【7日間ブックカバーチャレンジ:4日目】
【自分が持っていた、10万人に1人と言われていた能力を知った本】
ブックカバーチャレンジも折り返しとなりました。
今回は、少し専門色の強い書籍のご紹介です!
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ジョン・ハリソン『共感覚 もっとも奇妙な知覚世界』
(訳:松尾香弥子)
著者は、ロンドン大学およびケンブリッチ大学にて研究に従事していた心理学者です。
長年、共感覚に関心を持ち続け、様々な討論会に参加していたそう。
2008年時点では、パーキンソン病の認知心理学的研究も行っているそうです。
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そもそも「共感覚」とは何か?
というところですが、
これは、全世界の人の中で本当にごく稀な現象として、
「聴覚」「視覚」「味覚」「触覚」「嗅覚」のいずれかが反応したとき、
そのものの「色を感じる」ことができる。という能力のことです。
例えば、「黄色い声援」という言葉ですが、
女性がファンのアーティストへ「キャーー!」とあげる声が、
共感覚のある人からは「黄色い」色と認識することからきています。
この他にも、
「文字を見て色を感じる人」や「味に形を感じる人」など様々なことがあります。
通常、新生児の脳は生後3ヶ月ほどまで全員が「共感覚」を持っていると言われており、
歳が大きくなると共に、次第にほとんどの人が能力を失うとされています。
しかし、共感覚者においてはその能力が保持されることによって、共感覚を知覚し続けることになるそうです。
かくいう私も、小さい頃からこの「共感覚」(文字を見て色を感じる)をもっていて、
今も知覚し続けることができます。
この能力は、全員が共通の色や形になるといわけではなく、
人によってさまざまな反応になると研究で確認されています。
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この「共感覚」という能力が自分にあることを知ったのは、とある大学の授業でした。
情報処理の授業でしたが、教授が様々な分野を学ばれており、
授業の一環で見させていただいたのが「共感覚者」の特集でした。
それまで、当たり前のように全員が「文字に色を感じる」のだと思っていた私は、
とても驚きました。(実際、この能力が暮らしに影響をおよぼしていたこともないので、意識していなかったのです)
それからは、より意識して色に目を向けるようになりました。
パーソナルカラーの世界に飛び込んだのも、
この「共感覚」が自分にあったからというのもあります。
文字それぞれに色があるように、
人の肌色、髪色、瞳の色、ヘモグロビンの色から似合うカラー群が変わってくる。
さらに、カラー群を使って、印象を変えることができる。
最初にパーソナルカラーを知ったとき、
新卒で入った会社を退職するタイミングで、体調的にもあまり優れていない時期でした。
周りに関心が持てなくなり、いわばモノクロの世界にいた感覚だったんです。
そんな状態から、一気に視界いっぱいに様々な「色」を感じたのを覚えています。
(物理的に、ドレープを見たからというのもありますが、文字や音、すべてに色を感じたくらいの衝撃だったんです)
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変わった人だな、と思った方もいるかもしれませんが・・・
そうなんです。変わっているんです。(笑)
ただ流されるままに日々を過ごす人生より、
ちょっとしたところで周囲の何かが色づいて、
視線を、意識を向け思考する人生。
私はそんな生き方ができて、ちょっと楽しいです♪
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今回ご紹介した本はかなり専門的な研究書です。
理解しながら読了するのにかなりの時間を要しましたが、
知識を入れた!と思えるものでしたので、読みごたえがありました。
次回はもっとライトな本をご紹介します!
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見た目とこころの研究所
イメージコンサルタント
小吹菜恵
Mail: ki.0502.blue@gmail.com
Twitter: @na_pccolor
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