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浦和の街は2度赤く染まる①(ACL決勝2022までの道のり)

2023年5月6日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の決勝が埼玉スタジアムで開催されました。浦和レッズの相手は3度目の対戦となるアルヒラル(サウジアラビア)でした。

ここまでの道のりは険しいものでした。ACLに出場するにはJリーグで3位以内に入るか、天皇杯に優勝するかのいずれかです。

2021年の天皇杯は2回戦から出場。続く3回戦も格下相手に苦戦をしましたが、キャスパー ユンカー選手(名古屋グランパスにレンタル中)が救ってくれました。

ラウンド16、準々決勝と何とか駒を進め、準決勝のセレッソ大阪戦では既に退団が決まっていた宇賀神選手(FC岐阜)がゴールを決めて決勝まで辿り着きました。

決勝の大分トリニータ戦は江坂選手(蔚山現代FC)が早々に先制するも、終了間際に同点に追いつかれてしまいます。そして、アディショナルタイム3分、既に退団が決まっていた槙野智章選手(引退)が逆転ゴールを決めて、ACLへの出場権を得たのでした。


天皇杯決勝のチケット販売当日、僕はパソコンの前にいました。販売開始と同時にサイトを開くとなんとチケットが手配できました。

画面には『あと15分以内に手続きをしてください。過ぎるとキャンセルされます』と表示されていました。

僕は葛藤しました。まだコロナが収まっておらず、会社からは人がたくさん集まるところには行かないように自粛を求められていました。

散々迷ったあげく、チケットは購入せずパソコンを閉じました…
当日は自宅でテレビ観戦しました。


2022年のACL出場権を得た浦和レッズはタイのブリーラムで集中開催されたグループステージに臨みます。

格下相手に大量得点で突破したものの、韓国の大邱FCには1敗1分だったのが懸念材料でした。

ノックアウトステージもラウンド16、準々決勝も無難に進みました。

そして迎えた準決勝で対戦した韓国の全北現代FCは東地区最大の強敵でした。松尾祐介選手(ベルギーのKVCウェステルローにレンタル中)が先制するも、同点に追いつかれて延長戦に突入します。延長後半になんとオウンゴールで逆転されてしまいます。そして試合終了間際のワンプレーでキャスパー ユンカー選手(名古屋グランパスにレンタル中)が同点ゴールを決めたのでした。その後のPK戦は2007年の城南一和(韓国)戦を彷彿とさせるゴール裏サポーターの後押しで勝利することができました。


2022年8月25日、準決勝の全北現代FC戦は埼玉スタジアムで開催されました。平日の19:30キックオフで僕は職場から駆けつけることもできました。

しかし、未だに会社からの自粛は解除されておらずスタジアム参戦は断念して、DAZNにかぶりついて観戦しました。

キャスパー ユンカー選手の同点ゴール、PK戦での江坂任選手のゴールシーンでは思わず大声で叫んでしまいました。


いよいよ決勝に進んだ浦和レッズですがここで大きな問題が発生しました。

決勝が行われる予定だった2023年2月は埼玉スタジアムの芝生の張替え工事が予定されていました。

実はその前年に芝生の張替え工事を行う予定だったのですが、日本代表がW杯最終予選のゲン担ぎのために埼玉スタジアムで試合を行いたいとの日本サッカー協会の要望を受けて1年延期されたのでした。

「埼玉スタジアムが使えないのであれば国立競技場とか他のスタジアムでACLの決勝をやればいいじゃないか」との意見も多くありましたがそれは違います。

ACLの決勝は埼玉スタジアムでしか考えられません。そこでサポーター有志の方々が埼玉スタジアム開催を要望するために著名活動が行われました。

結果的にはAFCの都合により第1戦を4月29日26:30(現地時間20:30)にサウジアラビアのキング・ファハド国際スタジアム、第2戦を5月6日18:00に埼玉スタジアムで開催されることになりました。


浦和レッズのサポーター有志の方々が『ACL決勝は埼スタで!』の署名活動を行っており、僕の都合の良かった当日は北浦和駅前にいると知って微力ながら署名しました。

正直、芝生の張替え工事の再延期は難しいと思っていました。最悪、他のスタジアム開催も仕方ないとは思っていましたが、やはり埼玉スタジアムで決勝を迎えたいと思い、行動せずにはいられませんでした。

そのあと、浦和駅まで歩いて戻ることにして途中で『居酒屋 力』に寄り、もつ煮とビールを堪能しました。

会計時に「そうか、居酒屋 力でも署名活動を行っていたのか」と気づきましたが、それでも署名活動を行っている有志の方々に直接声をかけたかったのでやはり北浦和駅に行って良かったなと思ったのでした。

(つづく)


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