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苦手なことに挑戦するあなたは、かっこいい。

先日、学習塾で受け持っている1年生Iくんの保護者さんから、ご相談がメールで届いた。
 

「相談です。好きなことや得意なことはどんどんレベルアップしていくのですが、できなことややりたくないと思うことは、最初の一歩、チャレンジさせるのがなかなか難しいです。どう言葉をかけたらいいでしょうか?例えば縄跳びや鉄棒などやりたがりません。走ったり、ドッヂボール、しょうぎなどで好きなことは食いつくのですが。。。」
 

教室長になってまだ1カ月。返信するのはとても緊張した。
その中で返したコメント。
 

「ご相談誠にありがとうございます。授業中でも「これやるよ!」と言ったら「いやだ!」と半分笑いながら言っていたことがありました。その時は「I、それはかっこわるいよ」とピシッといったところ、次からは「いやだ」と言わなくなっていました。
 まだ、Iと出会って日は浅いですが、そのエピソードから「かっこいい」というワードに引っかかるのだなと思いました。
自分が授業中であれば、少し嫌なこと、苦手なことで尻込みしていた場合、「ここで少しでも挑戦してみた人はかっこいいなぁ」と話すと思います。
 その中ですぐ変化がなくても、ちょっと試したり、やるそぶりを見せた瞬間に「I、その姿勢とてもかっこいいね!」とほめます。

「苦手なものに取り組むIになってほしい」、とは少し違って「苦手なことに挑戦するあなたはかっこいい」というメッセージを伝え続けてあげてみて変化を見てみたいです。
ぜひまたIのその後について教えていただけますと幸いです。(ぼくも授業中にその姿勢について伝え続けてみたいと思います)木村」
 

「どんな反応が来週返ってくるかな」
「大丈夫だったかな」と不安な気持ちでいると、その日の夜にメールで親御さんから返信が。

「木村先生へ。
相談へのコメントありがとうございます。
たった1,2回しか会っていないにもかかわらず、よく見てくださって洞察力がすごいですね。
お見通しの通り、昔からかっこいいことに憧れがあります。嫌がらずにまずはやってみな、ではなく、苦手なことにもチャレンジするのはかっこいいよね!これをチャレンジするIはかっこいいよ!という声掛けをトライしてみたいと思いました。すごく参考になりました。一緒に考えてくださり、ありがとうございました」
 

そのコメントを呼んだ瞬間、胸から喜びがこみあげてくるぐらい嬉しかった。

保護者にとって一番うれしいこと。

それは「自分の子をしっかりと見てくれているんだ」と実感できた瞬間。

それが子どもたちとの関係性が浅くても関係ない。
1つの授業で拾った、その子の変化や発言を見逃さない。
その現場でのエピソードから、保護者の悩みに寄り添う。
それが一流の教育者。

もっともっと信頼を獲得して、まずは塾の中で名物先生に、俺はなる。

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きむら ゆうすけ
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