映画感想/何者
2016/日本
原作 朝井リョウ×監督・脚本 三浦大輔×音楽 中田ヤスタカ
平成生まれの作家・朝井リョウが直木賞を受賞し、大きな話題を呼んだ『何者』(新潮文庫刊)が遂に映画化!
まず、私は滅多に邦画を観ません…。単純にハリウッド系の派手な映像と音楽、アクション映画が好きだからです。これを観ようと思ったのは、別の映画を観にきた際に、何者の予告が最高に良かったから。
音楽が中田ヤスタカです‼️サイコー‼️
気持ちよく映像が重なる‼️なにこれ!観るしかない!と思いました。
いや、まてよ。
私、知ってるぞ、だいたい予告がいいやつってそこで完結してて、本編観るとがっかりするんだ! 2014年「アナーキー」でその落とし穴にハマったから、もう騙されないぞ。あれは予告で全部説明してて、本編はなんだったのか甚だ疑問だった。逆に予告を観なければ楽しめたとも言う。
その反省があるにも関わらず、
私はこの何者の予告が気持ち良すぎてエンドレスリピートしてました。
バカなの?
映画を観たいけど、ハズレだったら嫌だから、原作を読もう‼️そこで観るか決める‼️ なんでか原作小説を読み始める。
え…、原作ヤバくない?
私はこの作品に触れて、見事に主人公に感情移入するわで共感性羞恥を味わいました。
原作には「答え」がありません。拓人はこういう奴で、結局こうなった。それだけです。
つまり、読者に投げ出されたのです。いわゆる物語を自分に重ねてお持ち帰りするやつです。
私はあまりにも共感する部分が多くて、個人的な衝撃作になってしまいました。できれば、目を向けたくない。
が、あえて映画を観に行きました。
自分は佐藤健演じる拓人の視点で観に行きました。原作の通り、つらい思いをします。人によっては自業自得じゃないか、という展開です。でもけっこうラストの演出が良いんですよ。私は満足でした。中田ヤスタカのシャープな主題歌も相まって、余韻の残る映画となりました。
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