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【養老の滝のせせらぎ こだまする】千葉県 奥房総 養老渓谷 秘湯の宿・滝見苑宿泊記【おひとり様女子旅記録】

千葉県のほぼ中央に位置する養老渓谷温泉郷。

今回は、自宅から直線距離で40㎞に満たない
近場旅行ですが

山深い秘湯で
大量のマイナスイオンを浴びて
心も体も元気になれる濃い旅になりました。

………
正午ごろ自宅を出るというのんびりスタート。
JR内房線の五井駅から小湊鐵道に乗り換えます。

小湊「鉄道」じゃなくて小湊「鐵道」だよ!
乗り換え口。
SuicaPASMO使えません。

小湊鐵道は本数が少なくて
次の電車の時間までまだだいぶありました。

「こみなと待合室」というオシャレスペース発見。


カフェや売店併設の待合所。
ジビエのホットドッグなども食べられるみたい!
小湊鐵道グッズ。かわいい。
キハから剥がれた塗装片
買いそうになった


レトロな車両が並ぶ

わくわくと写真を撮りつつホームへ。

切符もレトロ。

私が高校生くらいだった頃は
小湊鐵道は日本一運賃が高いと言われていましたが
今はどうなんだろう。
乗る電車が来ました。

目的地の養老渓谷駅までは1時間ちょっと。
のどかな田園風景を楽しみます。

沿線のほとんどの駅が無人駅
新米の季節ですね!!

車掌さんがめちゃくちゃサービス良くて
撮影スポットを通過するたびに
わざわざ教えに来てくれてたんです!

おかげで
ほんの一瞬現れる養老川も
カメラに収めることができました
ここが一番「養老渓谷らしい風景」が撮れますよ、って。

到着!

終点のひとつ前です
かわいい駅舎

今日のお宿は「秘湯の宿滝見苑」
電車の到着時間に合わせて
車で駅まで迎えに来てくれています。

養老渓谷駅からお宿までは
車で15分ほど

お宿に到着。
滝見苑は養老渓谷沿いに建っています。

まさに秘湯!という感じの
山深い濃い空気…これぞマイナスイオン!!

外観。

チェックイン時間の15時よりだいぶ前ですが
お部屋は準備できているとのありがたいお言葉。

チェックインしまーす
庭園風。


玄関に夜のお散歩用のランタンが。
かわいい。
フロント。

フロントと食事処がある東館から
客室がある南館・別館までは少し歩きます。

東館から別館への通路。


通り道の壁にあった盃たち
廊下の窓からの風景。


本館=南館 です

案内されたお部屋は南館4階の408号室。 
南館の3階から4階へはエレベーターがないので階段利用になります。

南館の3階4階間だけ
エレベーターがない
洋室ツイン20平米のお部屋。

お部屋の窓からは養老渓谷が見えます。

部屋からの眺め。
渓流の音が良く聞こえます。

露天風呂付きのお部屋や、
掘り炬燵のある和風のお部屋など
お部屋のタイプは色々あるようです。

別館5階6階のお部屋は
「養老の滝を見下ろす」となっているので
眺望を重視する方は
そちらの部屋を選べばよいと思います。


大浴場は3階、階段を下りればすぐです。

大浴場入り口。お滝見の湯。


サイズ違いの浴衣や
ベビーソープ、ベビーチェアなどの
サービス。
願いの湯と叶いの湯。
夕食時に男女入れ替えで、夜は12時まで。
朝は5時から10時までです。


脱衣所。

それぞれに内湯と露天風呂2つがあります。
内湯は化石風呂と名付けられています。

養老渓谷温泉は黒湯が多いのですが
ここの温泉はほぼ透明の薄褐色。
トロッとした感じのいいお湯です。
化石風呂の説明。

ここの温泉は昭和57年改築工事時に
地下400mから湧き出たとのこと。

成分は炭酸水素ナトリウムとメタケイ酸で、
表示されている分析表によると
「温泉法第二条に該当する温泉」とのことで
泉質分類には該当しないとのことですが
それはともかく、とろみのあるお湯で
肌がすべすべになり温まりのよい泉質でした。

あまりにとろとろで床が滑りやすいので
歩くときは注意です!


温泉表示。

外に出るとふたつの露天風呂があります。

露天風呂の開放感は素晴らしいし、
養老渓谷のせせらぎと虫の声が
最高に気持ちのいいBGMになっています。
 

願いの湯。
ツクツクホウシが鳴いていて
暑すぎる夏の終わりを告げていました。
長寿の湯。
長寿の湯はぬる湯。

温度管理がまた見事なんです。
内風呂は42℃、
願いの湯は40℃
長寿の湯は38℃といった
3種類の温度設定がされています。

長寿の湯の説明書。

湯上がり所も
景色を眺めながら寛げるつくりになっています。

湯上がりデッキ


新築基礎工事の時に出土した
コッパウニの化石
化石風呂って、こういう事!!

温泉浸かって悲観的にならなくなった…⁈
他のコメントもなかなか面白いです。

滝見苑の醍醐味はその名の通り「滝見」。

養老渓谷の名勝、粟又の滝がすぐ目の前なのです。

お宿からも滝の迫力は十分感じられるのですが、滝見散策で更に滝に接近できます。

お宿の目の前が滝の入り口。
急な坂道を200mほど下って行きます


粟又の滝。
幻想的な美しさです。

辺りの雰囲気は空気が澄んでいて 
別世界のようです。
まるで神聖な場所。

下ってきたなら、帰りは登らねばならぬ…
息を切らせて汗だくになって戻ってきました。

宿から歩いて15分、車で3分ほどの場所に
滝見苑の姉妹館である
日帰り温泉『ごりやくの湯』があります。

滝見苑の宿泊者は、宿泊日・宿泊翌日の両日
無料(タオルセット付)で利用できるのです。

しかも、送迎してくれる。
行かない手はない!

という事で連れてきていただきました。
お迎えは1時間後。


本来
大人1200円小学生800円幼児600円のところを
無料で利用できるのです。
源泉は滝見苑と同じ。
体がしっかり温まる温泉。
周りの景色を楽しみながら入れる露天風呂は
最高でした。

夕食は1階食事処で18時または18時半開始。18時でお願いしました。

こんな感じでセッティングされてました。
食前酒は梅酒。
わさび豆腐
前菜は
紫陽花小町、穴子寿司、蓴菜、レンコンずんだ揚げ
後ろの煮物は
冬瓜、合鴨ロース、茄子。

前菜の彩りの鮮やかさと味の確かさ。
どれも見た目の美しさとともに
ひとつひとつの素材の味が活きています。

お造りはマグロ、スズキ、イカ。


繊細で美しい献立の数々は
山川の幸と勝浦港から直送される海の幸、
両方を楽しめる里山料理です。

豚鍋。
上品なお出汁がしっかりと効いていました。
緑の美しさも印象的。
野菜の美味しさもしっかりと味わえます。
鮎の塩焼き
湯葉の味噌漬け
内臓まで薫り高く、丸ごといただける鮎でした。
枝豆とシャリシャリ梅とシラスの釜飯
いすみ産コシヒカリ使用

スタッフのサービスも見事で
着席時に豚鍋と釜飯出来上がるまでの時間(15分と30分)を説明した後、
火をつけるタイミングをどうしますかと
尋ねてくれました。

私は今回はお酒なしだったので、
最初に火を着けてもらいました。
おかげでちょうどいいタイミングで
お鍋もご飯も出来上がり。

蕎麦の実を昆布で巻いたものが入ったお吸い物
カボチャとセロリの浅漬けと柴漬け

お釜で一人分ずつ炊き上げたご飯は
素晴らしい出来映え!
お吸い物もお漬け物も感動的な美味しさ。

デザートも3種盛り。
メロンプリン、キウイ、ピンクグレープフルーツ。

お腹いっぱい胸いっぱい。
男女入れ替えが済んだ夜の温泉で腹ごなしです。

夕食の間に男女が入れ替わります


露天風呂は叶いの湯
すぐ目の前は滝。
渓流の音と
秋の虫の大合唱。
季節が確実に移り変わっているんですね。
願いの手、というモニュメント

お部屋に戻って思う存分ゴロゴロして
この日はいつの間にか就寝。

朝のお風呂は5時からです。

朝風呂。
まだ薄暗くて
日の出がだんだん遅くなっていることを思う
ぬる湯の長寿の湯。
ひとつの湯船を壁で仕切って
男女別にしていたんですね。


だんだん明るくなってきて
ミンミン蝉がたくさん鳴き始めた
少し小雨が降っていました。

朝食は7時半または8時。
同じ会場、同じ席です。

朝食にもお品書きが用意されています。

お品書きによると、会長が酵素畑で
丹精込めて育てた野菜を使用しているとか。
紅葉を集めて発酵させた土を使ってるんですって。

朝から豪華版!
素材の良さにプロの仕事が合わさった
大満足の朝食。

小鉢や煮物、サラダも
野菜の新鮮さと味の濃さが感じられます。

牛乳、生卵は希望制で
お願いすれば持って来ていただけます。

前菜3種盛り
手作りの青菜お浸しの美味しいこと。
ポテトサラダ、ヨーグルト

地味にめちゃくちゃ美味しかった
キノコのお浸しと赤魚の南蛮漬け

一番感動したのはアジの干物とご飯です。

勝浦産というアジの干物は
小ぶりながら脂のりが良くて、
頭からバリバリと
骨と尻尾も残さず食べてしまいました。

ふっくらパリパリ!
だし巻き卵も程よい味加減。
具沢山のしじみ汁。
出汁の美味しさはもちろん
梅そうめんも入ってボリューム十分
夕食時と同様に
一人用の釜炊きのご飯!
地元いすみ産コシヒカリ。


セルフのモーニングコーヒー。
朝8時~10時まで。
紅茶のティーバッグもありました。

あとは
チェックアウトまで温泉満喫します。

露天風呂付きのお部屋が結構あるためか
大浴場はいつ行っても空いているように思いました。

便利な事のもうひとつは
大浴場内にバスタオルが用意されているんです。

ミニタオルだけ持っていけば良いので
大浴場へ行くまでの荷物も少なくて済みます。

長寿の湯の温度が上がって来た気がする
開放感抜群。
これぞ露天風呂という醍醐味を味わえます。

お盆が終わると夏の終わりが見える気がして

その年の近所のお祭りの思い出が増えると 
夏の終わりが近づく気がして
毎年少しさみしくなります。

暑い暑いと文句言いながら
夏の終わりの気配を寂しがる私。

人生半世紀も過ぎますと
たくさんたくさん
ありがたい夏の思い出がたくさんあるもんで。

今の夏を重ねて、また思い出が増えます。


千葉県 養老渓谷温泉 秘湯の宿 滝見苑
泉質: 成分は炭酸水素ナトリウムとメタケイ酸。
泉質分類には該当しない
(メタケイ酸含有のため温泉に適合)
入浴可能時間:チェックイン〜24時 、翌5時〜10時
19時〜20時は男女入替のため不可
2024年8月23日(金)宿泊
一泊2食 16,650円

滝見苑の目の前にはジェラートの専門店「YAMANEKO Cafe」があります。

ヤマネコカフェ
ジェラートのほか、ソフトクリームやかき氷もある

果物や野菜そのままの味を活かした
濃厚な本格的ジェラートがいただけます。


焦がしバターミルクとほうじ茶ミルク

帰りは上総中野駅まで送ってもらいました。
いすみ鉄道と小湊鐵道の乗り換え駅
無人駅にもかかわらずたくさんの人が写真を撮っていました。

みんなが写真撮ってると
私も撮らなきゃいけない気分になります、笑


帰りの車内は
冷房がなくて窓全開大迫力!たのしーい!
昨日の行きの電車と同じ元気で優しい車掌さんでした

おしまい!

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