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【葬送のフリーレン】第三次試験を振り返る~面接の採点基準を添えて

※アニメでまだ(2024年1月28日現在)放送されていない範囲の話をしています。アニメを初見にしたいという方は高速で移動する魔法(ジルヴェーア)でブラウザバックすることをお勧めします。

(空白用の魔法紹介のページ)


前書き

最初にゼーリエ様の面接を読んだときは「この人適当だな~」とかしか思っていなかったのだが、アニメに際して読み返すと意外とちゃんとしていると思ったのでこの文章を書いている。ちゃんとというのは英検の面接くらいという意味だ。私は英検の面接でアティチュードがいつも1点だった(告解)


不合格者その1~フリーレン

先ず最初にフリーレンの話から始めることで、私が考えるゼーリエ様の面接試験の大まかな採点基準の1つについて話そうと思う。1コマで処理されたその他の不合格者の話はどこかでする。

フリーレンが不合格を喰らった理由は「好きな魔法を聞かれてフランメから教わった『花畑を出す魔法』と言ったから」である。これは「魔法使いはつよつよでなくてなならん」というゼーリエ様の思想によるものだ。

ゼーリエ様は「修行して魔力を高めて強い魔法を覚えてとにかく滅茶苦茶強くなるべきという思想のガチ勢」であり、フリーレンは「魔族を倒すために人を殺す魔法(ゾルトラーク)と防御魔法と魔力の隠匿にステ振りした魔族討伐厨パを組んで入るけど、実は戦いに限らず色んな魔法が大好き。でも厨パ組んでる以上魔法が好きというのはアレだからほどほどと答えるようにしているエンジョイ勢」である。

どう考えても思想が違うので試験では落とされることは必至。でもここで分かり合えなくても問題ないし、なんならフリーレンがヒンメル達とのくだらない旅のすばらしさ、愛おしさを認識していくので尚良いと思えるのがこの漫画だ。

で、ここから分かる採点基準の一つは

魔法使いは強くあるべきで、他の事にかまけていてはいけない

ゼーリエさま

ということだ。魔法の修行で強くなる以外のことに執着するようでは合格判定は下されない。まったく子供みたいな人だよね。

合格者その1~フェルン

フェルンが合格したのは「1級魔法使いレルネンですら見破れなかったゼーリエ様の魔力を抑えた時の『揺らぎ』をみやぶったから」である。後から考えるとフェルンが才能ありすぎる…

その前段としてゼーリエ様は「私の魔力を見て立ち竦んでいる。他の受験者となんら変わらん」と心の声で言っていることから、多分これも採点基準の1つと考えられる。

魔法はイメージの世界であり、自分を倒す「想像」すら出来ないようでは1級魔法使いには上げない

ゼーリエさま

そしてこの採点基準は割と緩めと考えられる(フェルンはこれに適わなくとも受かった)。ということで一芸入試も可っぽいぞと考えられる。

なんかすごい才能がありそうならヨシ

ゼーリエさま

すまなかった。確かに今年は豊作だ。

合格者その2~デンケン

デンケンが合格したのは「一瞬ゼーリエとどう戦うか考えたから」である。これは「魔法はイメージの世界」を体現している(採点基準)。先ず勝つことを想像しなければ絶対に勝てない訳だから。そしてここで、作中最強であろうゼーリエに対しても戦うことを考えるデンケンの燃え滾る闘志が強調されたわけだ。殴り合いじゃぁぁぁぁッ!!!!

(漢デンケンが殴り合う回はこちら)

合格者その3~ユーベル

そういえばなんか殺人狂みたいな感じ出してた序盤のユーベル面白くない?ということでユーベルが合格した理由。ゼーリエ様は何もしゃべらなかったけど、多分前段のゼンゼの分身を倒したことを踏まえればいいっぽい。

ゼンゼ自体は格上だと理性的に考えれば分かるけど、大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)で「髪なんだから切れるっしょ」と考えてゼンゼの分身を切れる、というのは相当頭がイカレていないと出来ない芸当だ。だから採点基準としては「魔法はイメージの世界」が言葉でなく心で理解できている、もしくは格上だろうがなんだろうが切れると思ったら切れるという才を評価した、ということになりそう。ところで映像で観るとすごいスケベな格好してるよな…

合格者その4~ラント

はい、【一級魔法使い試験編】随一の問題児。1人リモート試験。

「一級試験に本人が来ない」というイカレ具合だけで合格したものと思われる。そんでもって「バレたから偽物出して本人も来てたと言い張る」も追加で。というかこいつフェルンとユーベルに水飲むなとか言いながら自分は自室で茶をしばける状況にあったのかよ…となる。

採点基準は

いかれてる

ゼーリエさま

でいいと思う。「魔法はイメージの世界」と被っても良さそう。それがなんだっていうんだ。

合格者その5~ヴィアベル

幼馴染ちゃんとは会えるのか。それが問題だ

ヴィアベルはゼーリエの魔力に恐怖するのではなく、冷静に戦力さを見て勝てないと悟った。多分これで「魔法はイメージの世界」は半分くらいは満たしたと思われる(欲を言えば「戦う」イメージまですればデンケンの様に合格が出ていた可能性)。そして「魔法ってのは殺しの道具だぜ。好きも嫌いもあるか。」で「魔法使いは強くあるべし」を満たしたので合格した。余計な魔法に気を取られず、純粋に強くなるために研鑽できる人材と判断された。

俺をここまで連れてきたのは、勇者ヒンメルのくだらない冒険譚だ。

合格者その6~メトーデ

試験中に幼女可愛いしか頭にないイカレ具合で合格したものを思われる。迷宮フリーレンをハグするシーン好き。里長ちゃんと会わせたいよね

・・・絶対にフリーレンよりババアだろとか言ってはいけない。レルネンが飛んでくるから。

不合格者その他~魔法はイメージの世界じゃと言っておろうが

ここまで来ると言わなくてもいいと思うけど、カンネやエーレその他は「魔法はイメージの世界」が出来ていなかったので不合格。それでなくともフリーレンやデンケンがいなかったら確実に瓶を割っていたのでしょうがない。俺はもう試験に落ちたんだ。もう他人だろう。

まとめ

今まで出てきた採点基準を纏めると

  1. 魔法はイメージの世界

  2. 魔法使いは強くあるべき

  3. 特筆すべき才を持っている

  4. 頭がいかれている

多分これくらいあれば基準を満たせると考えられる。付言しておくとすれば、1. は前提だけど3. があれば合格する公算は高いこと、2. の基準は結構厳しいから勇者一行の魔法使いでも厳格に適応されること、くらいか。申し訳ありません。ゼーリエ様からの通達で、フリーレン様は出禁です。

おわり

ゼーリエ様とフリーレン、レルネンとヒンメルで対比になっているのが分かるのいいよね。襲ってくるヒンメルは嫌だけど…

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