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私のわくわくが従業員を苦しめて行く

楽しいだけが仕事だと思う。
楽しく働くとは、手を抜いて、同僚とわちゃわちゃ騒ぐことではない。
楽しいって本気で取り組むことだ。
上司からの言いつけでも、言いつけられたと思って嫌々やっていたら、何も楽しくない。
なので、私は言いつけられたことでも、自分で工夫し、言われたこと以上をやってやろうと思う様にしていた。
そうしたら、言いつけられた仕事も自分の仕事になる。
自分の仕事にしたら、あれもせな、これもせなと見えてくるものが変わってくる。
やらされた仕事では、言いつけられたことしか見えない。
自分の物にしてこそ見えてくる世界が広がる。
なので、どんな言いつけも私事として捉えて来た。
なので、いつも仕事が楽しかった。
達成感でいっぱいだった。

そして、私は上司という立場になった。

上司という立場になり、みんなにこう言った、
「仕事を楽しもうぜ、本気でやるとどんな仕事も楽しいぜ」

楽しく仕事をやろうと言えばいうほど、
部下たちは私から離れていく。
出来ない奴らだ、と思っていた。

やがて私は、最高責任者となった。

誰も私を止める者ははいない。

あれをしよ、これをしよ。
アイデアがどんどん浮かんでくる。
ところが、私が始めたことはことごとく失敗していく。

「お前たちが本気にならないからだ!」

私のイライラは募る。
本気でやる奴はいないのか。

ある日、自分の右腕と思っていた従業員から退職願が出た。
可愛がっていた子だし、次はこの子に事業承継しようと思っていた。

「私はあなたにはついていけません」

耳を疑いました。
私のわくわくが彼女を苦しめていたのです。
私が頑張れば頑張るほど、周りはしんどくなっていく。

私はチームプレイが好きです。
ってか、好きだと思っていた。
その上、得意だとも思っていました。

自分の頑張りが組織の評価に直接つながっていた。
でも、それは、自分のスキルアップにはつながっても、
組織のメンバーの成長にはつながらない。

それに気づかなかった。

私は、個人プレイをしてただけなんです・・・

何でも自分でしたくなる。
楽しい事は率先してしたくなる。
周りのしんどいに気付かなかった。

部下が離れて行くのは、
この私の異様なやる気の所為だった。
楽しく働く。

個人の楽しいは、誰かの犠牲の上に成り立っている。

それに気づいたので、
私は、組織のシステムを変える事にしました・・・

この職場に必要ないのは私なんだ。

The老害力! 
もう、ほんまに張り切り過ぎて老害でしかないぞ、私。

引退を視野に入れ、事業承継を考えていくことにしました。
部下の成長を喜ぶトップになりたいです。



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