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ネット小説と「narou.rb」とKobo

小説家になろうとの出会い


小説家になろうというネット小説サイトを見に行くようになったきっかけは、「まのわ ~魔物倒す・能力奪う・私強くなる~」という作品でした。

この文庫本がきっかけで調べてみたら、どうやら元はネットで公開された作品だと分かり、そこから小説家になろうサイトに到達しました。見てみると、既に文庫本換算でおよそ30巻以上は書かれている連載中作品だと知りました。

最初は縦書きPDFで読んでたんですが、その後こうしたネット小説関連の情報を集めているうちに、これをKindle上で読めるようにする!、という方法があるらしいことを知ります。それがrubyというスクリプト言語で書かれた「narou.rb」でした。

Narou.rb - 小説家になろうのダウンローダ&縦書き整形&管理アプリ

ここnoteで「narou.rb」を検索してみると、意外なほどに記事がありません。下記のきよしろうの雑記帳さんのが最新(?)なくらいなようです。

あまりに大量の作品がある小説家になろうですが、完結長編中心に少しづつ読み進めていきました。しかし、もしもnarou.rbがなかったら、今ほど日常的にネット小説を漁ることは出来なかったと思います。そこで今回は、narou.rbを利用すると何が出来るか?、についてまとめてみたいと思います。

narou.rbで出来ること

このプログラムは、「ネット上のサイトで公開されている小説を、KindleやKoboで読める電子書籍に変換する」ためのものです。

  1. 作品をまるごとダウンロードしてmobi(Kindle用)やkepub(Kobo用)、また一般的なepubとして保存出来ます

  2. 作品が更新されれば、最新の形で再作成されます

  3. 大幅な改稿や、書籍化に伴う作品の部分削除があった場合に、古い内容をバックアップバージョンとして保存しておくことが出来ます

  4. 完結して更新が止まった場合などに、「凍結」扱いとして更新チェックを止めることが出来ます。

  5. 作品が削除された場合、また作者の退会などで消えてしまった作品も、最後に更新を掛けた時点のスナップショットが手元に残せます

  6. ブラウザUIでも活用できますが、コマンドラインから実行することも出来ます。よって簡単なcmdファイルを作ってスケジューラに登録しておけば、任意の間隔で更新チェックが自動化できます

インストールや設定についてはドキュメントをご参照下さい。JavaとRubyAozoraEpub3が必要ですが、ダウンロードしてインストールするだけです。

ある程度なろう小説を追いかけていると、結構な頻度で作品の取り下げやユーザーの退会にぶつかりました。日々追いかけていた作品が突如消えるショックはなかなかのものですよね・・・。そういう時に限って、narou.rbの更新チェックをちょっと怠っていたりして・・・。なんどか悲しい思いをした後に、更新チェックはスケジューラにより一日4回自動運転にしました。

KindleとKobo

当初はKindleを電子書籍リーダーとして使っていたのですが、バッテリーがへたれて(6年保ちましたが(笑))、その機会にKoboを試してみることにしました。実際に試してみると、自炊電子書籍リーダーとして、いろいろ使い勝手が違うことが分かりました。以下に気付いた点を列挙します

  1. mobiとkepubではサイズがかなり異なる。mobiはざっくり2倍弱くらいのサイズになる。つまり詰め込める冊数が大きく変わってくる。

  2. プログラムの仕組み上、epubを生成後、kindlegen.exeというAmazon提供のプログラムを使ってepubからmobiを生成する。よってnarou.rbの更新に掛かる時間が大きく異なる。

  3. 連載中作品をリーダーに上書き転送した時の挙動がKindleとKoboでは異なる。Kindleでは最新版を上書きしてもブックマークは大きくずれないため、継続して読書出来る。しかしKoboでは最新ファイルを転送する度に未読になってしまう。

私の場合、KindleからKoboに変更したことで、
・PC上での処理時間短縮
・リーダーに入れられる作品数の増加
がメリットとなりました。なんだかんだで1600作品くらいの更新チェックをさせているので、PC上の処理時間問題は切実だったのです(汗)。しかし連載作品の継続的読書が出来ないのは頭が痛いです・・・・。

おわりに

若干技術的ハードルが存在するnarou.rbですが、
・全話まとめた電子書籍ファイルが簡単にできる
・更新間隔を工夫すれば作品削除対策ができる
という大きなメリットがあります。

気になった作品をどんどん登録しておいて、完結したらゆっくり読む、なんてことも出来ます。ヘビーユーザー向けのプログラムのようでいて、実はウェブで小説読むなんてめんどくさそう・・・、というこれから読んでみようか、という方にこそ便利なものなのではないでしょうか? 「試しにいくつかKindleに放り込んでおいてみるかぁ・・・」という気楽さがあれば、初めてのウェブ小説体験が大分違ったものになりそうです。


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