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正しい観光

地名に清川とつく場所には、かつて綺麗な川が流れていたのだろう。
コーヒーの美味しいカフェがあるのは、きっとその地が水と関係の深い場所だからだ。
滅多に来れないようなところでは、何を頼むか長考してしまう。できれば、また来たいと思うような選択をしたい。
初見のドイツのお菓子、マンデルクーヘン。一口目。一瞬、甘みを感じないほどさっぱりしている。驚き。想像の甘さとの乖離があまりにも大きい食べ物、しかも小さい方に、という珍しさ。そんな想像の"甘さ"。
コーヒーは心地よい酸味と苦味。バランスもいい。"好き"の円にほぼ重なっていて、形容するのが逆に難しい。
マンデルクーヘンの味にも慣れてきたのか、だんだんと甘みが感じられるようになってくる。焼き菓子なのでもちろん砂糖を使っているに違いないが、まるで素材の甘みかのように錯覚させられる。

好きなフルーツを訊かれたらいちばんには挙がらないが、結局問答無用でわたしの心を掴んで離さないのはいちごなんだと思う。
わたしの好き嫌いよりも、名物があるなら頼まなければいけないような気がする。コーヒー以外。
きつね色につるんと輝く表面にナイフが入っていく。弾力があってやわらかい。火の通りは絶妙に水分を残している。断面はきび砂糖を思わせる色。これもまた見た目以上に甘さ控えめ。ごはん系のラインナップもあるのも頷ける。癖のないメープルシロップをかけて、ちょうどコーヒーに合う甘さ。コーヒーは中煎りが好きだけど、どうしてもアイスがよかったので深煎り一択。カフェ巡りに入れちゃいけないくらい深い。蓄積を感じる。
とにかくロケーションがいい。本に囲まれて静かに暮らす。洗練されていながらもあたたかい。庭園の中にぽつんと佇む離れのような。現代から見たらレトロで、あの頃のモダン。貸切にしたい。

私のキモいところ全部出していこう。嫌いじゃないからするんだと思う。わたしの福岡、ラーメン3カフェ4水族館1(イルカショー2)。狭く深く。カフェはまだしも、ラーメンなんかはもうおかしい。ラーメン2の時点で、3は確定した。そっちの方針に切り替えた。麻雀の役みたいに。ドンジャラしかやったことないけど。同じものを食べ続けたら飽きるとかではそもそもやっていなくて、解像度が高いうちにまとめて行きたい。冒涜的だと思われるかもしれないけど、味わいたいとかでなく、知りたいのだ。美味しいものを食べようという意識は、食に対しても正面から向き合っていて素直で愛があって素敵だと思う。でもわたしはある意味、食の奥深さを試すようなことをしているし、美味しいものをただ食べるだけでは満足していないし、食自体には興味がないとも言えるかもしれない。食べ物で遊ぶなって怒られるような歳じゃないけど、楽しみすぎているから広義では遊びに入るかもしれないし、間違っている気もしている。ごめんね。知的好奇心に勝てない。
つまりわたしは知的好奇心の奴隷であって、その知的好奇心を満たしてくれるのがコーヒーでありカフェなのだと気づいてしまいましたね。喉乾いてないけどコーヒー飲むし、お腹空いてないけどラーメン食べます。結果、体は追いついていなくて案の定体調を崩している。でも、たくさんのことを知れたんです。楽しかった。ラーメン3なんて氷山の一角に過ぎないけど、事前知識ほぼ0のスポンジのようなわたしに、たくさんの初めてが入ってきたんです。もうね、感じるものすべてが新しくて、楽しい。好きなんです。気持ち悪いよね。
わたしはいつだって最高の何かに出会いたいし、些細な違いに気付きたい。なんの成果にもならない小さな発見でも、わたしの人生においては必要不可欠な、自分の意思では決して避けて通ることのできないスパイスなのです。

わたしにとって大事なものってなんだろう。
こういう仕事なら楽しいけどさ、趣味の約束潰してまで仕事選ぼうとはならない。まず人生だし。

お花畑に向かう電車という存在、すごくよかった。メルヘン。

頭ちっちゃいですねって褒められたんだけど、これは褒められることなんだ。そんなに実感はないけど、褒めてもらえるならだいたいうれしい。自分が良かったと思ってないアウトプット褒められるのは喜べないけどね。音楽とか。ニュートラル以上のものはなんだって褒められたらうれしい。君がコンプレックスに思ってる涼しげな目元もシンプルなすっぴんもかわいいよって言われたのは嬉しかったけどな。あ、聞いてました?褒めていいですよ。さあどうぞ。

信じて進んできた道が間違ってたって気付いたらどうする?ガチで道の話。
地図見ながら歩いてきたはずが辻褄合ってなくて考えるのを諦めた。とりあえず地下に行く。地下街は番号振ってあっていいな。地図は読めないけど数字は読めるから。
あと、川とか橋って、あんまり多くなくていいよね。迷子人間には道も建物もだいたい同じに見えるし、大きめの交差点は進む方向が4択なのがもう無理だよね。川にかかる橋は絶対垂直に交わらないから2択だし、進むか戻るで絶対だもんね、ありがたい。あと鋭角の三角の道。これはわかりやすい。何にもできない訳じゃないのに、道だけは本当にポンコツ。道へ。個性出してくるならもっとわかりやすくしてほしいし、できないなら逆に京都くらいわかりやすくしてほしい。迷子人間より。まあ道ってね、一朝一夕で作られるものではないから。こればっかりはね。わたしが妥協するしかない。道得意になる努力とかじゃない、あくまでも妥協。人間、得意を伸ばした方がいいので。

二日酔いの朝みたいな朝ごはん食べた。
飲み過ぎなんかよりずっと食べ過ぎの方が気持ち悪くなる。悪の権化、ラーメン。好きだよ。

テーブルの半分以上が太陽に照らされている眩しいテラス席で、着物を着た若い女性がコーヒーを飲みながらパンを食べている。これをミスマッチだと思う人もいるかも知れないが、わたしには美しい光景に思えた。

ストローがオレンジ。かあいい。
ちなみに、わたしのつめもかわいいのですわよ。

押し並べてコンスタントにとか出来ないしする気がない。死ぬほど詰め込むか大型連休みたいな人生。楽しすぎます。

珍しく、タイトルを回収しよう。
正しい観光なんてない、という結論にさせていただく。遊びじゃないんだけどな、すごく楽しんじゃったけど。わりとみんな楽しんだ?ってなっててよかった。やさしめ。

今日はこんなところにしとこ。
昨日お休みしちゃった。明日からも頑張ります。

またね。ありがとう。

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