転がり続ける人生も悪くない
私は、何回も転職してきた。
人生を輝かせるためのステップアップではなく、ただ転がってきた。
気がついたら、産学官をひとり渡り歩き産学官連携の仕事までしてきた。ついでに、行政の3K(自立支援、用地、納税)までクリアした。
学生のころは、想像もできなかった面白い人生を今、生きている。
こんなはずじゃなかったという失敗という選択の連続だった。
家庭裁判所調査官になりたかった私は、学生時代、本をたくさん読んだ。
大学で図書館の本を一番借りた学生だった。でも、大学の先輩からは、「海野は、本ばっかり読んでるけど、現実のことは何も分かっていない」と馬鹿にされた。
社会人になり、先輩から説教された。
「海野には経験が足りない」
私は、その言葉を「あなたはまだ若いんですね」と脳内変換した。
経験が足りないのは若いから当たり前だ。先輩はそんな分かりきったこと指摘して、何がしたいのだろうと思った。
産学官を渡り歩いて産学官連携の仕事をしてきた私は、もう現実を知らないなんて、経験が足りないなんて言わせない。
経験という武器を手に入れたのだ。
私に経験が足りないと批判したいなら、産学官渡り歩いて産学官連携の仕事をしたうえで、金融機関で働いた経験を経て産学金官連携の仕事をしなければならないだろう。
自分が望んだ選択ではない人生を選択せざるを得なかった人生だが、私はこの人生を楽しんでいる。
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