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「じぃじぃの独り言」: 「日経ビジネス」【知財経営ランキング】

1  はじめに

  私の頭の老化防止のため、関心があった「日経ビジネス」を定期購読してい
 て、自由時間は十分あるので、気になった記事を整理しました。

2  今回の特集 :   「知財経営ランキング」【特許で攻める村田製作所】

 (1) 日経ビジネスが、特許に引用された頻度などを加味して「特許価値成長ラン
  キング」を作成して日本企業40社をリスト化し、業種別では素材・化学関連
  企業が多数ランキング入りしている。
 (2) 米知的財産情報企業が「グローバルトップ100」を発表し、業種別に最も多
  いのが医薬品で、次がIT(情報技術)となっている。国・地域別では米国がほぼ
  過半数を占めて中国が2位となり、アジアでは日本は韓国に次いで3位である
 (3) 村田製作所は、2度の特許紛争での屈辱とその後の合理的な企業買収を通じ
  て強固な知財ポートフォリオを固めた。
 (4) 知財を共通言語として大企業やスタートアップ、大学がつながれば、次世代
  技術の開発や産業の新陳代謝に弾みがつく。
 (5) 日本企業は米国と比べて無形資産の存在感が低く、それがイノベーションや
  産業構造の転換が進まない理由とされ、知財など無形資産をいかに中長期の
  成長につなげるかが日本企業全体の課題である。
 (6) 「真の知財経営」は、知財の重要性を認識して経営の本丸に位置付けて発信
  することで、株式市場での企業価値を高めるにはトップのリーダーシップが
  求められる。

3  その他の内容

 (1) 大手電力会社は、ロシアによるウクライナ侵攻や大幅な円安進行などで燃料
  価格が高騰し、2023年3月期に最終赤字が相次いだ。電気料金の値上げはし
  たものの、現行のビジネスモデルでは限界に来たかのようで、新電力との争
  奪や原子力発電所の再稼働などによる再生へ瀬戸際の抗戦が始まった。
 (2) 「電力の銀行」ともいえる「仮想発電所【VPP : 多拠点にある多様なエネル
  ギー資源(太陽光発電、風力発電、蓄電池、発電機など)を束ねて制御し、一
  つの発電所として運用管理する技術やシステム】」が本格化して世界の電力
  系統が蓄電池で急速に変わり始めた。大型の定置用電池から電気自動車の蓄
  電池までもが自ら稼ぎ始めた。
 (3) 米調査会社によると、技術トレンドには黎明期やピーク期を経て、やがて幻
  滅期に入る「ハイプ・サイクル」があるが、「ChatGPT」の検索数がピーク
  時の半分ほどになるなど生成AI(人工知能)の話題が一時期に比べ沈静化して
  きたものの、その先には本格的な生成AI時代を迎えるとの見方は多い。
 (4) 介護ニーズは増える一方、介護業界の人手不足の深刻さが増して、2022年
  に倒産した介護事業者数は介護保険制度開始以降、過去最多となった。「ア
  クティブシニア」と呼ばれる元気な高齢者の活用が期待されるが、身体的な
  限界や働き方の制約などの課題が残る。
 (5) iPS細胞の量産化を可能にする機器の開発なども進み、けん引役となるスタ
  ートアップに投資資金も集まり始めて、iPS細胞を用いた再生医療が実用化の
  時期を迎えようとしている。iPS細胞を含む再生医療市場は2050年には38兆
  円規模に膨らむ見通しで、iPS再生医療の研究開発は日本が世界をリードする
  数少ない分野である。
 (6) 新型コロナウイルス禍に苦しむ中小企業を支援した実質無利子・無担保の「
  ゼロゼロ融資」の返済が今夏から本格化する見通しであるが、再起かなわず
  倒産する企業が増えていく懸念が広がっている。国の財源を裏付けにした「
  ゼロゼロ融資」の融資総額は約43兆円で、回収できなければ国民の負担とな
  る。
 (7) 若者のアルコール離れが進み、日常的に飲む人も少数派となり、お酒を飲む
  人も飲まない人も楽しめる「スマドリ(スマートドリンク)」が東京にオープ
  ンしている。
 (8) 「通信の秘密」を守る企業がサイバー攻撃による不正侵入を3度も許し、政
  府は社会インフラを担う企業に対してガバナンス(企業統治)の不備を厳しく
  問うケースが増えている。

4  「じぃじぃの独り言」

  企業価値をはかる尺度としてPBR(株価純資産倍率)に注目が集まり、東京証
 券取引所が今春、PBR1倍割れ【時価総額が純資産を下回るため、「解散した
 方が株主のためという水準」】の約1800社に改善策の開示を要請した。
  PBRが1倍を上回るための企業価値とは無形資産で、人的資産、知的財産な
 どが含まれるが、企業価値に占める無形資産の比率は米国企業の9割に対して
 日本企業は無形資産に無頓着で比率が3割という体たらくである。
  世界の知的財産の業種別では医薬品やITが多くを占めるが、日本では素材・
 化学関連が多く、アジアでも韓国に次いで3位となり、成長面だけをみると寂
 しい気がするのは私だけだろうか?また、「通信の秘密」を守る企業がサイバ
 ー攻撃による不正侵入を3回も受けたことを勘案すると日本のIT業界も大丈夫
 なのかと不安になるのは私だけだろうか?
  私が思うに、日本企業はバブル崩壊後の「停滞の30年」で、成長面での競争
 力という魅力は大幅に減衰したような気がする。
  日経平均株価は7月に入ると下がり始めたが、5・6月では海外投資家の多額
 の売買高を伴い株価は2か月だけで約15%上昇した。その要因は、米国の銀行
 が潰れたり、欧州での金利上昇などで欧米での景気後退が懸念され「消去法」
 として、また、円安効果で安く買えることで日経平均株価が上昇しただけで、
 日本企業の成長に期待されたとは考えにくい。
  私は、定年退職後の資産運用として、小遣いの範囲内(買える株式銘柄は限定
 される)で買える日本株式投資(現在は、成長期待で情報関係銘柄を保有)で資産
 運用をしていたが、海外投資家の目にとまらず、また、成長するどころか経営
 成績が悪化して、現在の資産運用は散々である。
  日本株式は、これまでも海外投資家の影響を受けやすく、また、私には株式
 投資での資産運用能力があるようには思えず、成長の期待できない日本株式を
 を買っても面白くないので、今回の日経ビジネスの記事を読んで日本株式での
 資産運用はやめることにする。
  ただ、偶然にも日本の大手金融機関が外国で発行する年利率が高い外国債権
 を知り、為替リスクはあるものの外国との金利格差も考慮して購入し、今のと
 ろ順調に推移し、為替リスクは、ある程度読めるので、これからは外国債権で
 の資産運用をしていきたいと思う。
  最後に、今後とも、私は運動での「体」の筋トレやnotoでの「頭」の筋トレ
 などで健康寿命を伸ばす一方、「宝物の孫」の世話をして働きながら子育てを
 する一人娘を私なりにサポートしていきたい。



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