自分が「体幹を使って走れているか」が分かる方法

マラソン走るには体幹が大切.

もう猫も杓子も「体幹・体幹」です.

青山剛「体幹で走れるようになるには『3S』」~走れるカラダ作りvol.3~ | Rhythm (リズム)

キーワードは、体幹は鍛えるのではなく「使えるようにする」です!

上のサイトでは,こう言ってますが「使えるようになる」基準やどういう状態になれば「使えているか」を全く示していない.

体幹を使えるようになるトレーニング方法の紹介はいいんだけど,じゃあ自分が体幹を使えているか・使えてないのかの判断ってどうやればいいの?

その判断材料を提示してる人は少ないです.

たまに見かけるのは筋力測定的なヤツ.

体幹トレーニングの重要性と自宅で出来る体幹の筋力をテストする方法 | Fitness Junkie フィットネスジャンキー

これだと体幹を使っているのかその他の筋肉も使ってしまっているのかが区別できません.

おーい,誰かぁ.私が体幹が使って走ったり動いたりできているか知る方法を教えてくれよ−.

いないようなので,私が教えます.

その前に体幹について説明を書かないとですね.

「自分が体幹を使えているかどうか知る方法」はこの記事の一番最後に載せてあります.

体幹について基礎知識のある方はすっ飛ばして構いません.

見れば分かる,できれば分かる

体幹トレーニングしてる人,教えてる人って,自分が「体幹使えてる」「この人はまだ使えてない」って分かってるのかな?

何を基準に「使えてる」「使えてない」を判断してるんでしょ.

もしかして分からずにやってるとか?

私は「体幹を使えているか」を判断する方法を知っています.自分ができているかどうかはもちろん,他の人のも見れば分かる.

動画とか走っている姿だと判断できないです(笑)判断する方法があるのかもしれないですけど.

と,その前に「体幹とは」というところから説明が必要ですね.

体幹はどこ?

体幹が大切だから鍛えなきゃ,ですけど,いくら鍛えても使えてなかったら意味が無い.

冒頭で紹介したサイトでもそういう趣旨ですね.まあ,肝心の「使えてるかどうか」の判断材料を示していないのは残念ですけど.

次に大切なのは「どのように体幹を使うのか」っていうところです.

どのように体幹を使うのかも,それぞれのトレーナーによって意見が別れます.

姿勢を保つ?動きをスムーズにする?力を発揮する?

ランニングコーチの青山剛です。前回までのこのコラムでは、「正しい走り方とは、体幹を使って足の負担を減らすこと」だとご説明しましたが、

青山コーチは「足の負担を減らすため」と言ってます.

走る上で動力の源となるのは肩甲骨です。

で,重要なのは肩甲骨.体幹で重要なのは肩甲骨なの?

こちらは少し古い動画ですが,体幹大好きな金哲彦さん.

「体幹=腹筋,お尻の筋肉,背中の筋肉」と言ってます.(2分20秒〜)

一方で金さんは,

肩甲骨の動きの悪さが、体幹で重心を移動させる力を制御しているんじゃないか? と思ったのがきっかけです。

<体幹とランの関係性> “骨”で進化する体幹ランニング ~金哲彦×松村卓~ – numberdo – Number Web – ナンバー

とも言ってますので,やっぱり肩甲骨なのか?

体幹ってどこよ?

ズバリ,体幹とは

脊柱を中心とする筋肉群

です.

こちらを参照しました.

核心肌群

什麼是核心肌群?
核心所指的是身體得中軸線,也就是我們俗稱的脊椎骨,位於人體軀幹中心的肌肉群統稱為核心肌群。

簡単に日本語訳すると,

いわゆる脊柱(背骨,人間の身体の中心)にくっつく筋肉

とあり,これらの筋肉がどういう働きをするかというと,

在運動中維持脊椎得中正以及控制脊椎前、後、左、右、扭轉的動作(運動中に脊柱が前後左右ネジレ方向に動くのを制御する)

讓身體的穩定度增加(身体を安定させる)

在運動中產生爆發力(運動におけつ爆発力を生み出す)

在運動中增加肌肉的肌耐力,讓你在跑步時,能更輕盈的踏出每一個步伐(筋肉の持久力を高め,ランニングにおいては一歩一歩を軽くする)

免於運動後造成運動傷害及疲勞性骨折。(運動における怪我や疲労骨折を防ぐ)

とありました.

なぜ,金さんとか「肩甲骨が大切」っていうの?

「脊柱の筋肉群」が体幹だとしたら,なぜ有名コーチたちは「肩甲骨を動かせ」っていうんでしょう?

理由は,肩甲骨を動かしたら骨盤が動くからです.

上に挙げた青山コーチとか金哲彦さんは初心者にも分かりやすいように,この部分の説明を省略しているんだと思います.(皮肉)

初心者にいろいろ言っても理解できないだろうから,とにかく「肩甲骨さえきちんと動かしたら体幹使えるよ」って.(さらに皮肉)

初心者をバカにしてますよね.いくら初心者でも肩甲骨と体幹の関係なんて理解できるって.

でも,腕振りして肩甲骨を動かさないと骨盤は動かないのか?そうじゃないんです.

腕振りなんてしなくても体幹は使えるようになります.

「体幹をつかえる」とは?

「体幹」が分かったら,次は「体幹を使える」っていうのはどういうことかを理解しないといけません.

体幹を使えてる状態とは,

脊柱を中心とする筋肉群をより多く使えてる状態

のことです.

ボクシングのパンチを例にすると,腕だけを使ってパンチを繰り出しても強く打つことは難しい.腕以外の筋肉も使って体全体でパンチを出せばもっと強く打てる.

さらに強いパンチを打とうと思えば,腕の筋肉を鍛えるより肩や胸,身体により近い部分を鍛えるほうが大きな出力を生み出せる.

この理屈をウォーキングやランニングにも当てはめると,,,

走るために使う筋肉をより体の中心に近い「体幹」の筋肉を使うことで,他の筋肉は休むことができるので疲労や故障が減る,という理屈です.

体幹の筋肉は,直接的に足の曲げ伸ばしに関わる筋肉(太ももの筋肉とか)に比べて筋肉の長さも短く,効率的に力が発揮できるのです.

当然,使う筋肉が変わってくるので動きが変わります.

腕だけのパンチと全身を使ったパンチの違いが見た目で違うのと同じ理由です.

「体幹」を使えていなかった人が使えるようになると動きが変わります.変わらなければおかしい.

もともと体幹が使えていた人がさらに使えるようになったかを知るのは難しいところです.動きだけ見て「50%の力を出してる」「40%しか出してない」って分からないよね.

ランニングにおける「体幹を使う」走り方

ランニングやウォーキングで体幹を使うっていうのは,今まで考えていた「走り方」「歩き方」を変える事になるかもしれません.

上でも言ったように動きが変わるんですから.

具体的にどう変わるかといえば,,,

脊柱のネジレを利用して骨盤を動かし足を動かす原動力にする

ということです.

動き出すのは脊柱付近の筋肉からです.これが「体幹」を使うということ.

走ったり歩いたり一歩踏み出すためには「まず足を持ち上げる」んじゃありません.

脊柱に付属する筋肉を使って骨盤を動かしてその動きで太ももが引っ張られて足が出る

んです.

動画で説明するとこうです.

13分くらいから御覧ください.

彼の動きを見れば分かりますが,腰骨が動いています.右側の腰骨が前に出たらつられて右足が出る.

足は骨盤につられて自然に出ます.筋肉を使って持ち上げるんじゃない.

自分が体幹を使えているかどうか知る方法

先ほどの動画の17分30秒から練習方法が出てきます.

両手を地面と水平に横に伸ばして歩く.骨盤を動かして.

上手くできない人は動画の彼のように腕が揺れてしまいます.

骨盤だけじゃなく,体全体で骨盤を動かしてしまうとこうなります.

骨盤を動かすために必要な筋肉だけを使って,ほかをリラックスできていれば上手にできます.(お手本19分30秒〜)

まとめ

この方法は効率よく身体を使うためにたいへん有効です.

効率よくするには有効ですが「速く走れる」とは違います.

マラソンなんかは「効率よく走る」ことが「速く」走れることにつながることもありますが,無駄にエネルギーを使ったり負担が多いほうが速く走れることもあり得ます.

自動車の「速さ」と「省エネ」は別問題,というのと同じです.速い車が省エネではありません.

少しでも速く走るためには,ガソリンを大量に使ってタイヤなどの回転部分を早く消耗させるんです.

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