みそじさいごのひ

30歳は

今日でさよなら

いつまでたっても30歳の自覚がないまま、1年が過ぎようとしている。思い描いていた30歳は、こんなチャランポランでもガキでもなかった。しゃんと立っていて余裕があるはずだったのに。大人になれないまま、さらに歳を重ねようとしている。

年の初めには前厄だから厄除けに行って、神様や仏様に守っていただけるようにお願いをした。どんな1年になるだろうかと新たな気持ちでいたら、3月に解雇通告を受けてしまった。晴天の霹靂とはこのことか。どうしよう、どうしよう。と動揺して、なにも考えられなくなって。生活が出来なくなる。この先どうやって生きていけばいいの。と気持ちばかり焦っていた。

TwitterとFacebookに縋る思いで、現在の状況について投稿。いろんな方がコメントを書いてくれて、本当に本当に励まされた。心強かった。人ってこんなに優しいんだと救われる思いだった。

とにかく行動せねばと自身をなんとか奮い立たせて、長らく持っていなかったスーツを買いに行き2回だけの転職活動を。見事に玉砕して、また落ち込んだ。

それならと、気分転換も兼ねて声をかけてくれた方のところに遊びに行くことに。全部行けていないのが心残りではあるけれど。2週間という今までにない期間を旅行してみた中で、話を聞いてもらったり、それぞれの暮らしにお邪魔させてもらったりして、気持ちが晴れてスッキリした。行ってよかった。もっと早く行けばよかった。

もういいや、という気持ちが起きてきて、先のことは考えずに大人の夏休み期間をめいっぱい楽しむことにした。初めてzineを作った。初めてきな粉を作った。きなこ狩りに行った。長期で泊めてもらいに行った。zineイベントに出展した。職業訓練校に入校した。まだまだたくさんあるけど、今まで通りに働いていたら決して出来なかったことがたくさんできた。住民税や国民健康保険料を自分で払うなど、嫌なことも含めて初めて尽くしの30歳になった。

振り返ってみると感情の起伏も生活の変化も、これまでの人生の中で1番激しい年だったかもしれない。1番長く感じられる年だったかもしれない。いろんな人に助けてもらってばかりの年だった。心の底にあったやってみたいことを、たくさんカタチにできた年だった。辛いこともあったけど、それ以上に心が豊かになってとても楽しかった。やりたいことをできるって楽しいね。

明日から31歳になる。どんな風に過ごすのか全く想像ができない。想像したとしても、良くも悪くも裏切られることばかりだろう。どこにいるのか、なにをしているのか、予想できないから面白いのかもしれない。来年に今頃、同じように振り返った時に楽しい1年だったと思えていたら嬉しい。

31歳の自分、1年間よろしくね。