見たことがないスポーツ:パラスポーツ【毎週ショートショートnote】【ラジオ】
『残り時間は1分。同点のまま延長戦に突入するのでしょうか?ブラジルのクロスファイヤーだ。日本、足で弾く。こぼれたボールが吸い込まれそうだ。いや、横っ飛びでキャッチ。すぐに立ち上がって、日本、バウンドスロー。ブラジル、腕をあげて高いバウンドを防ぐ。いや、ドロップスローだ。跳ねない。脇をすり抜けた。ゴール!逆転!ここで試合終了。日本、悲願の金メダル!』
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パラスポーツの『ゴールボール』は目隠しをした1チーム3人が12分ハーフで試合を行う。バレーボールと同じくらいのコートに、幅9m、高さ1.3mのゴールがあり、より多く得点した方が勝ちになる。バスケットボールくらいのボールの中には鈴が2つ入っており、鈴の音を頼りにゴールを守る。視覚に障害のある人を対象に考えられた球技だ。
ボールを投げたあとは音を出してはいけない『静寂の中の格闘技』とも言われている。
「視覚障害者の方に試合を伝えたいんです。ラジオで実況して欲しいんです!」
(410文字)
以前、伊集院光さんがお昼のラジオ番組を担当していたときに『 TEAM BEYOND presents 伊集院光と喜入友浩とパラスポーツと 』というコーナーがありました。パラアスリートやパラスポーツを支える方々をゲストに迎えて、パラスポーツの魅力や見どころを伝えるコーナーでした。
このコーナーを聴いているうちにパラスポーツにも興味を持つようになりました。
たしか『ゴールボール』(または『ブラインドサッカー』かもしれません)を紹介された回でゲストの方から「ぜひ試合をラジオで実況して欲しい」と要望されていました。
そこでハッとしました。そうか、視覚障害者の方はテレビで観れないのか。この当たり前のことに気づいたのです。なにげなく『ゴールボール』をテレビで観戦して楽しんでいましたが、視覚障害者の方は音声だけを頼りにしているわけです。ですので、視覚障害者の方にとってラジオはとても観戦に適した媒体なのです。
そこで、喜入アナウンサーがラジオのこのコーナーで実際に実況を試されていました。見たことがないスポーツを音声だけで実況することが、これほどまでに難しいものなのかと思い知らされました。
このコーナーもお昼の番組も既に終わってしまいましたが、いつかラジオ実況を実現したいと誓っておられました。
たらはかにさんの企画に参加しています。
毎週ありがとうございます。
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