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時間がなくとも成長を諦めないために。過去の延長線から脱する「大人の学びの教科書」 #共働き #学び #アウトプットファースト

今日は働き方についての投稿です。

働き方の変化により、成長を我慢したり諦めそうになっている人にこそ、読んでほしい本を紹介します。

また、自分と違うタイプの人の成長を支援する人にも、この本を勧めたいです。

昨日のnoteの「仕事と育児」の話と同じ著者(中原さん)ですが、今回のトピックは「大人の学び」。
(「大人の学び」といっても18禁ではありません)

私はこの本を、過去と今の自分を、比べながら読みました。

私の場合、保育園の送り迎えを始める前後の自分は、全く別人のような時間の使い方をしています。

ただ、過ごし方、働き方が変わっているのに、自分の知っている。「学び方」「成長の仕方」は従来の方法に頼ったままでした。つまり、時間が自由に使える前提の成長の仕方しか信じられていませんでした

でも、昔のように時間が取れないのが実情。それでも学びを諦めないでいられたきっかけが本書です。

目次
<この本に至った背景>
・スキルを切り売りしている状態から脱したかった
・いままでの自分の成長の仕方を諦めてみる
・自分が取った方法だけが成長の形ではないはず
<本書の内容と振り返り>
・大人の学びのパターンに照らし合わせる
・時間がなくても、実は学んでいた?
・直近の学びの形も変わったのか?
・今後の学びの形を考える
・ただし、①や②をほかの手段で代替できるわけではない

スキルを切り売りしている状態から脱したかった

保育園に限らず、介護などで働く時間の制限が強くなると、効率化重視や今までのスキルの切り売りする働き方を志向しがちです。

私も時間がない中で、自分の仕事での成果を出すためには、過去の成功体験や過去の知識を元にした対策を考えがちでした。

つまり、過去の経験の切り売りで生きている状態です。

新しい分野に挑戦するときでも、「成長」というよりも「過去の経験の再確認」に逃げそうになります。

成長するために「昔のように新しいことを時間をかけて学ばないと」と思うが、実際には昔のようにそんな時間は取れない。

「いままで経験した手法」を使えるのに、「いままでの成長の手法」は使えない、という状態が気にかかっていました。

そんなときに、出会ったのがこの本です。


「いままでの成長の仕方」ができない

それまで自分が「過去の成長につながったな」と思う経験は、どれも短期間で一定以上の時間を必要とするものばかりでした。

過去の成長につながった経験として思いついたもの
・合わないだろう案件にも、まずアサインされて、もがいて適性を探す
・どう形にすればよいか誰も解を持ってない新規プロジェクトにアサインされる
・チームで一番の案件数を並行してこなす
・全く今の仕事と関係ない本を読みまくって凝り固まった頭のタガを外してみる
・連続講座に参加してみる

言い換えると、限られた時間の中で採用しにくい「学び方」ばかりでした。


自分の方法だけが、成長の形ではないはず

でも、「いままでの自分の学び方」ができない=これから自分が学べない、というわけではないはず

他の大人の学びの原則や、学び方のパターンを見返すことで、これからの自分に合う学び方を選んでいくのも一つの手です。

この本には、どのような学びの型があるのか、他の人はどのような学び方をしているのかが、わかりやすくまとめられています。

「特定のスーパーマンの学び方」ではなく、「いろんな効果のある学びを類型化して、整理する」というスタンスだったのも、私の意向にも合いました。


大人の学びのパターンに照らし合わせる

いよいよ中身に入ります。

この本では、学びの原理原則を3つに、実践のための行動を7つに整理しています。

全体像を見ることで、今までの学びの方法が、どの原理原則に紐づくのが分かります。

そして、この全体像が、これからの自分の成長の形を考える土台にもなります。

実際に、私も以下の「振り返りプロセス」に従って、自分の学び方を原理原則・行動と照らし合わせながら振り返ってみました。


自分の過去の学びを整理してみる

たとえば自分の昔を振り返ると、以下のようになります。

いままでの学び方
・原理原則
①(背伸び)を意識し、②(振り返り)と③(つながり)は無意識に行う
・行動
①(タフな仕事)②(本1トン)③(人から学ぶ)④(越境)を強く意識し、⑦(人に教える)は無意識に行う

昔は、余暇に他分野の本やセミナーを求め(行動②③④)、大量の仕事(行動①)をこなすことで、背伸びをして(原理原則①)成長しようと意識していました。

ここで、無意識にしていた学びに気付けるのも大きなメリットでした。「当時の越境は、確かに学びにつながってるなぁ」と気づくことで、これからの学び方のヒントにできます。

7つの行動とのひも付きを意識して振り返り、以下の図でいう、何の行動に(①What?)、どういう学びの意味があったかが(②So What?)、分かり、今後の学び(③Now what?)に繋げられます。


時間がなくても、実は学んでいた?

その後、時間制限がある状態に合わせて、自分の学び方を変えました。

時間制限が生まれてからの学び方
・原理原則
①(背伸び)が不利な分、②(振り返り)と③(つながり)を意識する
・行動
無意識に③(人から学ぶ)④(越境)⑤(フィードバックをとる)⑥(場作り)⑦(教える)機会を作っていた

最近の自分の行動を振り返ると、原理原則③「つながり」による学びの比重が増えています。

「7つの行動」と照らし合わせながら行動例を出すと、多くの部署と関係する取り組み(③)をしたり、異なる部署の人との1 on 1でフィードバックをもらって(④、⑤)みたり、計5回の社内向けのマーケティング勉強会や、クレジットカード勉強会など教える(⑦)場作り(⑥)をしていました。

どの行動も、当時は成長を意識して取り組んだことではありません。

しかしこの本と照らし合わせて振り返ってみると、「とにかく時間を投入する」以外の方法で、実は大きな学びを得ていたことに気づけたのです。

言いかえると、原理原則②③や、行動の③④⑤⑥⑦は、時間制限があっても実行できる学びの形でした。


今後の学びの形を考える

過去と今を振り返ったあと、「とにかく時間を投入する」以外の方法もあると気づき、意識的に成長のスタイルを変えました。

時間が取れなくても学べるし、自分に合う学び方を知っていればその効果を上げる工夫もできます。

私は、最近の行動が学びにつながると気づいてから、学びにつながる行動を強化したり拡大しはじめています。

越境も、人との意見交換も、場作りも、教える機会も増やしました。

noteでの発信もそうですし、アウトプットの機会があれば、発信するようにしています。

最近のStripeイベントでの登壇も、「教える機会」の一つです。

「アウトプットファースト」を重視するコミュニティなので外部の人間でも快く歓迎してくれました。

また、その場では「100回の参加より1回の登壇」という言葉がよく出てきました。

登壇がもたらしてくれること
さて、なぜ僕がこんなにも登壇するようになったのかについてお話しましょう。

自分が一番勉強になる
これはもはや言わずもがなですが、それでも言います。
100回の参加より1回の登壇 - KITERETZ


外で話す機会は、上の「7つの行動」に照らし合わせると、③(人から学ぶ)④(越境)⑤(フィードバックをとる)⑥(場作り)⑦(教える)を一気に実行できる学びの機会です。

ただ、昔の自分のように大量にインプットにリソースを投入することは有効な学びの手法なのは間違いありませんタフな仕事で一皮むける経験は、今後も重要な学びの手段であり続けるでしょう。私も必要なときは、周りの理解を取り付けてそうします。

しかし、それ以外の方法でも学びは実現でき(てい)ることに気づけたのは、大きな励みになりました。


学び方、学ばせ方をunlearnしたい人におすすめ

この本には、「スーパーマンの学び方」ではなく、様々な方法、様々な職場で学びを得ている実践例も紹介されています。

なかなか時間を割きづらい人、そういう人の成長を支援している人におすすめです。

特に、激務を通じての成長しか経験せず、タフな成長しか信じられない人には新たな気付きがあるかもしれません。


あと、ちょうど今日、同じような状況の方が素敵なnoteを書いていたので、こちらもおすすめします。

自分に合わせた学びを見つけると楽しいですよね。


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