【広島県三原市】呉服 永藤の雑記帳

広島県三原市で小さな町の着物屋を営む永藤の日々のアレコレ。お店の事、旦那と嫁(ちか)に…

【広島県三原市】呉服 永藤の雑記帳

広島県三原市で小さな町の着物屋を営む永藤の日々のアレコレ。お店の事、旦那と嫁(ちか)による着物コラムなど徒然と発信していきます。

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伝えたいこと。残したいもの。

ノートはじめてみました。 こちらでは私の考えていることをつらつらと書き連ねていきたいと思っています。 これから先の未来。なったらいいな。 もっとありきたりに、普通に着物が着れる世の中になること。 着物を着ない人にも着物のことを理解してもらえる事 服は楽しいもの。 自分の気持ちを調えたり、相手とのコミュニケーションを創るもの。 皆々がそれぞれ、自分らしい服を表現できる事、楽しめることは 食事と同じように毎日を支える大事なこと。 残すもの。 服を纏うこと。 着

    • 着物に飽きて柄半襟沼にハマった話

      皆様は、半襟と言うと白を一番に思い出すでしょうか? 白の塩瀬、ちりめん、柄がぷっくり浮かび上がったふくれ織 白の半襟は清潔感のある白のカッターシャツのようなもので 礼装やきちんとした場にはそぐいます ふだん着物にハマっていた私の場合は白半襟より柄半襟のほうが使う機会が多かったようです 箸置きが帯留に見える… という着物あるあると同じように 目に入る布が全て半襟に見える不思議… 半衿はワンシーズンつけっぱなしで着まわせるように 家でじゃぶじゃぶ洗えるふだん用の二部式や半

      • ふだん着物と切っても切れないほころび直しの話

        前回はコチラ 木綿着物を着ていると経験値がたまって覚えられるスキルに きもののほころび直し があります 今日はふだん着物で避けては通れない(?)ほころび直しの話 袖の付け根は動きが乱暴だとすぐにブチっと縫い糸が切れるので よく直していました 紬や木綿などの着物の袖付けには 必ず「虫止め」という少し凸っとした縫い目があります これは着物の補強の為についているもので、あえて「虫止め」がちぎれることで、縫い糸と布を守っているのです 他にも ドアノブに袖を引っ掛けたり 裾

        • 着る機会を増やすならふだん着物の定番、木綿でしょ、の話

          前回はコチラ 今回は木綿着物を扱い始めて6年。子育て着物生活も6年目に突入し木綿着物をめちゃくちゃプッシュしていた頃のブログを再掲いたします 木綿着物が秋から始める着物生活にオススメな理由について熱く(笑)語っておりますので、お時間ありましたらお付き合いくださいませ ↓↓以下着物屋ヨメのゆらり生活日誌(2015.8)から引用 ■木綿着物が秋から始める着物生活にオススメな理由■1、着る機会が多い この商売をしていると、「着る機会がなくて~」と言って着ない人達を嫌という

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        伝えたいこと。残したいもの。

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        • kimono 転ばぬ先の知恵
          10本
        • 着物屋ヨメのゆらり生活日誌
          21本
        • 永藤のポリシーやお店づくりのこと
          5本
        • 永藤の催事・ワークショップ
          2本

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          リアル【綿柎開】と糸作りの話

          毎年8月も終わりごろになると綿の花がガクから飛び出して綺麗な花を咲かせます はじめて和綿の種をもらって育てたのが2015年頃 コットンボールになったら収穫をし、種とワタをわけて 【篠(しの)】にして糸を引いていきます棉を糸にしていきます 昔の体験Vlog↓ (糸づくりの様子は1:00~ 糸をひくのも織るのもなかなかコツがつかめず、出来るようになるまでは忍耐のいる作業でした いつの間にかやらなくなった和綿の栽培でしたが、 今年は高坂で織物や染め物をされているにじいろ

          リアル【綿柎開】と糸作りの話

          帯揚げ、腰紐、汗汚れの気になる小物を洗濯しよう

          と、思い立った盆休み ピーカン照りの1日を利用して着物周りのお洗濯をしました なぜそんな気になったのか? 木綿や麻きものは汚れたり、型が崩れてきたら洗うのですが 腰紐や帯揚げって、ついつい忘れちゃうというか それこそ毎日使っているので洗うタイミングが見つからなかったのです でも汗はよくかいているので確実に汚いよね… と、はたと気づいてしまった私 この盆は着物をお休みして 家でのんびりまったりしようと思っていたので思い切って水洗いしてみました 絹もウールも綿も麻も 

          帯揚げ、腰紐、汗汚れの気になる小物を洗濯しよう

          ゆかたを着る前に知っておきたい、令和のゆかた事情とよくある質問

          毎年花火大会の時期になると浴衣の話題が豊富になりますね。情報も多く迷うこともあるかもしれませんので、今どきのゆかた事情とよくある質問についてまとめました 浴衣の衿合わせについて 毎年話題にあがるので、皆様もなんとなく知っているという方もいらっしゃるかとは思いますが、ゆかた(着物)の衿合わせは右手が衿に入るのが正解です 衿合わせは向かって「y」の字になること これが反対になると死人と同じ衿合わせになり不吉、という理由で「衿合わせ逆ですよ~」と突っ込まれることがあります 右

          ゆかたを着る前に知っておきたい、令和のゆかた事情とよくある質問

          おしゃれが苦手からたのしいものに変わった話

          前回はコチラ 順風満帆に見えた私の着物生活ですが、最初から躊躇なく着物を着る事ができたわけではなく、最初は ”この格好で世間を歩いて大丈夫かしら??” という不安がとてもありました というのも、私、外見や服に対してはかなりコンプレックスがありまして 昔から胴長、腰張り、細目、上半身やせの下半身太りという 流行の服を着ても 『なんか似合わない…』 という意識が強い10、20代を過ごしました しかも肌弱いのでセーターのちくちくや汗ですぐ肌はかゆくなるし ガードルを履くと1

          おしゃれが苦手からたのしいものに変わった話

          風呂敷ってこんなに便利だったとは…

          前回はコチラ さて、収納も整い順調な着物生活で 着物以外にめちゃくちゃ使うようになったのが風呂敷でした 着物屋なので、風呂敷は仕事道具として使わない日はありません ・お客様の着物を洗いやお仕立てで預かったらとりあえず風呂敷に包む ・棚整理で大量の反物を移動するのに風呂敷に包む ・着付け道具一式をセットするのに風呂敷に包む ・ちょこっと針仕事や着物を解く時に風呂敷を敷く(途中でも風呂敷ごと移動したり、とりあえずまとめたりできる) ・あげをした子供着物の汚れ防止に風呂敷をカ

          風呂敷ってこんなに便利だったとは…

          ズボラな私が毎日着物を着るのに面倒臭くない収納を考えた結果

          前回はコチラ さて、 着物生活をし始めて出来るようになったこと 習慣になったことなど色々あるのですが、一番は変わったのは 収納方法でしょうか いかんせん毎日着る着物のことなので面倒じゃない収納がいい ましてや忙しい朝、動線、超大事 一日仕事して疲れて帰るので戻すのも楽じゃないと続かん… というコンセプト(というほどのものでもない)から ・着物や帯をたとう紙に入れなくなった ・着物のとりあえず置き場(干す場所)を確保するようになった ・帯締め、帯揚げはネクタイのようにハ

          ズボラな私が毎日着物を着るのに面倒臭くない収納を考えた結果

          着物の手入れで絶対やってはいけない事◆きものお手入れ上手への道③

          前回はコチラ 1,2と続きましたが次はお手入れでやってはいけないことを失敗談も含めて紹介していました ウール以外は防虫剤使わない、と書いていますがここ数年ウールにすら防虫剤使ってない…(あれ?? そういえば、スーツ地で作った単衣着物は虫に食われたなあ… わかっちゃいてもなかなか実践出来ない事もあります^^;でもウールと絹は離して保管していますよ 色々やってみて私の管理できる枚数はワンシーズン着物3枚、帯10本程度だと知ってからはむやみに着物を増やさなくなりました。着るの

          着物の手入れで絶対やってはいけない事◆きものお手入れ上手への道③

          着物を長持ちさせる保管法とは◆きものお手入れ上手への道②

          前回はコチラ さて、着物を大事に使うコツはわかったけれど お次は保管方法について これもただ夏物、冬物と衣替えしていた洋服の頃より 湿気と紫外線に気を付けるようになりました 衣類って湿気と紫外線(と、たまに虫)さえ気を付けておけばけっこう長持ちするもんです。 木綿着物の寿命は5年ぐらいで見積もっているのですが、実際に自分が使ってみた所、どれも10年以上は使えているので(最初の保多織は12年選手、おくみに穴が開いたので引退させました)お手入れと他の衣類との繰り回し、洗濯の

          着物を長持ちさせる保管法とは◆きものお手入れ上手への道②

          着物生活で習慣が変わった話◆きものお手入れ上手への道①

          前回はコチラ さてさて、のんびりマイペースに着物生活を始めた私ですが いくら木綿とはいえ日常生活の中で着物を汚すのは気が引ける…(家で洗えるとはいえなるべく手間は省きたいのだ) という思いもあり 立振る舞いや洗濯の仕方が変わるようになります 一番変わったのはそもそも汚さないように家の掃除をマメにするようになった(当社比)が正しいかも 幼子のいる家庭なので、床にものを置かなくなった 机が汚れたらすぐ拭くようになった 着物で家事をする時にちゃんとエプロン(上っ張り)をする

          着物生活で習慣が変わった話◆きものお手入れ上手への道①

          着付け教室じゃなく、着方教室である理由

          前回はコチラ 着付け沼にハマっている の前に私の着付けベースのお話をば 最初に着付けの教科書にしたのは 笹島寿美さんの『1から自分で着るはじめての着付け』という本だったかな(うろ覚え) 着付けを教えてくれたお義母さんの着付けのベースも笹島さんの着付けが近いということで選んでもらった、着付け本です 着付けの手順が575で書かれているという見てすぐわかる本で 手順を覚えたのと、年齢によって衿の出し方やおはしょり、帯位置のバランスがあることもこの本で知りました お義母さんの

          着付け教室じゃなく、着方教室である理由

          きものとからだの関係が気になる話

          前回はこちら 木綿着物を着るようになってから 着物を着る機会が特別じゃない日常の中になりました 授乳中は特に衿芯も入れず、帯も外出でなければせず、で着ていたので 朝起きて襦袢と保多織を着て家事をしつつ赤ちゃんのお世話して 外出時に半幅帯をして出る…という生活 (ちなみに夜寝る時は夏は寝巻→朝起きて着物、冬はパジャマ→着物でした) 今まで当たり前にしていたワイヤー入りのブラジャーから授乳ブラに変わり とことん『締め付け』のない気持ちよさを知ってしまった そうして乳離れが

          きものとからだの関係が気になる話

          『きもので出産』との出会い

          前回はこちら 今回は着物にハマりだした頃に出会ったある着物本のお話 着物にハマると 覚えがありませんか?? 着物沼にも染織沼、産地沼、着物生活沼、着付け沼、などなど色々ある中で 誰しもが一度はハマるのが 【着物本沼】ではないでしょうか? かくいう私も 妊娠、出産後の養生期は着物を着るより 着物本眺めてる時間の方が長かったので 着物雑誌は 美しいキモノを筆頭にきものサロン、婦人画報、七緒、きものなでしこ、KIMONO姫と書店にある着物雑誌をかたっぱし読み漁ったり 図