独占有料対局中継は将棋人気の妨げ

一部棋士の活躍と将棋AIソフトのおかげで将棋人気もしっかりと根を張っています。地上波で将棋に関する話題を取り上げてくれるし、出版業界も将棋の関連本を出版してサポートしてくれています。 将棋のタイトル戦での食事内容や棋士の食するおやつも紹介されて、ブームになっています。
一例を挙げると新幹線名古屋駅構内で主に販売されているぴよりんは既に定番のスィーツとして定着していて、一日に数度販売されています。 
将棋のタイトル戦を招致して、それを起爆剤にして町おこしに繋げる機運も熟成しているし、成功事例も沢山有ります。

将棋のタイトル戦の主催社や協賛社との詳しい契約内容は知りたくもないですが、独占有料中継だけはどうしても賛成できません。 王座戦のタイトル戦がロキポニをはじめとする東海地方のテレビ局でも放映されました。別途有料のPPV放送でも無かったと思います。 王座戦の主催社の権利関係は詳しく知りませんが、将棋を広く知ってもらうという観点では良いことだと思いました。

今般羽生九段と藤井竜王の王将戦7番勝負を観戦するには囲碁将棋チャンネル(東北新社)の有料独占中継に加入するしか方法がありませんでした。たくさんのファンに手軽に見てもらってこそのタイトル戦ですが、有料独占中継でハードルが高くなっていました。結局AbemaTVが交渉して放映権料を囲碁将棋チャンネルに支払い、ミラー配信だけ出来るようになりました。 囲碁将棋チャンネルの画像をそのまま配信するだけですが、PPVで有料になっています。 この様な現状は、将棋ファンの視点での商行為でしょうか?
王将戦の優勝賞金が序列七位にまで低下したのも分かります。 独占有料中継の棋戦に協賛すると将棋界に貢献しないという考え方が出て来たのかも知れません。 AmebaTVが根本的に自社機材やスタッフで中継を行うと余りにも差が出すぎるのでミラー配信しか認めなかったのだろうと思います。

タイトル戦に登場する棋士の地元とか注目対局に登場する棋士の地元をはじめとして、無料中継するメディアがあるなら放映できるように主催や共催契約を考え直して欲しい。 ファンに見て貰えてこそ対局の価値が出ます。
ここの所を主催や共催や後援する団体や自治体は考えて欲しい。

王将戦を後援する自治体は、よく考えて特定中継企業の利益をアシストするような愚行を考え直して欲しい。

解決策は、王将戦のスポンサー企業が増えて親会社の東北新社の負担を軽くする方向になれば、有料独占中継に拘らなくなると思う。 有料独占生中継に拘ると将棋界のためになら無いと思う。

将棋人気がもっと定着して、新聞社などの体力が削られて協賛社の協力が少なくなってからなら、有料中継はアレルギー無く受け入れられると思う。

放送機器の充実度・スタッフの陣容・中継番組制作能力や実績に優れた会社のコンテンツを流すのが合理的だと思う。 ミラー配信で駄々をこねるのはファン目線からはほど遠い。

王将戦の独占中継と7番勝負を日本将棋連盟にはファン目線で考え直して欲しい。

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