きな粉道6.5粒目
小豆のきな粉は
あずきなこ
先日、海外でのきな粉事情を調べてみた際に、ミャンマーにはひよこ豆で作ったきな粉があるらしいと知った。和え物には欠かせない食材で、他の料理にも使われることがあるとか。それなら大豆以外でも、豆ならきな粉ができるのか試してみたくなった。
ひよこ豆の水煮缶はどこにでも売っているけど、乾燥ひよこ豆は専門店でないと手に入りにくい。それなら身近できな粉にしても甘さが出て美味しくなりそうな小豆で作ってみることにした。
初めて小豆を買ったかもしれない。大豆で作るきな粉と全く同じ道具と方法でやってみる。食べられるものになるのかドキドキである。
材料&道具
・乾燥小豆
・フライパン
・木ベラ
・器
・ブレンダー
・キッチンの電気
小豆以外はいつもと同じ道具を使う。
濡らしたキッチンペーパーなどで小豆の表面を拭いて汚れをとる。
フライパンを弱火にかけて、油をひかないで乾煎りする。焦げないように小豆を木ベラで動かし続ける。
大豆なら1〜2分くらいからひびが入ってくるが、小豆は固いからか割れてくる様子はない。3分経過したくらいから、小豆らしい甘い匂いとパンッという小さな音が聞こえてきた。
音はしないし匂いも分かりづらい。変化をいまいち感じられないまま見守る。
全体的に色が濃くなってきた。焦げてはいなさそうだからもう少し続ける。甘くもなく香ばしくもない独特な香りがする。
なんとなく香ばしい匂いに変わってきたから火からおろすことにした。
10分煎った小豆。見た目は焦げていなさそう。第2クラックは起こらなかった。
比べてみると思っていたより色が濃い。コーヒー豆に近いかもしれない。心なしか一粒一粒が大きくなったように見える。皮は固くてめくれなかった。
食べてみるとなかなかの強度でガリガリ食べる感じ。煎りすぎたのか、焦げに近いようなにわかに嫌な味がする。そのまま噛み続けると後味は小豆の甘さが口に広がる。正直、美味しくはなかった。
粗熱をとった煎り終わった小豆をブレンダーに投入。
予想はしてたけど、小粒で軽いからめっちゃ飛ぶ。めちゃくちゃ怖い。でも中身は焦げてなかったのが確認できたからよかった。
なんとか砕けてきた。中身の色が目立ってきて大豆で作るきな粉っぽい色になってきた。
大豆を削る倍以上は時間がかかった。細かくなりすぎた粉が、煙のように宙に舞うのは小豆ならではかも。
皮の色が混じって、黒豆きな粉っぽくなっている。鼻を近づけてみると香ばしい匂いはせず、あんこを薄くしたような香りがする。コーラじゃなくてゼロコーラみたいなイメージ。
煎り小豆の時の嫌な苦さはなくなっていて、まずはどちらかというと淡白な味がする。だんだんと小豆本来の甘さが広がってきて、そのままずっと残る。甘いのが好きな人はいいけれど、苦手な人だとしつこく感じるかも。
きなこ帖で香ばしさの星をつけるなら★☆☆☆☆
香ばしさはなく、煎った意味があったのかは不明。単体で食べるとイマイチだけど、サツマイモなどにかけたり、お菓子を作る時に生地に混ぜたり、ハチミツと混ぜてヨーグルトに入れたら美味しくなりそう。うまく工夫すればいい感じになりそうな気がする。とりあえずオーブンで5分焼いてみた。
見た目は変わらないが、やや小豆の甘さが強くなってきたような。
甘くなることを期待して、さらに10分(合計15分)焼いてみた。
見た目の色はやっぱり変わらない。けど、口当たりが滑らかになったように感じる。そして香ばしさが出てきてきな粉っぽくなった。食べると香ばしさが先に出てきて、途中から小豆の味が出てくる。きな粉として食べると違和感があるけど新しい味。慣れるとクセになるかも。これなら何も混ぜなくても、香ばしさと甘さを感じられて美味しい。他の人の意見も聞いてみたい。
反省点
・色や匂いで煎り具合が判断しにくい
・正解がわからない
・のびしろはとてもありそう
・オーブンで15分焼くときな粉っぽくなる
小豆で作ったきな粉を食べたことがないから、味の正解がわからない。でも、美味しくなりそうな要素はあるから工夫のしがいはありそう。オーブンで焼くのは大正解だったし。大豆のきな粉が苦手でも、甘いもの好きなら小豆のきな粉は好きという人はいそう。あんこにかけて追い小豆とか、ご飯にかけてあずきなこご飯とかしても面白そうだしね。小豆を手軽にかけて食べられるのがポイント。大豆だけじゃなくて煎り時間を変えたりして、あずきなこもいろいろ試していきたい。
追記
ご飯・パン・りんご・ヨーグルト・さつまいも・コーヒーと合わせてみたら、とても美味しかった。
もともと甘さを持っているものに合わせると、小豆のほんのりした甘さがプラスされて、お互いの良さが引き出される気がする。
おかずにはなりにくいかもしれないけど、お餅などの単品の食事やおやつには良さそう。
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