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【月刊Portland vol.5】 異文化体験の、その先へ

アメリカ・ポートランド留学の超個人的振り返り録に、大切な人たちへの感謝を込めて、勝手にお届けしている「月刊Portland」。

気づいたら、第5回目になりました。ということは、ポートランドに来て、丸5ヶ月! いつも気にかけてくださる方々、本当に、ありがとうございます。

留学も、がっつり後半戦。長々と戦っていた奨学金の変更申請が、やっっっっと降り、帰国の目処が具体的になってきました。そんな大きな区切りの日を意識した上で、日々を送っています。

アメリカ4都市のひとり旅を終えてすぐに始まった5ヶ月目。今月は、ポートランドの地に足をつけ、アカデミッククラスの秋タームの半分をなんとか乗り越える中で、自分の中でまた一歩、芯が強まった1ヶ月になりました。

ただ、そう思えるようになるまで、前半は、ずっと霧がかかったような感じでした。だけど、そんな日々があったからこそこのnoteを書いてる今、「5ヶ月目があってよかった」と心から思えています。

今回はそんな気持ちの変化も綴りながら、振り返り録を書いていきます。先にいっときます。今回も、また5000字強になりました。対戦、よろしくお願いします!

近況報告

・やっと、トビタテの変更申請がおりました!
これで、堂々と「トビタテ生」を名乗れます! 王道ではない留学計画のため、準備・合格・変更申請承認まで、ほぼ2年…….。長い戦いだった………。

・mid-termが終わり、秋タームも残り半分になりました!
秋から、留学生ゼロの授業を4つ受けています。どのクラスも自分が一番できないので、小さな失敗ですぐ逃げ出したくなる。だけど、クラスメイトと先生に恵まれているおかげで、無事、半分、来れました。毎回ふがいないけど、最後まで、自分なりにステップアップできるようがんばるぞ〜。

・公立高校での実践活動がはじまりました!
縁があって、こっちに来た当初からお世話になっている高校に、毎週入らせてもらっています!このことは、本文で、もう少し書きます。

・新しい表現の方法を試す機会が、いくつかありました!
これまた縁があって、よく書いてたいたエッセイやインタビュー以外で、「書く・伝える」に関することをいくつか試す機会がありました。リリースする際や次のことが決まったタイミングで、都度お知らせしたいと思います。ちなみに最近、帰国後の残り1年は、自分の得意外のコミュニケーション方法を模索して、広げたいな〜と思っています。今、リストアップ中!

・KUKUMUで書いた記事がnote公式でたくさん取り上げてもらいました!
10月に出した太田豆腐さんの取材記事を、note公式のSNSやマガジンで取り上げてもらい、いつもの数倍以上の方に届けることができました。伝えたいことが伝わるって、やっぱり、嬉しい。関わってくださったみなさん、読んでくださったみなさん、本当にありがとうございました!

・ファーマーズマーケットで、お手伝いできました!
今月も隙があれば、街の探索をしたり、ちょこちょこと新しい人に会ったりしました。そろそろ街ブラが趣味だと言えそうだ。その中でのハイライトは、大好きなファーマーズマーケットで少しだけお手伝いをさせてもらえたこと。これも、また本文に書きます。

・「就活」を、ちょっとはじめてみました!
9月の旅を経て、今後のことを考えた時に、切っても切り離せなかったのが、就活。未来のことを考えるのは楽しいのに、ずっと感じてきた違和感が何なのか、自分は何がつっかえているのか。このままモヤモヤしたままだと残りの留学に集中できなそうだったので、とりあえず、一旦、できるペースで、引っかかり始めてみました。同じような人がいたら、ぜひ、お話しましょ。

*インタビュー記事はこちら


「ない」より、「ある」に目をむける

最初に書いたように、5ヶ月目の最初の方は、なんとなく、ずっと霧がかかったような日々が続いていました。最低限はできるけど、それ以上にうまく取りかかれない、みたいな、そんな感じ。

その一つとして、今までずっと付き合ってきた自分の弱さたちが、今月、思いっきり露呈し、それに何度も絶望するようなことがありました。

ただ、そんな自分も、丸ごと「いいじゃん」と思えた瞬間が、ふと、あった。それは、日々のジャーナリングの中で、自分も「ない」よりも、小さな「ある」を見つめ続けたことが力になったなあ、と思います。

海外で暮らし始めて、より自分に、「できない」が増えた。最初はバスに乗るのも一苦労。自分の得意な文章での表現は、通じない。

だけど、「できなかった」「ない」と、自分の全てを、そのように思ってしまうのではなく、その中には、必ず、小さな「できた」や「ある」が、あることを意識すること。

例えば、その小ささは、きっと日々書き出さないと、すぐに忘れてしまうようなこと。

それは、深い秋の夕日だったり、白い息が出るような澄んだ朝の空気だったり、バスから眺めた不思議な形のえんとつや、おいしい夕ご飯だったりするし、半径1mを一歩だけ超えるような街や家での探索だったりもする。

はたまた、ふとしたきっかけで出会った新しいところにアクセスして元気をもらうことだったり、寝る時・友達の一言などで、ふと、今いる環境への幸せ噛み締めることだったり、あの人に言葉が届いた時だったりもする。

書けば書くほど、そんな一つ一つの「できた」「ある」に気づき、それを自分の中で貯めて、1日の終わりに、じんわりと体に巡らせることができたこと。これが霧のかかった日々でも、その時の自分の精一杯で進んでいけた大きな力の源の一つにだったと思います。

大きな流れを見ると

もう一つ、先の見えないことに向き合う中で、想像以上にうまく進まないことが積み重なったことも、大きな要因でした。

「誰の期待でもない、自分の人生を進みだしたんだ」と、改めてより深く腑に落とすことができた休学スタート時からここまで、自分で、いろんな、舵を切ってきた。

だけど、自分が、目指すものにはロールモデルがいるわけでもなく、今までよりさらに、他の誰かがしているような道でも、なくなってきた。

そんな中で想像以上にうまくいかないことが重なると、色々な負の感情に、飲み込まれそうになっていました。

そんな霧を抜けるきっかけになったのは、5ヶ月目の半分を超えたあたりから、会いたい人や話したい人との時間を意識的に自分からつくること。

コロナ禍の2年間でやりすぎた結果、あんまり自分から予定を作りにいったり、未来の時間を先に予定のために確保したりするのが得意ではなくなり、休学期間に入って、それを、無理に、してこなかった。

だけど久しぶりに、一人で時間をとって考えていても、うまくいかない時期が来たのと、少しずつ学校のアカデミックの授業を受けること耐性がついてきたのもあり、途中からは、人との予定を増やしていました。

そう思うと、やっぱり、人。

精神的な面で近くにいてくれる人、まとまらない話をただできるような人、ちゃんとこっちを向いて気が済むまで話し合ってくれる人、定期的に連絡をくれて、ハッと「あ、一人じゃなかった」と不器用な私を引っこ抜いてくれる人、圧倒的な明るさで背中をぐっと押し出してくれる人……。

そんな人たちが周りにいてくれたことが、本当に日々の支えになっています。これは、今月や休学期間に限ったことではないけれど、やっぱり、どんな日々も乗り越えていけるな、と改めて思ったので、ここに書いておきます。

「いつもありがとう」って言いすぎてるかもしれないけど、本当に1回1回そう思っているので、ちゃんとそう感じた時に、飽きられても、伝え続けたいなと思います。いつもありがとうございます!

そんなことを繰り返す中で、「大きな流れで見ると、その苦しさも踏まえて、自分のいきたい方向に進んでいるんだ」「これでいいのだ」と、少しずつ思えることが重なり、ある朝に流した涙と一緒に、こわばっていた気持ちも、すべて、流れていきました。

今考えると、ほんとうに、切り替わるための大事な時期だったんだと思います。

なるべく、共有する

出会いや予定を増やしてきた中で大きかったことの1つは、「ポートランドに縁があって、話したいな」と思っていた方々や、実践先の現地の高校の先生や高校生たち、あとは好きでよく通っているファーマーズマーケットのベンダーの方たちと、今までのどの月よりも多くの時間を共有できたこと。

「何か目的を達成するために」というのは一旦置いといて、とにかく一緒に、時間や季節、見ているものなどを共有する。

もちろん「全てを分かる」なんてことは絶対できないけど、それでも、いろんなもの共有することが、その中で出会うふとした仕草や言葉が新しい世界の切り取り方を教えてくれるきっかけになることを、強く、感じることができました。

そんな中で、より、アメリカが、ポートランドのことが、より分からなくなってきました。ただ、まだ相当ぼやけていますが、少しずつ、やっぱり自分はアメリカという国に縁があったのだなということを感じはじめています。どこまでできるか分からないけど、全ての答えを焦りすぎず、今、感じている、じわじわとした考えは、自分の中で大切に持ち続けていきたいです。

こんな経験を今月できたからこそ、6ヶ月目にやっていきたい方向性が改めて確信に変わり、残りで具体的に動いていきたいことも、大分、クリアになりました。

また、当初から予定していた高校やコミカレでの実践以外で、ありがたいことに、想像もできなかった出会いも、生まれています。少しずつ、そういう所でも動いているので、次やその次の月刊portlandの中で、また違った場所で感じたことなども、書けるといいなと思っています。

異文化体験の先へ

さあ、11月に突入し、留学も6ヶ月目。この1ヶ月を乗り切ったら、アメリカに来て、丸半年です。(まだ、半年か。)

今月の目標は、とにかく、やる!

この5ヶ月目に感じることが全てがあったからこそ、トビタテの変更申請がおり帰国の目処が決まったからこそ、今は、その「やる」に向け、いいプレッシャーが自分にかかっていて、それらが、次の一歩への力に変わっている感覚です。

私が残り期間で、やりたい留学について。

この振り返り録では、「自分が何を感じたか」を軸に書いているので、あまり留学で何をしているのかは触れていないですが、私の留学は、交換留学でもないし、海外インターンやボランティアでもない。

そんなヘンテコ留学を決めて実行していく中で、世界には、色んな形で、色んな目標で、色んな思いで、留学をしていたり、海外に住んでいたりする人がいることを知りました。

どの方法で、どんな時期に行くのが一番いいとか、どんな思いで、どんなことをやるのが正解だとか、なんて、ない。きっと、その人が必要な時期に、その人が感じれる精一杯を、体感すればいい。

私は、この留学を紡いでいくにあたり、期待を裏切られるような出来事が、たくさん、ありました。

だけど、それは5ヶ月目を通して、「期待を裏切られているからこそ、現地に身を置く意味があったんだ」という風に変わりました。やっぱり、フィールドワークは最高。ずっと、したい。

そして5ヶ月目を通して、私が達成したい留学は、異文化体験・交流の先にあるのだと、はっきり自信を持って言えるようになりました。

最初の4ヶ月で、ポートランドの色んな所を練り歩きまくり、色んなコミュニティに突っ込み、アメリカの5都市を旅してみた。そして、ここに書いたような5ヶ月目を過ごした。

これらを踏まえて、残りは、自分の興味がある分野に突っ込みまくることに、すべての力を注ぎきりたいと思っています。

・アンテナを貼っている街のどこまででに行って、そこでの感じるすべてを体感すること。
・K-12の教育機関・若者支援のNPO・気になっている教育機関・コミュニティ施設を訪れ、声を聞くこと、時間を共有すること、一緒にやること。
・今あるアイディアを型にしていくこと。
・会いたい人と、たくさん会うこと。

そういえば、最近、少し「慣れ」を、良い意味でも悪い意味でも、感じることが多く、あぶなかっしいことも起きてるので、気をつつ(自戒)、最後の最後まで、やりきるぞ!

すぐには、変わらない

この月刊Portlandは、ある種の気持ちの区切りとして、境目として、色々書いています。だけど、だからといって、明日からドラマチックだったり、情熱的だったりに、何かが変わるわけでもない。

そんな感じで、世界のどこにいたって、すぐに転ぶし、失敗するし、逃げ出したくなる自分の弱さに何度も出会う。さらに日本ではないから、正直、ヒヤっとするようなことに会うことも多い。

それでも、明日は、やってくる。私がかっこいいと思う人生の先輩たちはみんな、そんな日々を地道に重ねているし、そんな中で、ふと訪れる「やってよかった」と思える景色の素晴らしさを、知っている。

私は、この留学の中で、全てを完結させるわけではなく、思い出にしたいわけではなく、今後、より海外も視野に入れて活動できるように、今できることの全てを、試したいと思っています。

すぐには、変わらない。だけど、いつかふとした時にやってくる全てがつながるあの瞬間のために、ただただ、地道にやっていく。これはアメリカでもだし、日本に戻ったとしても。

こんなことを毎日思ってるわけではない。だけど、なんとなく心細い時、ここに書いたような気持ちが自分の中にあることを都度思い出し、まあ、今日もなんとかやったよね、と、立て直す日々です。

今月は、「ちょっと短くなってきた・・・?」と思ったけど、結局5000字強なんだよな。そんなまとまらない言葉に、どこまでも懲りずに付き合ってくださる皆さん、ほんとうに、ありがとうございます。今後も、体には、お気をつけて。では来月、またここで!

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振り返りnote

いつも、応援、ありがとうございます!サポートいただいたお金は、6月から約8ヶ月間のアメリカの留学費に全額使い、その体験を、言葉にして、より多くの人に、お返しできたらな、と思っています。