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サイバーエージェントが地方採用に力を入れた理由

初noteです。
noteを始めようと思った理由は、
地方で新卒採用を7年半経験した私が、東京に来たからこそ
今一度、「地方就活生の可能性」をしっかり伝え、今後の地方就職活動が
変わるきっかけの1つに何かしら今後も関わっていきたいと思ったからです。
7年半の経験は1つのnoteに納めるのは難しそうなので、今後定期的に書いていきたいと思います。

目次
1.自己紹介
2.地方就職活動支援パッケージ「FLAT」が出来るまで
3.実際に「FLAT」で行ったこと 
4.FLATにおける実績

1.自己紹介
木村祥子(きむら しょうこ)
株式会社サイバーエージェント 新卒12年目
■経歴
2007年4月〜2011年9月(4年半):広告事業@大阪
→YahooやGoogleなどの検索連動型広告の運用、メディアとの取り組みやオペレーション設計などを担当。

2011年10月〜2018年9月(7年半):新卒採用人事@大阪
→社内の異動公募制度を使い、人事へキャリア転向。
ビジネスコース(総合職)の地方採用を担当。
社内では、2016年10月にサイバーエージェントグループ総会にて、最優秀ベストスタッフ賞を受賞。

2018年10月〜:新卒採用広報の立ち上げ@東京

という様なキャリアで、人事歴が社会人人生の半分以上を占めているキャリアとなります。

2.地方就職活動支援パッケージ「FLAT」が出来るまで
サイバーエージェントが地方採用に本格的に注力し始めたのは2016年頃から。ちょうど、2017年新卒採用が開始した頃。
当時、私は関西で1人体制で新卒採用人事をしていました。
その中で、東京から当時の採用責任者にも週1ペースで関西に来てもらい、採用活動を行っていました。
その中で改めて浮き彫りになった事実や課題。

・情報格差&機会格差が大きい
・就活にかかる費用は都心に比べて地方学生の負担が大きい
・東京に行く時間やお金がないから選択肢が狭まっている
・企業でのインターン等が出来る機会が少ない
・聞きたい企業の話、社員の話を直接聞ける機会がない
・30分の面接のためだけに東京に呼び出されることも多々・・・。 

代表的なところを記載していますが、挙げればきりがないくらいに
まだまだ根深い問題はありました。
この様な状況の中でも、常々現地にいて私自身が感じていたことは
「活躍できるポテンシャルがある学生の数は都心に劣らず沢山いる 

ということ。

企業側としても、東京のレッドオーシャンな就活市場と比較すると地方はまだまだブルーオーシャン。
テクノロジーが進化し、オンライン化は進んでいるものの、大多数の企業は都心部を中心に採用活動を行っている、という状況が長らく続いていました。

サイバーエージェントは、地方の中でも関西採用は行っていましたが、その他エリアはまだまだ進出出来ていない状況。
既に注力していた関西エリアでは、採用人数に対して活躍している人材の比率は無視できないほどに高かったこともあり、マーケットで起きていること、課題を踏まえてサイバーエージェントでは当時の採用責任者と戦略の大きな柱の1つとして「地方採用強化」を掲げ生まれたのが「FLAT」です。 

”FLAT”というネーミングの意味
実際に、地方採用を1つの戦略の柱にすると決めて、実行していく中でプレスリリース含めて、会社としても打ち出しを強化することも決めました。
意図としては、もちろんサイバーエージェントとしての宣言もありますが、
採用広報としても、インパクトがある施策になるであろう、というところと私たちが宣言することで、他の企業含めてマーケットが全体的に動けば、地方就職活動の状況を変えるきっかけの1つになるのでは?という目論みもありました。

FLATというネーミングに関しては、「そのままやん!」というツッコミもあると思いますが、実は、決定するまでに”生みの苦しみ”を相当味わっています。

当時のリアルなやりとりはこんな感じです。

この時は正直かなり、迷走していた時です笑
正直、全然しっくりくるネーミングが思い浮かばずでした。
当時の採用責任者にひらめいた案をひたすら壁打ちしてました。

一瞬、「SCOUT47」という名前に決まりかけたり、みたいなこともありながらも、「いや、何か違う・・・」という繰り返しをしていました。

そんな中でひらめいたのが「FLAT」
このチャットへの返信で、「ほぅ・・・」と一言もらえてすごく嬉しかったのは、今でも鮮明に覚えています笑

そんなこんなで、誕生した「FLAT」
広報とも連携し、プレスリリースや日経新聞に取り上げてもらうスタートダッシュを切ることが出来たのもとても嬉しかった出来事でした。

3.実際に「FLAT」で行ったこと 
「FLAT」で実際に行ったことは、以下のことです。

「公開OBOG訪問」
サイバーエージェント社員とオフラインの場で、直接会える機会を提供。

「出張セミナー」
選考会とは別で、IT業界で働くということを様々なテーマで
知ってもらうための無料セミナーを実施。

「現地での選考会開催」
移動時間と費用の軽減が出来る様に現地での選考会開催を提供。
一次選考から三次選考を半日で一気に進める選考会を実施。
四次選考以降の東京までの交通費は全額負担。

「オンライン選考の強化」
オンライン選考への対応を強化。
それまでは、イレギュラー対応での導入が多かったものを
オンライン、オフラインの面接枠を常に準備、希望に応じて選択可能に。

「地方学生専用のオンラインコミュニティ開設」
実際にイベントに来てくれた学生が、そのあとも繋がれる様に
Facebookグループを活用したコミュニティ開設。

正直、こうやってみると奇抜なことをしたわけではないです。
それでも、地方の学生にとっては「現地に会いに来てくれた」という事実をつくることが最も大事でした。
地方は現地に行けば行くほどに、採用成果が出せる、という手ごたえを私自身も実感しながらの採用活動でした。

4.「FLAT」における実績
実際に「FLAT」を立ち上げたときに、地方の割合を3割から5割に引き上げることを目指し、運用していました。

実際に運用した実績でいくと、5割には少し届かずでしたが
FLATを通じて、地方から過去最高人数の内定者を輩出することが出来ました。
詳しい実績などは、こちらのインタビューを参考にしてください。

年々、地方内定者は増えており、今年の夏には、地方内定者発信で地方就職活動性向けインタビューメディア「FLATALK」というメディアも
誕生しました。

初noteから長々と書いてしまいましたが、こうして生まれた「FLAT」はおかげ様で、今年で3期目。
実際にサイバーエージェントの地方採用としては、年々内定者も増えている状況ではありますが、一方で地方の就職活動が根本的に変わるには
まだまだな状況です。
次回のnoteでは、実際に地方採用に注力して見えた今後の日本の就職活動について書きたいと思います。

【番外編】
最近、Twitterを再度始めて色々と発信していきたいと思っているのでぜひ、フォローしてもらえると嬉しいです。

長々と読んでいただき、ありがとうございました。引き続き、よろしくお願いします。

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