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整体ジプシーがオアシスを見つけるには

ずっと腰が辛いんだけど、どこへ行ったらいいかわからない。
整形外科に行ってもシップをくれるだけだし…。

そのような声をよく聞きます。
駅前のもみほぐしから始まって、◯◯整体、◯◯療法などいろんな施術があります。ドクターショッピングならぬ、整体ジプシー
あちこちの治療院を彷徨いながら、私の落ち着ける場所を見つけている人たちをそう呼ぶことにしました。

整体ジプシー、2つの型

いまは施術する側にいる私もある時期、整体ジプシーの側にいる人間でした。「これってどんな治療法だろう」という好奇心から様々な施術を受けに行き、その時々に手応えを感じられるもの、そうでないものをメモしていたように覚えています。
しかしこれは、施術そのものに興味のある者の特徴です。

自分に合う整体院を探している方は、およそ2つの種類に分かれると感じています。ひとつ目は、単純に「心地よさ」を求めているケースです。
店内の雰囲気やBGM、香りのよいアロマが炊かれているおしゃれな空間で、リラックスできる時間を過ごしたい。

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そういうニーズに応えるのは、リラクゼーション中心の店舗です。

・癒される時間と空間が好きな人
・たまには自分へのご褒美として
・忙しくしている経営者が眠りに来る場所

そのような店舗の多くは立地もよく、複数のスタッフが出迎えてくれるところもあります。

スタッフとの会話も楽しみのひとつ。
話を聞いてくれて、施術が終わった後にはサッパリした気分になる。
そのような接客スタイルで運営している店もあります。例えて言えば、お気に入りの美容室でカットをするのに似ています。元気になってお店を出るのはどちらも一緒ですね。

2つ目は、自分の症状を改善したいのだけど、どこへ行ったらいいかわからないケースです。
肩こりや腰痛を抱えているけれど、普段の生活にはそこまで支障がない。
けれども時々、肩こりが酷すぎて頭痛がしたり、腰が痛くて長時間イスに座っているのが辛い人たちです。

そのような慢性症状を抱えている人たちの多くは、人生の秋を迎えていることでしょう。子育てもひと段落ついた頃の女性や、働き盛りをすこし過ぎて後進のマネジメントをしている男性の姿が浮かびます。

東洋医学では、女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢で体質が変わると言われます。

女性:14歳で初潮を迎える、49歳で閉経を迎える
男性:16歳で精通を迎える

個体の変化は個人差が大きいのですが、およそこの時期を境目にヒトの新陳代謝は変化します。(男性は閉経に相当する生理現象はありませんが、更年期症状がみられるという報告があります)

みんなどこへ行ったらいいかわからない

野本さんの主催する文章サークルでこのテーマを投げかけたところ、うーんと唸らされるコメントをもらいました。

今の整体院に決めるまで、あちこちの整体院の施術を試し、通い、渡り歩いていました。何をポイントに整体院を探したらいいのか分からずに。友人に聞いたり口コミをたよりにしながら探し回ったのですが、友人や口コミで高評価の整体院が自分に合ってるかどうかは分からないんですよね。

たしかに、友人には合っていても、自分に合うかどうかは自分で行って試してみるしかありません。そのうえで、自分と合う施術を見極めるポイントについて私見を記してみます。

プロから見た「自分に合う」整体院を見分けるコツ

とはいえ、受けるほうも施術するほうもおたがい人間。
晴れの日と曇りの日があるように、天気や季節によっても体調は変化します。定量的に測れないものを評価するのは難しい(言い換えるとその時の気分で「よくなった気がする」)ため、ここでは平均値を取ることをお勧めします。手順としては、①まずは1回、行く。②平均値を取る。という流れになります。

まずは1回、行ってみる

最初の1回をどう選ぶか。
Googleの口コミ、または直接の友人からの紹介で決めることになります。
これは裏側から見ても同じ理屈で、どうやってお客さんが治療院にやって来るか、集客するセラピストもこの2つに力を入れているのが現実です。

そういう意味では、セラピストは初めてのお客さんにめっちゃ力を入れています。「リピーターになってほしい!!」と100%思っています。(ホンネがでた)

1回目で見るべきポイントは
 1.店内の清潔感
 2.セラピストの説明に納得できるか
 3.施術は心地よい(不快ではないか)

1.は衛生上、当然のことです。
ベッドまわり、トイレ、置いてある備品などをさりげなく眺めましょう。
私は過去に、とんでもなく腕のいい先生を紹介されて施術を受けに行ったことがありますが、院内の散らかりっぷりに興ざめしたのを覚えています。

2.セラピストの説明は、どれくらいの知識があるのか、言い回しが的確かを見抜くひとつのポイントです。

2) 問診

ヒトの体に触れるためには、基本的な解剖学の知識と「なぜそうなるのか」という治効機序(施術が効くしくみ)を理解している必要があります。
いかんせん、解剖学や病気のことは難しい内容を含むため、ここを一般の方にもうまく伝えられるかどうかは、その後のコミュニケーションにも関わってきます。

3.施術の効果は、じつは1回でハッキリ体感できる場合と、2回、3回と通っていくうちにジワジワと感じられる場合があります。
クスリも「1日3回、1週間飲んでください」と言われるのと同様で、一定量の刺激が体に与えられることで徐々に効き目が表れるケースもあるためです。(これを蓄積効果といいます)
しかし、いくら効果があるとしても、我慢してまで受けるものではありません。心地よさを確かめるとともに、この施術は危険ではないというリスクを外すことが初回にわかれば十分です。

平均値のススメ

初回の施術で合格ラインに達したというのは、「この人と付き合ってみようかな」という恋愛感情に似ています。
さて2回目、3回目では何を確かめればよいでしょうか。

それはズバリ、施術後の効果です。

ヒトは天気や季節によっても体調は変化すると書きましたが、さすがに3回通えば体調がよくなっているのか、何も変わらないのか、むしろ悪化しているのかの違いは感じられます。
複数回通うことで症状が改善している兆しが見られれば、私に合っていると考えていいでしょう。

一般的に、すべての赤血球が新しいものに入れ替わるには120日かかると言われます。(赤血球の寿命は120日)
肌の新陳代謝は、30代は約 40日周期、40代は約 55日周期、50代は約 75日周期で細胞が新しいものに入れ替わります。

大雑把に計算すると10日に1回、整体院に行くとしたら、50代の男女は3回施術を受けるあいだに肌の細胞が約半分入れ替わっていることになります。これが「どれくらい通えばわかるのか」という理由です。

まとめ:1回目の合格チェック、3回通って平均値で効果を感じられる

これを一つの目安として、あとは自宅や職場からから近い、店の雰囲気がいい、セラピストと話しやすい、などの基準で選ぶことをおすすめします。

指圧やマッサージ、整体など多くの店舗がありますが、心地よくて元気になる。痛みが楽になる。これが手技療法のよいところではないでしょうか。
どうぞ私の落ち着ける場所を見つけてくださいね!!

physical, mental, spiritual and social well-beingに生きるお手伝いをしています。2020.3に独立開業しました。家族を大切にし、一人ひとりが生き生きと人生を楽しめる社会が訪れるといいなと思いながら綴っています。