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ぬか床を毎日混ぜなくてもよくなったワケ。

昔からぬか床は毎日混ぜるもの、と言われてきたのに、
なぜ今、「毎日混ぜなくてもいい」のでしょうか?


まず大きな理由に、たくさんの量を漬ける必要がなくなったこと。

以前は家族構成が2〜3世代が当たり前で、
ひと家族の食事の量も多く必要でした。

そのため、ぬか床自体も大きな樽で
毎日、たくさんのぬか漬けを作っていたと思います。


たくさんの野菜を漬けると言うことは
野菜からたくさんの水分が出ます。

その水分は大きな樽の底の方に溜まります。

また、ぬか床内部は大きく3層の菌によって構成されていて、
それらの菌がバランスよく育てる必要があります。


この水分と菌のバランスをよくするために、
毎日混ぜる必要がありました。


もちろん、今でも水分と菌のバランスを保つのは
必要ですが、今、通常ご家庭で使われているぬか床は
1kg程度でタッパーに入れられていると思います。

すると、その深さはほんの数センチ。
以前の大きな樽ですと深さは数十センチ。
この差は大きいです。


大きな樽ですと上下のバランスは大きく違いますが、
数センチならさほど変わりません。

そのため、1kg程度の少量であれば、
数日ならかき混ぜなくても短期間でバランスが
大きく変化することはありません。

そのため調子が良いぬか床なら、
数日〜1週間に1度混ぜれば十分です。



2つ目には、冷蔵庫の普及です。

冷蔵庫にぬか床を保管することで低温が保たれるため、
熟成発酵のスピードをゆっくりにすることができます。


つまり、ぬか床をダメにする原因である、
短期間で過剰発酵することを防ぐことができます。

冷蔵庫の普及、ありがたいですね!



こうした家族構成や生活スタイルの変化、
そして、文明の利器のおかげです。

以前よりずっとずっと取り扱いが
しやすくなったぬか床のある生活を楽しみませんか?

では、また明日。

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