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【流行語】昔々、日本ではKYって言葉があってだな……

ウバといいます。
訪ねていただきありがとうございます。


まずはコチラの会話をお聞きください。

A「そういえばさあ、○○○ってアイドルが凄くカッコいいよね。わたし、ホントにタイプ」

B「わかる〜本当にカッコいいよねえ。でもさ、なんか女遊びとか酷そう」

A「それもわかる〜。でも〜彼になら遊ばれても良いかなあ。むしろ遊んで欲しいかもお」

B「ちょっとAったらあ。でも、わたしもそうかな。遊ばれても良いかも」

C「やっぱりカレーのトッピングで最強はチーズだよね」

A「う、うん。そうだね、チーズだよね」

B「ほ、ほら。○○○って少し前にあの女優とのスキャンダルもあったよね。ホント、遊んでるんだろうなあ」

C「あーでも納豆も捨てがたい!今日のお昼はカレーにしようよ。どっちが最強かなあ」

A・B「……」

はい。この会話の中でCさんはとても変な人です。まったく空気が読めてません。KYです。少し違うかもしれないがKYです。

KY(空気読めない)は2007年(平成19年)の流行語大賞にノミネートされた言葉です。当時はとにかく誰もがKYって言葉を乱用してました。

少しでも間違った発言をするとKYだと言われ、空気を読むことが絶対条件みたいな空気が蔓延していました。

手相を見る芸人さんなんかは「KY線ってのがありまして、あの有名人にもあったなんて聞きます」と発言しておられました。

手相の世界にいつからKYという言葉が存在してたのかはさておき、空気を読む力が求められたのです。

ナゼこの話をするのかといいますと、先日の兄との会話がきっかけです。それは、子供の頃に連れて行ってもらったレストランの話でした。

ちなみに兄のイニシャルがSMで、友達から女王様と呼ばれてたことについては、書くと怒られそうなので書かない。

幼い頃、我が家は外食をすることがあまりなかった。貧しかったのもあるし、父親が外食を好まなかったのもあるだろう。

「家に帰ればお母さんがご飯を作ってくれるのに、わざわざお金を出して食べに行く必要がないだろう」と父は言う。

今では炎上しそうな発言ですか、実際に炎上どころか燃えて骨と灰になってますので、許してあげてください。

外食に行くとなると兄弟でたいへん喜んだのを覚えている。ちなみに男3兄弟だ。

行き先はいつも決まったレストランだった。シルクロードという、今はなくなってしまったレストラン。

そこにいくと、兄はいつも決まったメニューを頼む。若鶏のチーズ焼きだ。兄のマネしかしなかったわたしも、いつもそのメニューだった。

デザートにはメロンクリームソーダ。浮かんだアイスをそのまま食べるか、沈めて食べるかでいつも盛り上がった記憶がある。

外食の思い出があまりないため、このレストランに連れて行ってもらった記憶は鮮明に思い出せるのだ。

そして先日。そんな思い出話で盛り上がったため、ナゼいつも若鶏のチーズ焼きだったのかを兄にたずねた。

「だってアレが美味しかったし、アレが1番安かった。貧しかったのは知ってたし、贅沢したら次がなくなるかもだろ?」と兄は言う。

あまり高いのを頼まれると困る両親の事を思い、メニューを選んでいた事になる。兄は小学生の頃から空気の読み方を知っていたのだ。

たった3歳の差しかない兄。その横で、空気も読まずメロンクリームソーダを要望するわたし。なんてこった。眩しいぜ、兄貴。

空気を読むと聞くと、どこか同調圧力のようなものを感じてしまう。意見を合わせないとダメ、そこは空気を読めよと。

それは少し違う気がするのだ。自分の意見を隠すのと、空気を読むのは違う。空気を読むとは、そこに思いやりも含まれているのだ。

ただ空気を読ませるのは同調圧力。自分の意見をしっかり持ったうえで、その場の空気を読むのは思いやりである。

兄は安いメニューを選ぶことで、家族との外食というイベントを守ったのだ。そこには思いやりしかない。

空気を読ませてはいけない。ただ、その場の空気を壊さずに、楽しい空気にできたらいいなと思う。もちろん、思いやりを持って。


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
カレーのトッピング最強は、福神漬だよなあ。


それでは、佐世保の隅っこからウバでした。


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