸能人のも観たい」と好きな人たちの動画を漁るだけでも時間はあっという間に過ぎていくが、それに加えて本人が望まなくても関連動画が勝手にいくつも現れ、気になる動画はついついクリックしてしまう。これを繰り返していくうちに気付いたら長時間が経過してしまう上に終わらせるタイミングが難しいのがYouTubeならではの恐ろしさなのだ。

3.人間としてプラスにならない「YouTube視聴依存」

 YouTubeを観るという趣味は人間としてプラスになることは一切ない。理由は前述の「技術」が身に付かないのももちろんだが、その行為自体が「あまりにも楽すぎる」ことも挙げられる。

 例えばギターやピアノは、それを正しく使いこなすには難易度が高い。料理やDIYなども材料や道具をたくさん準備して初めてスタートラインに立てる。キャンプや釣りなどのアウトドア系はもっと準備が大変になる。

 その点YouTubeはPCを起動し、ブラウザのブックマークからYouTubeに飛んで、あとは観たい動画を検索などで探してクリックするだけ。あまりにも簡単で楽なのだ。スマホならベッドに寝ながらでも観られてしまう。この猿でも出来る行為によって人間としてプラスになることは何一つ無い。

 これについては漫画やアニメにも言えることだが、それらは無意識のうちに完成された物語の内容や構造を理解しようと脳を働かせている。一説には感性や記憶力が身に付くという考え方もあり、人間としてプラスになる要素は少なくない。しかしYouTubeを観るだけでそれらが身に付くとは到底思えない。

4.ニコニコ動画視聴依存になった私の脱出方法

 実は私もつい最近までYouTube視聴依存にハマっていたので、危険性を肌で感じた人間だからこそ警鐘を鳴らしていることをご理解いただきたい。しかも私は11年前にも「ニコニコ動画」、特に「ニコ生」の視聴に多大な時間を浪費した過去がある。それを脱出できたのは「別のものにハマってニコニコを観る時間が無くなった」から、これに尽きる。その別のものとは『CLANNAD』だ。そこから京都アニメーション作品に本格的にハマり、『Air』や『Kanon』にも手を出し、それがきっかけで深夜アニメを本格的に観るようになった。ニコ生よりもアニメのほうが面白いことに気付けたのが大きい。

5.YouTube視聴依存は今すぐ脱出せよ

 そんな感じで、YouTubeを観ることよりも面白い趣味を何か見つけられれば、視聴依存から無事に脱出できる。逆に言えばそれしか脱出方法は無いと思う。

 あとは気持ちの問題で、YouTuberを敵視することも依存脱出に繋がる。あなたがYouTubeを観て無駄な時間を費やすことで、作り手はいとも簡単に大金を稼いでいるのだ。それを良く考えれば悔しさが込み上げ、世の中の仕組みの理不尽さに気付くはずである。

 YouTubeの誘惑は数多の人間を駄目にする。かと言って有益な情報を得られる動画が多いのもまた事実。お酒と一緒で、YouTubeとの正しい付き合い方を誰もが模索して欲しい。

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