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詩とかことば。

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詩とかことば。
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2018年10月の記事一覧

ちきゅうのいのち。

ちきゅうのいのち。

足の裏から伝わるのは

地球がどくどくと生きている音

それはつまり、わたしも生きている音

なにを踏みしめようか

チクチク

かしゃかしゃ

さくさく

みしみし

冷たい?

熱い?

やわらかい?

硬い?

地球は生きている

私も生きている

どくどく足から伝わる地球の命

めいいっぱいに感じよう

マーブルもよう

マーブルもよう

愛おしい

さみしい

くるしい

うれしい

いろんな感情を

まぜたらできたもの

ぎゅっとして

そっと触って

ふわりとなでて

そうしてできたもの

ぱっとひらいて咲いた

あたたかなきもち

マーブルもようのきもち

いろんな色があるから

美味しい

あたたかさが違うから

うれしい
#詩 #ポエム  

音が刺さって割れた骨

音が刺さって割れた骨

耳にひびく

頭蓋骨に音がささる

もうなんにも聞きたくなくて

なんにも入れたくなくて

ぐわんぐわんする

頭の中がいっぱいになって

耐えられなくなって

いっそのこと耳なんて落としてしまったらどうだろう

なんにも聞こえなくなったら

きっと心で感じられるはず

それはたぶんほんとに近いもの

五感をふさいでしまっても

心で感じられるものは

どれほど美しいんだろう
#詩 #ことば  

しってる?

しってる?

つめたい。は青いし。

あつい。は赤いし。

すきだ。は恋だし。

そうね。は愛だし。

あたりまえ。はいつも遅いし。

そんなことすら。気づかないし。

そうしていつのまにか。毎日は鮮やかだし。

それはきっと。君のせいだし。

声をあげると。聞こえるように。

あたためると。わかるように。

そこにいるのが。うれしい。
#詩 #コラム

若気

若気

あのころは

あのころと言えてしまえるあのころは

心にナイフをもっていた

それを手でそっと包むようにして隠してた

ふっと力を込めると血がこぼれそうな

危うくて、繊細で、鋭く痛い

だれも傷つけたくなくて

でもナイフは消えなくて

それならせめて、と言って握った

どうにもこうにも変えられないものはたしかにあって

縛られているようで本当はあきらめていて

暴れているようで本当はかなしくて

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