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コメダ珈琲・季節のケーキ語り〜2023夏〜
コメダ珈琲店、夏の新作ケーキが登場した。
カカオ、オレンジ、ピスタチオ、マンゴー。
今回は「木になるもの」という括りらしい。
せっかちな人用にまとめを作ったが、もっとせっかちな人のために、先に結論から示しておこう。
コメダに行け!全部食え!!
●大人モンブラン ピスタチオ
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ローストしたピスタチオの、程よい甘さのクリームと、キャラメルの風味が絶妙なバランス。
約束された勝利のケーキ。
告知を見た瞬間から、そう確信していた。
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2021年10月。季節のシロノワール、ぜいたくピスタチオが登場した。
これがめちゃくちゃ美味しい「当たりノワール」だった。とにかくピスタチオが濃厚。このシロノワールを通して、ピスタチオの素晴らしさを知った。
リピートする予定は無かったのに、結局3回も食べたのであった。
このケーキには、絶対あの時のピスタチオスキルが活かされている。
美味しくないわけがない。
勝ち確の要素はもう一つ。それは、このケーキがモンブランであること。
季節のケーキには、だいたいモンブランの枠が存在する。そしてモンブランの表面のクリームは、毎度やみつきになる美味しさなのだ。
私はクリームを開発する人たちの賃上げを願ってやまない。
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このように、食べる前から期待できるところが多い。
ハードルを上げすぎたかも……。
ワクワクとドキドキの中、まずはピスタチオのクリームのみを味わう。
あぁ〜ピスタチオつっよ!うっま!
あなたはピスタチオで殴られたことがありますか?
私は今、経験しました。
あまりにも、あまりにも衝撃的な美味しさ。
ピスタチオといえば、オレンジやイチゴなどに比べてメリハリのない、曖昧な味。そりゃあフルーツとナッツで風味を比較するのも酷だが。
しかしこのクリームは違う。ピスタチオの風味を極限まで引き出したかのように濃厚だ。
さすがモンブラン枠のクリーム。しかもこんなに美味しいクリームを、ケチらずにたっぷり載せてくれている。ピスタチオに溺れ放題だ。
今回も開発の皆さんに感謝。給料アップを切に願うばかり。
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中身は白いクリーム。キャラメル風味らしいが、その相性やいかに。
表面のピスタチオクリームから土台のスポンジまで、全ての層をさらって食べてみる。
ピスタチオの後に、しっかりとキャラメルの味がするではないか。
しかも焦がしキャラメルっぽい。「大人の」と銘打つだけある。
初撃はピスタチオでガツンと殴り、キャラメルの後味でダメ押し。
実に恐ろしい逸品である。
これは覇権。激推し。
君は完璧で究極のケーキ。
●口どけシフォン マンゴー
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ソース、クリーム、スポンジ全てがマンゴーづくしなシフォンケーキ。
ふんわり香るマンゴーの爽やかな味わいをお楽しみください。
「ふんわり香る」とは、安パイ行ったな?
と言うのも、コメダのシフォンケーキは香るだの薫るだのと強調しておきながら、結局ほとんど風味を感じられないという残念なケースが多い。
ふんわり、という表現に予防線めいたものを感じてしまうのだ。
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コメダのシフォンケーキは、シフォンの周囲にクリームがコーティングされ、上にソースがかかっているのがテンプレであった。
テコ入れ目的なのかは不明だが、前回からはその形態が変わった。
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薄ピンクのクリームの上に、さらに濃いピンクのクリームが載っている。
まさかのダブルクリーム体制を取ってきたのだ。
この作戦には脱帽した。濃いピンクのクリームにイチゴ成分がギュッと詰まっているので、シフォンの風味が薄くとも、クリームがイチゴの味わいをカバーしてくれる。
さあ、そういった変化を踏まえてコイツを見て欲しい。
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シフォンの周りにコーティングされたクリーム。いつも通り。
その上にはマンゴーカラーのクリーム。前回と同じダブルクリーム体制。
そして、その上にソース。……ん?ソース?
クリームを二重に載せた上に、さらにソースだと!?
今までの通常フォルムと前回の改良フォルムが合わさり、さらなる進化を遂げているではないか。
まさに全部載せ。
そんな、少年漫画の強化イベントみたいなことを……。
ふんわりという表現で置きに行ったと思いきや、マンゴーを香らせる気満々ではないか。その心意気や良し!
さあ、まずはシフォン周りのクリームから。
とってもマンゴーだ!かなり強いマンゴー。
肝心のシフォンも、少しだがマンゴーの風味がする。
コメダのシフォン、風味がしないと散々言ったが、食感はすごく良い。パサパサではなくしっとりしている。
マンゴーカラーのクリーム、ソースも単体で味わってみたが、どれも同じくらいマンゴーの味が強かった。
しかし、周囲のクリームとシフォンを一緒に食べるのが一番美味しい。
これなら通常フォルムでも勝負できたのでは?と思える出来。
大人モンブラン ピスタチオほどの覇権ではないが、十分にリピ確定である。
●氷点下ショコラ 柑熟オランジュ
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凍ったまま食べる、ひんやり冷たいチョコレートケーキ「氷点下ショコラ」がリニューアルして登場!
オレンジの爽やかさとコク深いチョコレートが奏でる、濃密な味わいをお楽しみください。
個人的には、チョコとオレンジの組み合わせはちょっと……。
オレンジがダメというより、チョコにフルーツを混ぜることがそれほど好きではないのだ。
チョコだけで殴られたい!
その点、今までの氷点下ショコラは素晴らしかった。
こちらが2021年版。
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これが2022年版。
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凍ったまま食べるという特徴を持つ、氷点下ショコラ。
2021年版では、凍っているとフォークが通らなくてなかなか食べられず、ようやく食べられる頃にはただのチョコケーキになってしまうという悲劇を体験した。
2022年版は、それほど食べにくさは感じなかった。私が氷点下ショコラに慣れたのか、何らかの改良があったのか、定かではない。
2023年は果たして……?
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オレンジソースの層が分厚い!
この見た目だけで既に満足度が高まっていく。
まずはオレンジソースだけを切り取って食べてみる。
ソースというよりも、ぷるんとしたゼリーっぽい。
味は……思っていたのと違う。かなり甘めだ。
あのコメダのオレンジが、甘いだけ?
フルーツの酸味を効かせることに定評のあるコメダのスイーツが?
あえて柑橘の酸味を捨てただと!?
これは私の中ではかなり驚きポイントだ。
コイツ、あえて必殺技を使わずに通常攻撃で攻めてくるだと!?的な感じ。
今度はチョコレートケーキの方を食べる。
スポンジはカチカチに凍っているわけではなく、スッとフォークが通る。
溶けてない?大丈夫?と心配したが、口に入れるとちゃんと冷たい。
舌に載った時の冷たさ、適度なシャリシャリ感が心地良い。
さて、問題はオレンジソースとチョコレートの相性だ。
オレンジソースとチョコレートケーキを一緒に口へ。
オレンジがチョコレートを邪魔していない!
あくまでも主役はチョコレートのままだ。
柑橘特有の酸味を消して、チョコレートの濃厚さは邪魔しないように。だが後味では自らの甘さを主張して、夏の爽快感を演出する。
このオレンジソース、アシストとしての自覚がある。
フルーツとチョコレートの組み合わせは好きじゃないと言ったが、フルーツサイドがこんなにも脇役に徹するなら話は変わってくる。
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一番下のスポンジにも、うっすらオレンジソースの層が挟まっている。
食べ進めて表面のソースが無くなってしまっても、オレンジのほのかな余韻を楽しめるというわけだ。
どこまでも行き届いたアシスト。私がサッカーに詳しければ、この好アシストを名選手に例えたかったところである。
●まとめ
少年漫画のような展開に、驚きと感動を覚えたシーズンであった。
ええ、ケーキの話ですよ。
初っ端に濃厚ピスタチオをかまし、キャラメル風味で追撃を与える!
大人モンブラン ピスタチオ。
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これまでの強化フォームを活かし、全部載せの最終形態に進化!
口どけシフォン マンゴー。
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アシストの名手が相棒になり、仲間との合わせ技をゲット!
氷点下ショコラ 柑熟オランジュ。
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シロノワール、クロネージュ、ジェリコ、かき氷……。
みんな、ごめん。しばらく君たちに会うことはできない。
この夏はケーキで優勝してくるからーっ!
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