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問題解決能力を高めよう/1.正しく考えよう・③相手が納得する理由を考える

前回は、次のようなやり取りについて考えました。
「では、傘を持っていったほうがいいよ」
「どうして?」
「天気予報で「雨が降る」と言っていたから」

ここで、「天気予報で「雨が降る」と言っていたから」というのは、いかにも「ありそうな理由」だと思います。

しかし、「傘を持っていったほうがいいよ」といって、「どうして?」と聞かれる、ということは、傘を持っていったほうがいい、と言われた方が、その理由について、疑問を持っている、ということを示しています。

つまり、例えば例えば以下のような状況が想定されます。

  1. 明日台風が近くに上陸しそうなどの、明らかに明日雨が降りそうな状況ではない。

  2. むしろ、好天が続いていて、「明日も晴れそうである」と考えられる。

  3. 荷物になるので、できれば傘は持っていきたくない、と考えている。

ですから、「明日傘を持っていったほうがいい」と助言をして、その理由を聞かれた場合には、相手が納得するような理由を用意することが必要になってきます。

ここで、最初にお話しした内容に戻ってみましょう。

「正しく考えるためには、以下の3つのプロセス守ることが必要です。」
私は申し上げました。
1.自分の考えを整理する
2.結論を出す
3.その理由を整理する

今回のケースにあてはめてみますと、以下のようになります。
1.自分の考えを整理する。
  「明日外出するのであれば、雨が降る可能性がある」と思う。
2.結論を出す
  「傘を持っていったほうがいい」と相手に伝えるべきである。
3.その理由を整理する
  「明日雨が降る可能性があるので、傘を持って行ったほうがいい」と考える理由を整理して相手に伝える。

つまり、この発言をする前に、頭の中であれこれ考えた結果を、後からでもいいのできちんと整理をして、相手に伝える必要がある、ということです。

具体的に、どのような理由が考えられるでしょうか。
まずは、「天気予報」についてです。

  1. 気象庁の天気予報で、明日雨が降ると言っている。

  2. 複数の予報機関が、「明日は雨が降る」と言っている。

  3. 天気予報では、午前中は晴れていても、(相手の)帰宅する時間帯には雨が降ると言っている。

  4. (相手の)帰宅する時間帯について、気象庁が発表している降水確率が高い

  5. (相手の)帰宅する時間帯について、複数の予報機関の降水確率の平均が、高くなっている。

このように言えば、単に「天気予報で「雨が降る」と言っている」と言うよりも、発言の説得力が高まるでしょう。
ちなみに、降水確率が30%を超えると、「傘は持っていったほうがいい」と言えるそうです。

さらに、単に「雨が降る可能性が高いから」というだけではなく、さらに「一歩上を行く」理由を付け加えることができます。

次に続きます。


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