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食べることを許す【摂食障害のお話】#5


前回は拒食期は飢餓状態だというお話でした。

今では倫理的に難しい飢餓実験ですが
当時の実験では、長期間の半飢餓状態がうつ病、ヒステリー、および心気症の有意な増加を引き起こすという確認があります。

カロリーを制限することの恐ろしさが判明しました。
詳しくはこちら↓



食べることを許せるようになったら


食べることを許せるまでの道のりは
とても長く辛いものですが…

今日は、過食や代償行動をやめた結果、私の身に起きた嬉しい変化について書いていきますね。

嬉しい変化

  • 極度の冷え、寒がりが改善された

  • 体調が良くなった

  • 蚊に刺されるようになった

  • 髪が増えた

  • 外食ができるようになった

  • お酒を飲みすぎることが減った

  • 気持ちが塞がることが減った

  • 泣かなくなった

  • 希死念慮がなくなった



長年の悩みだった冷え性ですが、なくなりました。
いつも寒くて凍えていたのが嘘のよう。

制服の上にはカーディガンを2枚も羽織って、常に重ね着。
冬は暖房をガンガンと惜しみなく使っていました。設定した温度になったら自動で止まってしまうので、常にHighで温風をマックスにしていました。

当時、遊びに来た恋人は、部屋がいつも暑くて
汗だくになるから嫌だったと言っています。
(この人は後に私の夫になります。)

蚊に刺されることなんて、めったになかったのは
体温も低くて、血もまずかったのでしょう。
その頃は、低カロリーなものばかり選んで食べていましたから。

今は、少し家の外に出ただけで
すぐに虫に刺されます。


こんなことってあるんだなぁって。

嘘みたいだけど本当のお話。

体調は、すこぶる良くなりました。
長年悩まされた胃腸炎や食道炎からも解放されました。
よくわからない肌荒れも解消。

パッサパサの髪の毛も少しずつ元気を取り戻しました。

外食は苦手でした。
外食するために、行く前の食事を軽くしたり
帰ってからの食事を抜いたりしなきゃならなかったから。
そして、人と食べる時に、ご飯を残せないプレッシャー。
本当は白米も揚げ物も食べたくないのに
残さず食べなきゃならない。

きれいに食べるようにしてたんですよね、人前では…。
そのように振る舞ってた、ということです。


お酒の話は深くなるので、ここでは手短にしておきますが、食べ物にもお酒にも依存してたなぁと思います。
手放すのは大変だけど、なくてはならないというのは幻想で、手放してしまえばそちらの方がずいぶんと楽だということです。

その結果、気分が落ち込むことも減って
鬱の症状もよくなった。
自分が醜くて鏡をみるたび嫌気がさしてたのに
そんな風に気にならなくなった。

人前で化粧を落とすことが恥ずかしくて
恥ずかしくて…。
パニックになりそうだった温泉も今は大丈夫。

そんな毎日だから
生きにくくて
生きる意味もない、価値もない
死んでしまいたいと毎日毎日泣いていた。

そこからの這い上がり。


人の身体は食べ物でできている

人の身体って、変わるんだってことを実感しました。
長い年月をかけて、沢山食べ物を無駄にしてしまったけれど、壮大な時間を無駄にしてしまったけれど…

嘆いても時は戻らない。

身体を張った、むなしくなるお金の無駄遣い。

膨大な時間とお金の無駄遣い…。

その分を埋めるかのように
今は、食べ物に感謝して大切にしたいと思っています。

身体は、食べ物で作られているということを意識して食事を摂るようにしています。

若い時のように、むやみやたらに低カロリー食を好んで食べるようなことは、もうしないと心に決めています。

拒食と過食を繰り返すようなこともしなくなりました。


現在の考え方

病気の時の食べ物に対するこだわりほど
強くはないけど、何も気にしないで食べてる人よりは気にしてる、そのくらいになれたかなぁと思っています。

もっとストイックな人も沢山いるでしょうから。

今でも食べたくないものはあるけれど
それはそれで良しとします。

例えば、砂糖をたっぷり使うお菓子や
ふわふわのパンとかね。

これらはあまり食べません。

過食期に馬鹿食いしてた食べ物なので
いい思い出もないし、やっぱりどの本を読んでも
あんまり良くないかなぁと認識してるので
特別な時に少しだけ。

その時はありがたく、美味しくいただくようにしています。

普段の食生活

朝は具沢山のお味噌汁と納豆、卵、それから玄米や雑穀米。

きのこ類や良質の油、ナッツ類もよく食べます。

身体が元気になります。

食べて身体にいいものを摂るので
罪悪感はこれっぽっちもなくて
だから心も元気です。


大切なこと


考え方や捉え方ひとつで
世界は明るくもなるし
真っ暗闇にもなるということ。

同じ1日が過ごし方次第で
全く違う日になります。



私は食べ物に支配されなくなったことにより
自己嫌悪感が減り、少し自分を好きになれたような気がします。

20年辛くて死にそうだったけど

40歳を過ぎた私は

少し生きやすくなりましたよ。


あれだけ敬遠してた
白いご飯、揚げ物、らーめん、ドーナツも怖くない。

まぁ、そんなに食べないけど
食べても大丈夫。

人から見られる自分も
気にならなくなった。

自分が楽しめること
好きなこと
幸せな気分でいられること

そういうことに目を向けて…。

目を向けるようにして生きています。


ちょっと油断をしたら
些細なことで不安定に揺らぐ
弱い部分も沢山あるけど

それも私。

だから、ひどく落ち込まないよう
自分が自分でいられるように

引き出しは沢山あった方がいい。


最後まで読んでいただきありがとうございます。
今日はここまで❤︎

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