妻がまだ彼女だった頃のストーカー②灰皿で頭を殴られた
翌日、彼女と2人で会い、昨日の「おじさん」が何者なのか聞いた。
「おじさん」は彼女が働いている精神科病院の患者だった。入院歴もある。普段は比較的穏やかで経過は良好だったが、誰に対しても父親ヅラする事があり彼女もその対象だった。
ある日彼女が仕事から帰るとそのおじさんがアパートの下に立っていた。彼女は驚いて帰るように言ったが、おじさんは当時茶髪にしていた彼女の髪がどうしても許せず黒くするようにと強く怒鳴った。
近所迷惑になるからと彼女はそのおじさんを家に入れて話をした。(この判断がおかしいと思うが患者慣れし過ぎているのだろう)
感情的に話すおじさんをなだめたが収まらず家にあった灰皿で頭を叩かれた。出血し、外科に行き何針か縫うレベルだった。
その日から月に1回程度思い立ったようにそのおじさんは家に来るようになった。どうやって調べたのか彼女の実家まで知るようになり、警察に言ったら家族に危害を与えると言われて今まで理不尽な説教を聞いていたと言う。
何度も性的な事をされなかったか聞くも、それは本当に無い。ただ長い時間説教をし続けるだけという。ひどい時は10時間も続くという。
彼女は家族思いだった為、家族を巻き込むのが嫌だと言ったが、私は強引に警察署へ連れて行き事情を伝えた。警察からおじさんに勧告してもらい、彼女の親には私が事情を話した。
このまま終わるかと思っていたがそのおじさんは病院でこの件について大声で叫びそしてまた彼女の家に行った為、措置入院から医療保護入院となり不起訴となったが、その後接近禁止命令が出る事になった。
彼女は仕事を辞め引っ越しをし、住民票の閲覧制限をした。閲覧制限は毎年警察署に行く必要があるがそれは今も行っている。
引っ越しを機に私たちは同棲をはじめた。
その当時はもし家に帰ってそのおじさんがいたらどうやって殺してやるか本気で考えていた。
一度だけ近所の公園にいた気がする。
統合失調症になった親友④へ続く。
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