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妻がまだ彼女だった頃のストーカー①ストーカーと私の出会い

私は23の時知り合った妻と25で結婚した。

まだ彼氏と彼女の関係だった24の時、夜中の2時に彼女から電話がかかってきた。

普段23時には寝るし、常識的な彼女からこんな時間にかかってくることは絶対に無かったのでとても驚いた。

「悪いけど今すぐ来てくれる?」

少し悲しそうに話す彼女に理由を聞いても答えてくれない。しばらく渋ってると急に電話口に60代くらいのおじさんが出てきた。

「お前彼氏か!早く今から来い!○▲□★・・・!!!」

聞いた事の無いおじさんがまくし立てるように怒鳴っている。後半は全く聞き取れない。

明らかに怒っている。状況が全くわからない。

お父さん?いや、会ったことあるし今さら彼氏かとは言わない。

実は二股をかけられていた?
いや、それにしては声が歳をとりすぎている。

関係性も言わず電話をそのおじさんに切られたが間違いなく言えるのはうちの彼女が危険な目に遭っているという事だけだ。

訳も分からず彼女の家に向かった。

家に入るとテーブルを挟んで床に彼女が座りおじさんがベッドに座っている。

そのおじさんはまだ怒っていた。歳の頃は60歳前後。私に話しかけているのか彼女に話しかけているのか独り言なのか何を言っているのかわからない。

いや、何を言っているのか聞き取れるし、それぞれの単語では理解できるが文章として成立していない。2時間以上話を聞いたが本当にわからない。2人の関係性もこのおじさんが何者なのかも、そしてなぜ私が呼ばれたかも。

結局朝7時までそれは続き私は眠いのと徹夜で仕事に行かなければいけないのと、関係性もわからない変なおじさんが話し続けてるのも、それを黙って聞いてる彼女にも次第に腹が立ってきた。

とりあえず一回殴ったら大人しくなるかと思い胸ぐらを掴んでみたが彼女に止められた。

そしてお互い仕事に行かなければいけない時間になりこの「不思議な会」はお開きになった。

続く

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